2021年7月14日(水)に22/7(ナナブンノニジュウニ)通称:ナナニジの1stアルバム『11という名の永遠の素数』が発売される。メンバーの天城サリー(あまきさりー)さん、西條和(さいじょうなごみ)さんに、1stアルバム『11という名の永遠の素数』の魅力や、結成から5年目の「これから」と「思い出」について語っていただいた。


――1stアルバム『11という名の永遠の素数』のDisc1に収録される新曲『ヒヤシンス』と『空を飛んでみよう』について、曲や歌詞のイメージ、歌ってみての感想をお願いします。

天城 『空を飛んでみよう』は、まるで少年漫画の主人公のように前向きで力強い歌詞が大好きです。みんなをすごく前向きな気持ちにさせてくれる曲だと思います。ライブでも盛り上がりそうな振付になっているので、皆さんの前で披露するのが楽しみです。
 『ヒヤシンス』は、台詞パートがサビにくるような曲をいままで聴いたことがなかったので、すごく新鮮でした。ひとりひとり声に特徴があるメンバー多いので、声優アイドルならではの楽曲になっていると思います。


西條 『ヒヤシンス』は、ダンスの振付にお花のポーズが出てくるんですが、それが私たちのファーストシングル『僕は存在していなかった』と同じお花のポーズになっているので、この曲がアルバムのリード曲になっていることが、すごくしっくりくる曲だなと感じました。
 『空を飛んでみよう』は、思い切り腕を振っていたり勢いよくターンしたりする振り付けなので、踊っていてすごく気持ちがいい曲です。ライブとかで見ていただけると清々しい気分になってもらえるんじゃないかなって思います。

――今回Disc1には今までリリースされたシングル表題曲を中心とした11曲が収録されていますが、その中で一番好きな曲をそれぞれお聞かせください。

天城 一番好きな曲は2曲あるんです。どちらも22/7のターニングポイントになった曲で、初めてメンバー11人で表題曲を歌えた『何もしてあげられない』と、メンバー全員を勇気づけて前向きな気持ちにさせてくれた『風は吹いてるか?』の2曲がすごく好きです。


西條 私は『僕は存在していなかった』なんですが、「私にアイドルができるのかな」って不安な頃に、この曲を歌わせていただいて「このグループなら頑張れるかな」と思ったきっかけになった曲だったので、一番特別な曲になっています。

――ふたりが参加しているユニット「気の抜けたサイダー」(ゆるふわチーム)の新曲『好きになるのは自由だし…』について、楽曲のイメージや歌ってみた感想をお願いします。

西條 初めてのユニット曲『ソフトクリーム落としちゃった』では、ふわふわした曲を歌うのが初めてだったので最初は戸惑っていたんですけど、今回は2回目のレコーティングということで、さすがにちょっと慣れなきゃなって思いました。涼花萌ちゃんとサリーちゃんの声がとても可愛いので、ふたりが歌ってるところを想像しながら、浮かないように気をつけて歌いました。

天城 歌詞に「好きになって文句ある? 彼女がいるって知っているよ だってどうにも止められないんだもん」とあるのですが、私は「彼女がいる人は好きになってはいけない」っていう固定概念があったので、想うだけなら大丈夫なんだなって思ったのと、抑えることができないのが恋なのかっていうのを感じた曲でした。ゆるふわチームって、キャラクターたちが自分に正直に生きている子が多くて、好きなら彼女がいることは知ってるけど「あなたのことが好きです」っていう子たちなので、本当に3人らしい曲だなって思います。


――他ユニットの新曲も聞きましたか? 感想などあればお願いします。

天城 セクシーチーム(蛍光灯再生計画)が歌う『交換条件』が、ゆるふわチームと対象的な曲になっていて、ゆるふわチームは「何もしないから傍から見させて」っていう曲なんですが、『交換条件』は「どんな交換条件も飲もう、それが愛だ!」って、恋人同士を壊してまで、私はその人を手に入れるという情熱的な曲になっています。ハッピーチーム(晴れた日のベンチ)の『To goでよろしく!』は、ハッピーチームの高辻麗ちゃんと「子ども番組のOPみたいだね」と話していたんですが、何も考えずに、すごく楽しく歌える曲だなって思います。いろいろなジャンルの音楽を聴く方も楽しめる3曲になっていると思います。

西條 私は、まだ聴いていないんです。ユニット曲とか自分が歌わない楽曲を、ライブとかでステージの横から観ている時間が大好きなので、ファンの皆さんと一緒にパフォーマンスを含めて初めて観るのを楽しみにしています。


――Aのキャラクターソング盤、Bのユニットソング盤、Cのカップリングベスト盤と3種類の完全生産限定盤が発売されますが、それそれのオススメ・ポイントがあれば教えてください。

天城 2021年2月28日にパシフィコ横浜国立大ホールで開催した『22/7「僕が持ってるものなら」発売記念LIVE』のライブ映像が収録されているAとBは、いままで私たちがソロライブを行った会場で一番広かった会場ですし、久しぶりに有観客ライブで、しかも当時リーダーだった帆風千春ちゃんの卒業でもありました。いろいろな感情と、その日しか見られないパフォーマンスばかりなので、一夜限りのライブ映像を、22/7のひとつの大切な歴史を、ぜひ観ていただきたいと思います。
Cのメイキング映像は、ファンの方々から「リーダーが卒業するからみんな悲しい」とか「大丈夫かな……」とか、心配の声をいただいたんですが、メイキング映像に収録されているリハーサルの映像を観ていただければ、メンバーのみんなが楽しんでいる姿が伝わると思います。これからも22/7は続いていくし、安心して応援できるグループだと伝わる裏側も観てください。あと、メンバーが初めてパシフィコ横浜の大きな会場を見た時のリアクションとかも入ってるので(笑)、ぜひ観ていただきたいです。


西條 私が特典で気になったのが、Cに同梱されるジャケットイラストアートワーク集ですね。他のアイドルさんだと、ジャケット写真は自分たちの姿が映っていたりとかすると思うんですが、私たちの場合はキャラクターのイラストなので、毎回ジャケットが楽しみだったりします。私たちじゃ撮れないような構図だったりするので、いままでのジャケットイラストがまとめられてるアートワーク集は、私も欲しいなって思います。

――カップリングベスト盤の収録曲の中で聴いてほしい曲はありますか?

天城 カップリングベスト盤の収録曲は、ファンアンケートにより選ばれた曲たちですが、『とんぼの気持ち』は、ライブなどであまり披露してないのにも関わらず、ファンの方々に選ばれているので、すごくいい曲なんだなって改めて思いました。まだ聴いたことがない方は、ぜひ聴いていただけたらと思います。

西條 私も『とんぼの気持ち』がすごく気に入っているので、アルバムに収録されたのは嬉しいです。
『絶望の花』も最後にやったのはいつだっけって思うくらい前に披露した曲なので、ぜひ聴いてほしいなと思います。

――22/7は結成されてから5年目になりますが、いま振り返ってみての感想、一番思い出に残っているエピソードなどあれば教えてください。

天城 いろいろな濃いエピソードがありすぎるんですが(笑)、私の中では笑い話にもなっている「錦糸町事件」ですね。メンバー全員が集められて、みんなのMCがつまらない。もっとひとりひとり個性を出していかないと、誰も輝かないっていう話をしていただいたんですが、当時の私たちは、MCも台本を丸暗記する状態だったんです。いま思うと、つまらないことをしていたなと思います。その後、メンバー全員で次のMCはスタッフさんには内緒で自分たちで変えてみようって話になって、2017年10月22日に錦糸町で行われたデビューシングル『僕は存在していなかった』の発売記念追加イベントで、ぶっつけ本番のフリートークに挑戦してみたら、見事にすべってしまいまして……、当時のマネージャーさんを泣かせてしまい問題になってしまいました。いまでもすごく反省しています。ですが、その「錦糸町事件」があったからこそ、メンバー同士のコミュニケーションが深まり、ファンの方々に私たちのことを知ってもらえるようなトークをスタッフさんに提案したりするなど、一歩成長できたかなって思います。ターニングポイントになった「錦糸町事件」は記憶に残っています。

西條 私はデビューするまで海外に行ったことがなかったんですけど、2019年の北京でのライブが思い出に残っています。北京のファンの皆さんから、すごく大きな声援をいただけて、海外でもこんなに応援をしてくださる方々がいるんだなって、すごく衝撃を受けた日でした。サリーちゃんはアメリカ語……じゃなくて。

天城 英語(笑)。

西條 そう、英語(笑)を話せるから、もっと海外にも行けるようになったらいいなって思うぐらい記憶に残っています。

――今後やりたいことなどがあれば教えて下さい。

天城 私はパシフィコ横浜で見た景色が忘れられなくて、もっともっと大きな会場に立ちたいという気持ちが芽生えたので、それこそ武道館にも立ちたいですし、たくさんのファンの方々に私たちのパフォーマンスを観ていただきたいと思うので、もっともっと広い会場でできるように頑張っていきたいと思います。

西條 私たちのライブもやりたいと思いますが、キャラクターとしてキャラクターライブも、どこかの機会でできたらいいなって思います。あと、メンバーみんなが思っていると思うんですが、定期的にライブができたらいいなって思います。

――おふたりともライブということですが、この新型コロナの期間、なかなかできなかったですからね。

天城 そうですね。やっぱりナナニジ(22/7)はダンス・パフォーマンスにも力を入れているので、ぜひライブ会場で見ていただけたら嬉しいです。

――西條さんはダンスが得意なんですよね。

西條 ダンスは好きです。最近のライブは配信されることが多く、そうなると歌ってる人が映されるんですが、実は歌ってる人の後ろで他のメンバーによるフォーメーションがすごかったりします。そういうところを会場で見てほしいなって思います。生でライブを観れる機会が増えたらいいのになって思います。

――メンバー同士でお出かけしたりなど、オフのときのエピソードがあれば教えてください。

天城 関東出身じゃないメンバーが多いので、オフでも遊ぶ友達というとメンバーが多くなります。遊びに出かける以外でも、夜中に電話がかかってくることが多いですね。特に倉岡水巴ちゃん、涼花萌ちゃん、高辻麗ちゃんからの電話が多くて、最初の頃は何かあったのかなって思って電話に出ていたんですが、徐々に寂しいっていう感じで電話がかかってくるようになって、関係性ができてないと「面倒くさいって思われるかな」とか、すごく気にするところではあるんですが、そういうことを全く気にせずに無言のままつながってるだけの電話を受けるのって仲がいい証拠だと思うので、そういった他愛ない電話とか会話が私はすごく幸せだなって思います。

西條 私も割と意味のない連絡も好きだったりします。新型コロナウイルスの影響もあって、ひとりで家にいることが多かったのですが、この前、いきなりサリーちゃんから洗いたてのぬいぐるみの写真が送られてきたんです。何故か出血後みたいな状態になってて(笑)、「なにこれ!」って思いましたが、ずっと家にいて話す人がいなかったので、その写真を見てすごく笑えて元気がでました。

天城 犬のぬいぐるみに赤いリボンをつけてたんですが、洗濯したら怪物みたいになっちゃって(笑)、どうしようって写真を送ったら、なごみん(西條)から「元気出た」ってメッセージがきたので、「元気なかったの?」って返信したら、「そんなことないよ」っていうスタンプが送られてきました(笑)。

――今後、挑戦したいことがあれば教えて下さい。

天城 ちょくちょく声優としても現場に行かせていただいているんですが、「アマキ」を「アマギ」と呼ばれることもあるので、もっと現場のスタッフさんに名前を知ってもらえるように、いろいろな役を演じられる人になりたいなって思います。もっともっと演技力を磨いていきたいなって思います。

西條 まだ、やりたいことや目標がないんですが、声優さんを頑張っているメンバーや、女優さんになりたいと舞台を頑張っているメンバーもいるので、私も早くやりたいことを見つけられるように、いまはとりあえず言われたことから頑張ろうと思って、できることは何でも挑戦していきたいなと思っています。

――ファンにメッセージをお願いします。

天城 皆様のおかげで、ファーストアルバムをリリースさせていただきました。アルバムをリリースすることは当たり前のことではなくて、アルバムに入れるほどのシングルをリリースしないといけませんし、その為にはファンの方々の応援やサポートがないとできないことなので、今回ファーストアルバムをリリースできたのは本当に本当に皆様のおかげだと思います。このアルバムは私たちの感謝の気持ちとしてファンの方々に届けられるひとつの作品だと思いますので、ぜひお手にとって聴いていただけると嬉しいです。

西條 アルバム発売ということで、第一章の締めくくりっていう感じではあるんですが、これが終わりっていう感じではなくて、またこれからもっと第一章より大きくなっていけるように、これからもメンバーとファンの皆さんと一緒に頑張っていきたいなと思うので、引き続き見守っていてくれると嬉しいです。よろしくお願いします。