今回の万博、行くなら一生に一度の機会として大切にしたいと思う方は多いのではないでしょうか。

旅行ガイドの視点と、関東から片手で数えるくらいの訪問で何とかあらかたのパビリオンを見終えた経験を元に、事前の抽選や準備のコツを、初めて訪れる方へ最新情報を交えて簡潔にお伝えします。
関西在住の方ももちろん、遠方から気合いを入れて行く方は、ぜひ参考にしてください!
■その1: 各パビリオンの入場システムをチェックしましょう!
なかなか訪れる機会のない万博であれば、ぜひとも入ってみたいパビリオンがおそらくあるのではないでしょうか。その場合、お目当てのパビリオンがどういう入場システムを採っているのかを確認しましょう。まずは、そこが出発点です。
入場システムは「予約可(並んでも入れる)」「予約不可(並ばないと入れない)」「予約者のみ」の大きく3パターンですので覚えておいてください。通常、この順番で入館のハードルが高くなります。
【ポイント】
お目当てのパビリオンの入場システムによって準備が変わってきます!
■その2:計3回の事前(抽選)予約を大切に!
もしお目当てのパビリオンが「予約者のみ」であった場合、なんとしても予約を勝ち取らなければなりません。予約のチャンスは「2か月前抽選」「7日前抽選」「3日前登録」、そして「当日登録」の4段階です。
行きたいパビリオンがどのシステムになっているのかは、公式Webサイトの「今週の万博」ページにある「個々の営業情報」のPDFをご覧ください。毎日更新でその日の最新情報が掲載されています。
上記4段階のうち3回の事前予約はそれぞれ性格が違い、2か月前と7日前は抽選、3日前は2回の抽選以降に予約残枠が生じている場合に、午前0時から先着順で予約を取る熾烈な争奪戦です。
公式発表によると2か月前の平均当選確率は8割ほどですが7日前には5割ほどにまで下がります。3日前は、特に人気のパビリオンの場合、予約できたらラッキーくらいに考えておいてください。
【ポイント】
早めの準備開始が吉。遅くとも7日前抽選には参加できるように!
■その3:抽選にはコツがある!
パビリオンの事前抽選では第1から第5希望までを申請することができますが、希望順に複数が当たるのではなく、当選するのは1つだけです。
筆者も開幕当初の2か月前抽選の頃(2025年2月前後)は、この情報を確認するだけでも数十分間インターネットを探索した記憶があり、その点が当初「システムが分かりづらい」と言われたゆえんだと思います。
ただその後システムが分かりやすくなったのかと言えばそうではなく、皆の知識が増えて慣れてきただけです。それゆえ初めて訪れる人にとっては、やはり「分かりづらい」のではないでしょうか。
第1から第5希望まで、時間帯別に全て同じパビリオンを申請することも可能ですが、おすすめできません。釣りで言うところの“坊主”(一匹も釣れないこと)になる可能性が高まるからです。
お目当てのパビリオンでもせいぜい第2か第3希望くらいまでにして、第4希望以下はそこそこ入りたいパビリオンをいくつか見繕ってバランス良く申請するといいでしょう。パビリオンの大小により入場枠が違いますが、もちろん入場枠の多いパビリオンの方が当選しやすいはずです。
「未来の都市」や「ブルーオーシャンドーム」「三菱未来館」などは非常に興味深いパビリオンですが、入場枠も大きいので当選しやすいパビリオンと言えるでしょう。
また、外国館は基本的に並べば入れますので覚えておいてください。したがって、予約が可能な外国館もありますが、「予約者のみ」の国内パビリオンを中心に申請するのが得策でしょう(ただし、一部の人気外国館は抽選予約を狙う人も非常に多いです)。
【ポイント】
抽選には「すべり止め」も入れておきましょう!

■その4:入場日時の予約を早めに!
もちろん、上記の抽選に申し込むには、入場券の購入と入場日時指定を済ませていることが必要です。入場日時指定とは、日付はもちろんのこと、朝9時台から1時間ごとに区切られた入場時間帯、さらに東西どちらのゲートから入場するかの指定を行うことです。例えば、「9月15日の東ゲート11時台」といった具合です。
入場券は極端な話、直前でも買えるのですが、入場枠は人気の高い「朝9時台」から次々になくなっていきます。
東西どちらのゲートから入るかは、どの交通手段で向かうかによるところが大きいので、公式Webサイトの「交通インフォメーション」を確認してください。
交通手段が決まっていない場合は、東ゲートの入場枠が先に埋まる傾向があるので、東ゲートにしておくとよいと思います(枠があれば、ゲートの変更は後から可能です)。利用者が一番多い地下鉄で向かう場合も東ゲートからの入場です。
(注)8月18日からは、公式Webサイトでの入場日時指定なしの入場券の発売が終了する旨の発表がされています。それ以降は、必然的に購入と日時指定を同時に行うことになります。
【ポイント】
入場券はいつでも買えますが、朝の入場枠が先になくなります!
■その5:あまり肩ひじ張らずに、雰囲気だけでも楽しんでくるのも一興!
ここまで読んでいただいた方の中には、「やっぱりいろいろ面倒くさそう、どうしようかな」と感じた方もおられるかもしれません。
このような場合は、煩わしい予約などを全て忘れて、とにかく行ってみるというのも1つの楽しみ方だと思います。
ただ、それでも「〇〇パビリオンだけは見ておきたい!」という気持ちが出てしまうのではないかと思います。その場合は改めて「その1」から検討し直す必要がありますが、幸いにも、ほとんどの外国館は上記の通り、当日並べばなんとかなることがほとんどです。
万博の楽しみ方は人それぞれですし、また日によって、あるいはほぼ毎日開催されるイベントもありますので、それらも合わせていろいろな経験が期待できるはずです。
登録博覧会と呼ばれる大規模万博は5年に一度開催され、前回はドバイ、次回は2030年のリヤドです。次にいつ日本で開催されるかは、その機会があるのかすら分かりません。迷っている方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
【ポイント】
外国館はほぼ全て並べば入れるので、パビリオンにこだわりがなければとにかく行ってみるのもOK!