現在放送中の青春ラブコメ・TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』が人気爆発! SNSのトレンドワードに「着せ恋」は今や常連、公式ツイッターのフォロワー数も16万超えの勢いだ。
本作の大きな魅力と言えば、やはり主人公の女子高生・喜多川海夢に他ならない。
読者モデルも務める人気者の美少女は、趣味のアニメや美少女ゲームを「好き!」と公言できる素直で明るい性格の持ち主。コスプレ衣装製作を通じて、頭師を目指して雛人形作りに勤しむ五条新菜との仲が急接近していくコスキュン♡ストーリーから、あなたも目が離せないはず。

今回は海夢役を演じる直田姫奈さんへのインタビューを2回にわたって掲載、前編となる今回はオーディションや役作りの取り組み、これまでの名シーンについてたっぷり語っていただいた。

>>>海夢の笑顔&コスプレが眩しい!『着せ恋』場面カットを見る(写真20点)

――さっそくですが、海夢役に決まるまでの経緯をお聞かせ下さい。

直田 最初はオーディションでした。「自分的にやりやすいキャラクターがいるオーディションがきた! チャンスだな」と直感しました。
いろんなシーンの資料があったので、そこから見える海夢のファーストインプレッションを大事にして、考えすぎずやってみたらありがたいことに合格をいただきました。

スタジオオーディションはとても緊張していたのですが、同時にすごく楽しかったので、帰り道で「めちゃくちゃ受かりたい……」と、マネージャーさんにガチトーンで話していました。そういった経緯もあり、受かった時はさいっっっっこうに嬉しかったです!

――海夢の演技については、演出サイドからどんなオーダーがありましたか。

直田 ディレクションでは「男前に」「小学生の男の子みたいに」を基本として、かわいさよりはサバサバ感を求められることが多かったように思います。コメディのところはコメディタッチにガンガン振れるようにディレクションで色をつけていただきました。

私も五条新菜役の石毛翔弥さんも、「ナチュラルな芝居感だな」とやっていて感じているのですが、日常シーンは私たち役者サイドの空気感に任せてくださっていて、よりリアルな日常感が出ているのではないかなと思います。


――役作りについては、どのような取り組みをされましたか。

直田 原作を読んで役作りをさせていただきました。といっても海夢に関してはわりと直感が多いです。原作を初めて読んだ時は、とても絵がキレイでびっくりしました。そして、登場人物がいい子ばかりで、 ”尊さ” が溢れ出ていました。いろんな「好き」が出てきてそこにまっすぐに向き合っていく世界観がキラキラ輝いて見えます。


海夢はそんな世界の中でも、よりキラキラ輝いていました。「好き」なことに全力疾走。自分にまっすぐな彼女に憧れます。でも完璧な人間ではなく不器用なところとか、五条くんに対して心の中でメロメロなところとかが、またかわいいところだなと……。海夢は魅力の塊です!

――演じる際に、特に心がけているポイントは?

直田 海夢はギャルという特筆すべきキャラがあるので、ギャル感はとても大事です。でも、どうしたらギャルになるのかは感覚的なものなので自分でも言葉にするのは難しいのですが、海夢は自分の考えを当たり前のこととしてストレートに発言するので、言葉に重みがあまり出ないようにしています。
「五条くん」というセリフも、ニュアンスとしては「ごじょーくん」なのでその ”軽さ” が出ればいいなと思って、あまり言葉を消化せず受け取ったままの鮮度高めの状態で会話をする感覚でやっています。

あとは表情豊かで感情がジェットコースターのように早く変わるところも海夢の魅力の一つなので、早口や心の中の乙女モードの時ほど表情を盛り込めるように顔の表情筋すべてを使っています。
『その着せ替え人形は恋をする』直田姫奈が断言「喜多川海夢は魅力の塊」

(C)福田晋一/SQUARE ENIX・「着せ恋」製作委員会

――これまで放送されたエピソードで、印象に残っているシーンは?

直田 第3話の歩道橋のシーンが好きです。ラブなストーリーが突然始まる感じのドラマのワンシーンみたいで。絵と音楽の演出が素敵で「めっちゃ好き!!!」って、なりました。五条くんと海夢の距離が少し近づいたところでもあるのかなと思います。


あと、第4話の五条くんの男泣きからの、海夢の涙のシーンも捨てがたいです。この五条くんのシーンに対しては、原作を読んだ時から胸が締め付けられていましたが、アニメになると余計に胸が苦しくなりました。そこからの海夢の涙。ここは演じている側としてかなり大変だったシーンの一つです。泣くだけじゃなく、息を吸うところも決まっているので、そこも不自然にならないようにしなくちゃいけないのが、シンプルに難しかったです。そのあと、泣いて鼻が詰まってる感を経て泣き終わる――そんな人間の当たり前の流れを自然に出せるようにと、神経を使った話でした。


さらに、演出と五条くんのセリフで好きなのは第5話の電車のシーン。ポロっとこぼれた五条くんの本音「喜多川さん……とても奇麗でした……」の言い方が本当に「……え?」ってなる言い方だったので。自然と「えっ えっ えっ え~~~っ!……」と出てしまいました。さすが石毛さんです。演出も一瞬トンネルに入って電車の車輪が映されて、二人の関係が回りだした感じが最高でした。

――では、海夢個人のベストシーンは?

直田 第1話の、コスプレに対し「究極の愛じゃんっ?」と語るシーン。好きなものを全力で好きと目をキラキラ輝かせて堂々と言っているのが海夢の性格がガッツリ出ていて好きです。あと、第3話のラーメンを食べたあとに肉巻きおにぎりを見つけてよだれを垂らして美味しそうと興奮するシーン。「好き」「食べたい」という気持ちが全力で出ているのが海夢らしいです。

それと、第5話の五条くんの部屋で初めて雫たんの衣装を着て、目をハートにしたりピョンピョン飛んだりして喜ぶところや、写真を撮ろうとなった時に、雫たんの表情を作ろうとするも喜びが顔に出てしまうシーン。海夢にとって念願の雫たんの衣装。本当に心の底から嬉しいのが伝わってきて、その喜びが体全部から滲み出ちゃうのがかわいくて大好きです。
『その着せ替え人形は恋をする』直田姫奈が断言「喜多川海夢は魅力の塊」

直田姫奈【すぐた・ひな】
4月17日生まれ。兵庫県出身。アニモプロデュース所属。2018年、アプリゲーム『消滅都市』でSPR5のハルカ役として声優デビュー。2020年より『BanG Dream!』プロジェクトのバンドユニット「Morfonica」の桐ヶ谷透子役を担当。

(C)福田晋一/SQUARE ENIX・「着せ恋」製作委員会