お金が貯まる人には、それ相応の習慣があります。「なかなかお金が貯まらない……」と思っている人は、まずはお金が貯まる人の習慣を真似してみませんか? 今回は、すぐにまねできるものを3つご紹介します。


■習慣1:強制的にお金を貯めるしくみができている
お金が貯まる人は、強制的にお金が貯まるしくみを取り入れています。というのも、収入から生活費や固定費の支払い、趣味・娯楽費などを使った余りを貯金に回そうと思っていてはいつになってもお金が貯まらないことを知っているからです。

そうならないために、毎月、給料が入ったら一定額を自動的に貯金できる「先取り貯蓄」で、自動的にお金が貯まるしくみを作りだしています。

先取り貯蓄ができれば、毎月、確実にお金が増えていき、思うように貯金ができずモチベーションが低下するということも起こりにくいでしょう。

これから、先取り貯蓄をしようと思う人は、利息が少し高めに設定されているネット銀行を検討してみてはどうでしょう。

■習慣2:1カ月に使えるお金を予算化している
お金が貯まる人は、1カ月にかかる生活費をきっちり把握しています。


たとえば、毎月、固定で払っているお金である家賃、通信費、保険料、光熱費、サブスク料などの固定費がトータルで○○円。月によって変動がある費用の食費、交際費、美容代などの変動費の予算は○○円でおさめるなど。

先述した先取り貯蓄をしているため、収入から貯蓄額を差し引いた残りのお金で家計をやり繰りしなければならず、計画的に支出をコントロールする必要があるからです。

1カ月のうち使えるお金を明確に決めておけば、予算内にとどめることに注意が向き、ムダに出歩くことが減ったり、安いというだけで不要なものを大量に買い込んだりすることが減るでしょう。

■習慣3:本当に欲しいものや必要なもの以外は徹底的にお金を使わない
お金が貯まる人は、以下のような、本当に欲しいものや必要なもの以外は徹底的にお金を使いません。

▼「○○割引」「○日まで使えるクーポン」「○○以上は送料無料」のセールスフレーズに乗った買い物お金が貯まる人は、「お金を貯めること」に意識が向いていますので、「安い」「割引」「限定」などのセールストークに乗って、欲しくないものを買ってしまう……ということはありません。


それよりも「買わずにどう工夫するか?」を考えます。先述した「1カ月の予算を決める」ことを忠実に守るため身に付いた習慣といえそうです。

▼流行品に飛びつかないお金が貯まる人は、流行品に飛びつくことはありません。

お金がない人にありがちな、季節限定スイーツを必ずチェックする、時期ごとの流行の服、最新のガジェットや家電を購入することに価値を見出しません。というのは、新しいものは次々に現れて、すぐに時代遅れになってしまうことを理解しているからです。

たとえば、iPhoneなどの通信機器であれば、最低限の機能があれば良いという観点から、あえて型落ちの安いものを愛用することに抵抗はありません。
また、洋服も流行よりも、動きやすく取り扱いが楽な実用的なものを選びます。

▼価値のないささいな支出お金が貯まる人は、自販機の飲み物代、銀行の振込みや引き出しのときにかかる手数料などのささいな支出を嫌います。ささいな支出へのこだわりは、一見「ケチなこと」に映りますが、小さい出費が積もり積もれば大きな額になります。ムダに鋭く目を光らせ、本当に価値があること、必要なことに安心してお金を使うための準備を怠りません。

お金の貯まる人は、「貯める」ことに意識が向いた人です。「なかなかお金が貯まらない……」と思っている人は、貯めることよりも使うことに意識が向いているのかもしれません。
この機会に、日々のお金の使い方を振り返ってみましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。