「名湯百選」は、NPO法人健康と温泉フォーラムが、温泉療法医がすすめる温泉として、湯の性質や効能を重視して選定した日本の温泉リストです。源泉数が多く、日本有数の温泉郷を誇る熊本県。
同じエリアでも異なる泉質が楽しめる温泉地が人気を集めています。

All About ニュース編集部では、2025年8月20~21日の期間、全国10~60代の男女205人を対象に、「名湯百選」に関するアンケートを実施しました。その中から、行ってみたい「熊本県の温泉」ランキングの結果をご紹介します。

■同率2位:垂玉温泉(熊本県)/32票
南阿蘇村の「垂玉(たるたま)温泉」は、阿蘇五岳(ごがく)の標高約700mの谷あいに位置する秘境感たっぷりの温泉地。「金龍の滝」の滝つぼから湧き出る温泉の泉質は、癖がなくサラッとした肌触りが特徴の単純温泉です。北原白秋などの文豪も愛した温泉地唯一の宿「山口旅館」が熊本地震以降休業し、日帰り温泉「垂玉温泉 瀧日和」として復活。金龍の滝を眺める貸切湯や信楽焼の陶器風呂、岩風呂など趣向に富んだお風呂で温泉が楽しめます。

回答者からは、「景色がすごく美しいからです」(30代女性/兵庫県)、「山間の渓谷沿いにあり、周囲の自然景観が美しく、川のせせらぎや緑に包まれながら入る温泉はまさに秘湯体験だから」(40代男性/静岡県)、「いかにも日本の原風景といったとてものどかで落ち着いた雰囲気の中にあり、ここならばかなり癒されるのではないかと想像出来るので」(50代男性/愛知県)などの声がありました。

■同率2位:湯の児温泉(熊本県)/32票
水俣市に位置する「湯の児温泉」は、“九州の地中海”とも言われる、リアス式海岸が美しい不知火海(しらぬいかい)に面した温泉地。海に面して天草諸島や雲仙岳を望む、開放的な景観が人気です。約1900年前に発見され、海岸に湧き出るぬるめの湯を「まだ湯の子(児)」と例えた言葉が名前の由来と言われています。その後、50℃を超える温泉が堀削され、含食塩重曹泉の泉質は“美人の湯”として親しまれています。


回答者からは、「不知火海に面した絶景の温泉で、夕日を眺めながら入浴したいから」(30代女性/北海道)、「亡くなった祖母の出身が熊本で海も夕日も見えてきれいだと話していたから」(20代女性/大阪府)、「八代海に面した温泉で、穏やかな海の景色を眺めながら入浴できるのが大きな魅力です。海の幸を堪能できる旅館が多く、温泉と美食の両方を楽しみたい時にぴったりです」(50代女性/東京都)との声が集まりました。

■1位:地獄温泉(熊本県)/120票
阿蘇五岳の1つ、標高1337mの烏帽子(えぼし)岳に位置する「地獄温泉」は、200年以上前から湯治場として栄えてきた歴史ある温泉地。硫黄のにおいが漂う、殺菌力の高い単純酸性硫黄泉が主な泉質で、江戸時代には熊本藩士が傷を癒していたという言い伝えもあります。日帰り入浴もできる温泉施設では、四季折々の自然に囲まれ、足元から新鮮な温泉が湧き出るぜいたくな露天風呂や地元グルメを堪能できます。

回答者からは、「昔に行って楽しかったから」(30代女性/兵庫県)、「阿蘇の山奥に湧く秘湯で、硫黄の香り漂う本格的な湯治場」(50代男性/東京都)、「硫黄泉が湧き立つ迫力ある自然景観の中で、秘湯ならではの野趣あふれる入浴体験が楽しめるからです」(40代女性/埼玉県)などのコメントが寄せられました。

※回答者からのコメントは原文ママです

この記事の筆者:福島 ゆき プロフィール
アニメや漫画のレビュー、エンタメトピックスなどを中心に、オールジャンルで執筆中のライター。時々、店舗取材などのリポート記事も担当。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は6年。
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