受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
全国の受験生を応援する『おうえんしナイト』、今回は東京都大田区にある「東谷北野神社(ひがしやときたのじんじゃ)」にやってきました。

――さて、それでは境内に入って社殿を管理されている松本堯さんにお話を聞いてみましょう。

松本:松本です。よろしくお願いします。
小林:ランパンプスと申します。よろしくお願いします。
寺内:松本さんは町会長さんなんですよね?
松本:北野町会の前町会長です。
寺内:北野神社の「北野」なんですね。
松本:実は北野町会は昔、東町会だったんですよ。

小林:え!? 東町会が北野町会? どういうことですか?
松本:昔の字(あざ)名が東なんです。昔の地番だとここは「馬込東二丁目」で、馬込の東町会だったんです。
寺内:それがなんで北野になったんですか?
松本:昭和39年の東京オリンピックの少し前に地番改正があったんですよ。
小林:ほおー!
寺内:北野神社が皆さんに慕われ取り仕切っていたので、東から南になったタイミングで南と言わずに北野町会としたってことですか?

小林:ややこしいな(笑)。
松本:ややこしいですよね(笑)。
寺内:昔は馬込東だったけど、今は南馬込で、ここは北野町会!
小林:うるせー(笑)!

寺内:そして、その北野町会の16代会長が松本さんなんですね。
松本:そうです。現会長は17代目になります。大正の末にはもうこの町会の原型はあったんですよ。
寺内:17代って結構長い歴史がありますもんね。
松本:3代目と5代目の平林さんという方のお宅が江戸時代からの土地持ちで、この辺は全部平林さんのものだったんです。
小林:大地主のお金持ちだ!
松本:そう、大金持ち(笑)。この神社も平林さんの持ち物だったんですよ。
小林:神社って持ち物にできるんだ!
寺内:その頃から、ずっとこの馬込東を支えてきたんですね。
小林:神社はいつからあるんですか?
松本:看板に一応、1500何年と書いてあるんですけど、多分ね、100年くらいサバ読んでいると思う(笑)。
寺内:ええ!! どっちに?
松本:前の方に。

※サバ読んでいる疑惑の看板。
寺内:古めに設定しているの!? そっちのサバってあるんですか? サバって普通、若く読むんですよ!
松本:タレントさんじゃないからね(笑)。
小林:神社は奥に行けば行くほど威厳が上がるんだよ。
松本:そこらの神社はみんなそう(笑)。
ランパンプス:(笑)。

松本:1500年の頃とはありますが、京都の北野神社から勧請(かんじょう)して、霊を分けていただいて引越してきたのは間違いないんです。
寺内:じゃあ1500年からあるんじゃないですか?
松本:まあ……だからね、そこのところが難しいところなんだけど(笑)。
寺内:なんで信じないですか(笑)? 信じてあげてくださいよ!
松本:その頃から祠みたいなものはあったと思います。昔、大田区の郷土博物館の前に馬込城があって、その見張り台がこの辺りの高台にあったんです。
寺内:ここも高台ですもんね。
松本:今は、建物が建っていて、見えないところもありますが、当時は、ここから大井の方まで北と東の方がざっと見えたんです。他にも、臼田坂という坂の上に「朝日観音堂」があって、そこもやはり高台で見晴らしがいいんです。お城の見張りの砦があるところには祠など、それを守るものがあるので、それが前身になっているんだと思います。

寺内:その基礎を勘定しているから「サバ読んでいるんだろう」ってなっているんですね。
松本:江戸の頃じゃないと、馬込の方が京都まで行ったり来たりとかそんな余裕はないでしょうからね。
寺内:ありえないと(笑)!
小林:ありえないとか言っちゃダメ!
松本:ありえるかもしれないけど、そんな余裕は多分ないですよ(笑)。
寺内:僕は松本さんを信じます!
松本:ありがとうございます(笑)。

小林:東谷北野神社は、どんな神様を祀られているんですか?
松本:学問の神様、菅原道真公です。受験生のお守りですよね。
小林:文章が上達するという御利益があると聞いたんですけど、本当ですか?
松本:菅原道真公はものすごく文章が上手な人でも有名ですから、それにあやかってのことですね。そして、ここの境内には筆塚があるんですよ。昔は、筆供養というのがあって、使えなくなった筆を集めて、埋めて、そこに筆供養として塚を作ったんです。

※大きな石に支えられた筆塚。
寺内:すぐ近くに筆がたくさん埋まっているってことですか?
松本:はい。昭和の初めくらいまでは、馬込小学校の子供たちが使い終わった筆を、ここへ来て埋めていたんです。やはり、文章の神様ですからね。

寺内:筆を供養するんですね。最近は埋めてないんですか?
松本:数年前に「筆の会」という老人会の方たちが、使い古した筆を筆塚に埋めようということで埋めましたけど、ここ数年はないですね。
小林:他に東谷北野神社の見所はありますか?
松本:そこの松の木は樹齢150年以上の木なんです。

※新幹線から見えるほど高くそびえる樹齢150年以上の松。
寺内:立派ですもんね。
松本:高台にあり背も高いので、新幹線からもよく見えるんですよ。以前、「新幹線から見えたのでどこだろう」と訪ねてきた方もいました。
寺内:新幹線から見える松の木を探して、わざわざ訪ねてきたんですか?
松本:「何回も見ていて、気になって来ました」といらっしゃいました。
小林:僕らも新幹線に乗る際は見てみますね。
寺内:是非、見たい! 大阪行くときはA列に乗って、東京に戻る時はE列に乗ってってことですよね(笑)。
松本:よく見えますよ(笑)。なので、馬込東中学校の生徒さんが新幹線に乗って、修学旅行に行く際は「行ってらっしゃい」と横断幕に書いてお見送りをしているんです。
小林:えー! 素敵じゃーん!

松本:ちょうど、こちらが見えるところだけ、線路がカーブしていて、速度がゆっくりになるので、よく見えるんですよ。向こうが「わぁー」って写真を撮るので、こっちはカメラのストロボの光でチカチカとやって応えるんです。

寺内:合図を送るんだ。素敵だー!
松本:それを何十年とやっていますよ。毎年恒例なんです。
小林:受験生は参拝に来られるんですか?
松本:いらっしゃいます。
寺内:素敵が止まらない! 温かさを感じますね!
松本:大晦日の夜にボードを出して、甘酒などを振舞っています。年が明けると、皆さん、お参りをして帰るんですけど、その時に絵馬代わりに願い事を模造紙に書いてもらって、正月の三ケ日はずっと出しておくんです。「お兄ちゃんが、志望の学校に入れますように」とか書いてありますよ。
寺内:あら可愛い! この辺りの皆さんは、地域で学業をお祈りするとしたら、東谷北野神社に来るんですね。

小林:こちらは地域の集会場としても使われるんですか?
松本:町会事務所でもあるので北野会館として使わせてもらっています。
寺内:あそこに将棋盤がありますよね?
松本:昔、老人会がここでやっていたんです。いろんなことをやっていたんですよ。
寺内:だから地域に根付いているんですね。
松本:そういうことです。
小林:お祭りもされますか?
松本:お祭りもやります。この地域の鎮守である馬込八幡神社と合わせて9月の第2土日にやっています。こちらは幸いにして狭いながらも境内がいくらかあるので、北野町会で焼きそばやチョコバナナの出店を出しています。
寺内:お神輿も出るんですか?
松本:もちろん。私は生まれも育ちも馬込なので、昔は、子ども神輿を担いでていましたね。ただ高校生になると大人神輿になるんだけど、その頃は、大人の方の威勢が良くてなかなか入れなかったんですよ。ちょっと荒っぽくてね(笑)。大人になってからは、入らせてもらいましたけれど。
小林:お神輿って、やんちゃな人が多そうですもんね。
松本:多かったですね(笑)。
寺内:10代目の加藤さんは怖……貫禄ありますもんね(笑)。

※第10代目会長の加藤一雄氏。
松本:あの頃の町会長は40代だったりと若かったんですよ。
小林:さて、それでは……。
寺内:若かったんだ!
小林:あの、そろそろ締めようかと……。
寺内:10代目の加藤さんのご職業はなんだったんですか?
松本:あの方はガラス屋さんですね。
寺内:ガラス屋さんだったんですね!
小林:あの、もう締めます!
寺内:え? やだ! まだまだ松本さんの話聞きたい!

小林:ダメです。もうお時間です。
寺内:11代目の会長さんの職業は何ですか?
小林:もう締めるって! さて最後に今、頑張っている受験生にメッセージをお願いします。
松本:神様にお願いするのも良いことですが、やはり最後はご自分の力でしょうから、どうぞ頑張ってくださいとしか言えないですね。ただ北野神社へ来て、拝んで、「頑張ります」「よろしくお願いします」とした際には、きっと神様が後押してくれるでしょうし、気持ちもすっきりすると思いますので、是非お参りしていただければ。

寺内:「どうにかしてください」じゃなくて「よろしくお願いします」というのが素敵ですね。
松本:「頑張りますから、どうか見ていてください」とね。
小林:そうすれば文章が上手になるかもしれないと!
松本:もちろんそうです。
小林:本日はありがとうございました。
松本:こちらこそありがとうございました。
寺内:11代目は何の仕事をされていたんですか?
小林:もういいって(笑)!
松本:11代目も平林さんじゃないかな?
寺内:本当だ! 平林さんだ! それで12代目の大塚さんは?
松本:大塚さんは酒屋さんですね(笑)。
寺内:いいですね。酒屋さん!
小林:きりがないから(笑)。

――町内会が取り仕切っている地域に密着した東谷北野神社さんにお話を聞かせていただきましたが、いかがでしたか?
寺内:家の近くにありそうな雰囲気で、改めて、こういう神社の歴史を聞くのは新鮮でしたね。町内会の人たちがしっかりと守ってきたんだろうなって感じました。
小林:町の人みんなが愛着を持っているんだろうね。あんなに町会長さんの写真がある神社もないよね(笑)。
寺内:それだけ地元に密着しているんだよ!
小林:居心地がすごく良かったですね。参拝すると文章が上達するとのことだから、受験生の方も必見ですね。
寺内:近所の神社を調べてみたら、東谷北野神社のように道真公を祀っている神社があったりするかもしれないから、この記事が、皆さんの近所の神社を調べるきっかけになればいいですね。
小林:地元の神社に行ってみようっていう気持ちになりましたよね。
寺内:それと、新幹線に乗るときは、大田区の松を探しましょう!
小林:環七を越えるくらいの時ね。
寺内:「あれ? 卒業生かな?」と思わせたい(笑)。
小林:ストロボの準備も忘れずに!

※受験生の合格祈願と文章上達を願うランパンプス。
東谷北野神社は町内会の方々が代々支えてきた地域と共にある神社でした。文章の上達をしたいという方は、是非、ご参拝してください。
さて、次回の『おうえんしナイト』は千葉県の明海大学にて取材をしてまいります。ご期待ください!
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