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地中海に面した北アフリカの小さな国、チュニジア。
「どこにあるの?」「危険な国でしょ?」と言われることが多いのですが、多くのヨーロピアンが訪れる温暖な美しい国です。


歴史的建造物や遺跡も多いチュニジアを旅した際、私が一番魅力を感じたのは「街並み」。
この記事では、たくさんの写真とともにチュニジアの街並みを紹介します。


ローマ帝国時代の遺跡から、イスラム第4の聖地まで

世界女子旅レポート「北アフリカ・チュニジア」~白と青の街並みから、幻想的なくすみカラーの街まで~


Photo by Rie Kanno


チュニジアは北海道2つ分とほぼ同じ面積の小さな国で、南部にはサハラ砂漠があり、北岸は地中海に面しています。


海の向こうはイタリア。かつてはローマ帝国の一部だったこともあり、ローマ帝国時代の遺跡が残るほか、イスラム第4の聖地と呼ばれるケルアンを抱える国です。


国民のほとんどがアラブ人で公用語はアラビア語ですが、かつてはフランスの植民地だったため、フランス語も一般的に話されています。


イスラム教の国でありながらも、一部のレストランではアルコールが提供され、アルコールを扱うスーパーもあります。また、チュニジア産のワインやビールもあります。


白い壁と青いドアが美しいシディ・ブ・サイド

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Photo by Rie Kanno


首都チュニスから20キロ。
シディ・ブ・サイドはチュニス湾を臨む崖の上にあります。
この街の特徴は、ギリシャのサントリーニ島を彷彿させる白い壁と青いドアの街並み。


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Photo by Rie Kanno


白と青で統一さされた街並みになったきっかけは、20世紀初頭。

景観保護の政令によるものだそうです。


傾斜のある土地に曲がりくねった小道が広がるシディ・ブ・サイドは、今でも白い壁に青いドアや窓枠、鎧戸の家が多く、どの通りも、どの家も絵になります。


特に注目したいのが、各家庭のドアです。


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Photo by Rie Kanno


チュニジアでは多くのドアに鋲で模様が書かれています。


この模様は既製品ではなく、各家庭がそれぞれ自由に描いたものだそう。そのため、二つとして完全に同じ模様のドアはないのだとか(一部、同じモチーフを使ったドアはあります)。


心地よい潮風を浴びながら、細かい装飾が施されたドアを眺めながら歩くだけでも、時間を忘れて楽しめます。


世界遺産に登録されているチュニスの旧市街(メディナ)

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Photo by Rie Kanno


世界遺産に登録されている首都チュニスの旧市街。高い壁に囲まれる迷路のような空間です。


住宅はもちろん、商店や市場、モスク、ハマム(共同浴場)などがあり、車が入れない細い路地も無数にあります。


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Photo by Rie Kanno


青と黄色の扉の建物が点在する旧市街には、いたるところにおしゃれなカフェが点在。


チュニジアでは、だいたいコーヒー1杯の値段が100円以下~250円ほど。

どのカフェにもクロワッサンやデニッシュがあり、フード類はコーヒーより安価です。


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Photo by Rie Kanno


カフェでコーヒーを飲みながら、石畳の通りを眺める時間を楽しめるのも、チュニジアならではと言えるでしょう。


幻想的なくすみカラーの街並み、ケルアンの旧市街(メディナ)

ケルアン(またはカイルアン、ケロアン)は、イスラム世界ではメッカ、メディナ、エルサレムに注ぐ第4の聖地と呼ばれる街で、街自体が世界遺産に登録されています。


世界女子旅レポート「北アフリカ・チュニジア」~白と青の街並みから、幻想的なくすみカラーの街まで~


Photo by Rie Kanno


ケルアン旧市街はとってもメルヘンチックな雰囲気。
その理由は、くすみカラーが施された壁やドア、窓枠です。


世界女子旅レポート「北アフリカ・チュニジア」~白と青の街並みから、幻想的なくすみカラーの街まで~


Photo by Rie Kanno


柔らかなオレンジ、ピンク、グレー、水色、クリーム色。どの角を曲がっても、曲がっても、どこまでもくすんだパステル調の世界が追いかけてきます。


世界女子旅レポート「北アフリカ・チュニジア」~白と青の街並みから、幻想的なくすみカラーの街まで~


Photo by Rie Kanno


ケルアンはチュニスから離れていることもあって観光客もそれほど多くないため、「誰もいない通り」を眺められる機会も多く、よりファンタジックな世界を楽しめました。


チュニジアは交通機関を使いやすく旅がしやすい

旅のしやすさの基準になる要素の一つが、交通です。公共交通機関が発達しているかどうか、リーズナブルかつ公正な価格でタクシーに乗れるかどうかはとても大切。


チュニジア国内のタクシーはほとんどがメータータクシーで、料金も非常に安価。チュニス中心地から20キロ先のシディ・ブ・サイドまでは、タクシーで15チュニジアディナール(約800円)ほどでした。


町から町への移動は、ルアージュという乗り合いバスを使うのが一般的。ルアージュステーションにはチケット売り場があり、行先とチケット代が提示されているので、料金を誤魔化される心配もありません。


例えばチュニスからスース(バスで1.5時間ほどの南の大きな町)までは13.5チュニジアディナール(約700円)。30分ほどの近い距離ならチケット代は100円程度です。


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Photo by Rie Kanno


食事は伝統的なクスクスや写真のシャクシュカ(トマト煮)のほか、パスタやピザ、サンドイッチがメイン。どれも非常に安価ですがおいしく、お腹を壊すこともありませんでした。


また、いたるところでざくろやオレンジの生絞りジュースが飲めます。


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Photo by Rie Kanno


それから猫も多いので、猫好きにはたまらない国です。


親切な人々と美しい建物、おいしい食事。非日常を楽しめるチュニジア

日本では馴染みの薄い国ですが、基本的にチュニジア人はとても親切で素朴。いわゆる「ボラれる」ことがほとんどありませんでした。


街並みは魅力的かつ、食事も安価。

多忙な日常から離れてゆっくり過ごすには最適。温暖な国で街歩きを楽しみつつ、リーズナブルに旅したい方にお勧めです。


※金額は2025年11月のレートによるもの(1チュニジアディナール=約50円)
※安全性などは筆者の主観によるものです。

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