シリーズ累計発行部数160万部を超える人気児童書『らくだい魔女』シリーズを原作とした、劇場アニメ『らくだい魔女 フウカと闇の魔女』が現在、全国公開中だ。 
お城の地下に隠された「黒水晶の腕輪」の封印を解いてしまい闇の魔女メガイラを解放してしまったフウカと仲間たちは、異界に飛ばされて怖い罠がいっぱいの怪しい遊園地を探索することに……フウカ役・井上ほの花さん、チトセ役・田村睦心さん、カリン役・石見舞菜香さんにキャラクターや作品の魅力についてたっぷりうかがった。


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──オーディションに受かった時はどんなお気持ちでしたか?

井上 自分が学生の頃に読んでいた作品に出させていただけることってあまりないので、フウカちゃん役に決まった後は収録がすごく楽しみでした。「あのセリフを喋るのかな?」「このシーンが見たいな」っていうワクワクがすごかったです。
『らくだい魔女』メインキャストが魅了されたマジカルなキャラと世界観

田村 チトセくんって「ツンツンしているクラスのカッコいい男の子」っていう、モテ要素が詰まったキャラクターじゃないですか。こういう役を一回やってみたいとすごく思っていたんです。なので後日「チトセ役です」という連絡を事務所からいただいた時は飛び上がって喜びました。

石見 子供から大人まで楽しめる作品にメインで出てみたい、という夢があったので、合格を聞いた時は嬉しかったですね。
すぐ本屋さんに行きまして、小学生の子どもたちがいっぱいいるコーナーで原作を探して買わせていただきました。

──『らくだい魔女』シリーズの魅力は、どんなところにあるかお聞かせください。

井上 女の子なら、誰でも一度は「魔女」や「魔法使い」になりたいという夢を持つと思うんです。あとは、大人になったら味わえない幼さのある恋愛感情が可愛く描かれているところでしょうか。
読む子供たちがキャラクターと自分とを重ね合わせて、現実では体験できない世界の中の一員になれたって思わせてくれる。そんな力が『らく魔女』にはあると思っていますし、長い間みんなに愛されている理由なんだと思います。


石見 私は子供の頃に夢見た「お姫様」というワードに惹かれました。お姫様が友達と一緒に魔法を使ったり冒険したりする姿を通して、生きていく上で一番大切なものを教えてくれる物語です。大人になっても、そうした気付きがもらいたくなったら帰って来られる場所みたいな印象があります。

田村 いろんな要素が楽しめるところが魅力だなと思いました。あと、私もフウカちゃんやチトセたちの恋愛模様は好きですね(笑)。

──それぞれ演じているキャラクターの紹介と、自分と似ている部分などあればお聞かせください。


井上 フウカちゃんは天真爛漫でちょっとお転婆。ドジで周りを巻き込んでしまったりするのでわがままだったりするのかなと思いきや、みんなにパワーを与える元気なところは尊敬します。本当に心が優しい子で、そこは今回の劇場アニメのキーポイントになっているなって思いました。似ているところは……おおざっぱなところです(笑)。

田村 チトセはすごく優しい男の子なのですが、フウカにツンツンしちゃうのは愛情の裏返しなだけでなく、彼女に甘えているんでしょうね。「こんな対応でも、フウカちゃんなら大丈夫」という安心感を持っていて、そんなところも男子らしくて可愛いなって思います。
共通点は何だろう……芯は優しい、みたいな感じですかね?(笑)
『らくだい魔女』メインキャストが魅了されたマジカルなキャラと世界観

井上 見た目も似てるよ!

田村 いやいや、こんなにイケメンじゃない!(笑)

石見 先行上映会の時は田村さんがチトセ君に見えて、思わずときめいちゃいました。

田村 ありがとうございます、それは衣装さんのおかげです(笑)。

石見 カリンちゃんは、おしとやかなイメージがありながら、友達に関することには一生懸命というのが一番の魅力だと思います。私との共通点は、一見ふんわりキャラだけど意外にそうでもないところかな(笑)。

井上 そうかもしれない!

田村 確かに。芯が強い感じがする。


──アフレコでは、各々どのような意識をもって演じられましたか。

井上 最初はお芝居的に「しっかりしよう」という気持ちが出ちゃっていたと思うんですけれど、音響監督さんから「フウカちゃんは、帰ってきて脱いだ靴下を洗濯機に入れるんじゃなく、足でポイってするような子だよ」って言われたんです。
そこで日常の演技は「適当くらいがちょうどいい」ということになりまして(笑)、あまり頭で考えすぎず、ちょっと雑なところがある女の子として演じました。後半になってくると成長していく姿も描かれていきますが、芯の部分は変えずカッコよくキメるところはキメていく感じでした。

田村 チトセに関してのディレクションはあまりなく、私から出たチトセをそのまま受け入れていただいた感じです。フウカのことが気になって、ついついちょっかいを出しちゃう普通の男子っぽい感じを出していきました。
その一方で、王子様らしい凜々しさや優しさ、しっかりした部分もしっかり表現するようにしています。

石見 カリンちゃんはフウカちゃんとの違いを出すために「おっとりした感じを主に出していってください」というディレクションをいただきましたので、常に柔らかな雰囲気を大事にしつつ調整していきました。
カリンちゃんの芯の強さを感じさせるシーンでは、彼女の意外な一面を見せることが出来れば、と思いながら演じました。
『らくだい魔女』メインキャストが魅了されたマジカルなキャラと世界観


(C)成田サトコ・千野えなが・ポプラ社/アニメ「らくだい魔女」製作委員会

──収録現場の雰囲気はどんな感じでしたか。

田村 朝から夜までずっと収録をしていたのですが、終始ほんわかした空気でしたね。あと二人の不思議ちゃんっぽいトークを聞いていたりして(笑)。マリモとケサランパサラン、あと妖精の話をしていたよね? 画像とか見せてもらって「(ケサランパサランは)羽毛なのでは?」「いや、いるんです!」みたいなやり取りをしたり。

井上 楽しかったです!

──原作者の成田サトコさんも収録をご覧になったそうですね。

田村 私たち緊張しすぎて、あまり直接喋れなかったんです。

石見 「チトセがチトセでカッコいい!」っておっしゃっていましたよ。

──3人以外に注目してほしいキャラクターはいますか。

石見 キースがひたすらにカッコいいなって思います!
『らくだい魔女』メインキャストが魅了されたマジカルなキャラと世界観

井上 「チトセとキース、どっち派?」って話はしました。

田村 私はチトセ派。

井上 私もチトセくん。

石見 私はキース派かな、黒髪の謎多い男の子に昔から惹かれる傾向があって(笑)。でもやっぱり、チトセくんも「可愛い!」って思って見ちゃいますね。

田村 先に収録していたキースの音声を聞きながら演じた時、キースが本当にカッコよくて、思わず「ムッ」としてしまった感情がそのまま声に出ちゃって。試写を観させていただいた時に、その場面のチトセの声がぶっきらぼうになっていたので「私、こんなにツンケンしてたんだ」って驚きました(笑)。

井上 そういう恋愛模様は気になりますよね、リリカもそうですし。私が注目してほしいのはメガイラですかね。闇の魔女として出てきますが、彼女の過去を深く知るとまた印象が変わるというか……あとはカイが気になります。

石見 カイは原作ですごい人気キャラクターなんです!

田村 これから先、誰にどんなアプローチをしてくるのか気になりますね。

──最後にファンへのメッセージをお願いします。

井上 『らく魔女』を愛しているファンがこんなにたくさんいることをとても嬉しく思っていますし、この作品でフウカちゃんを演じられる喜びに胸がいっぱいになっています。
『らく魔女』は観てくれた人に素敵な魔法をかけてくれるアニメになっていますので、原作ファンの方々はぜひ周りのお友達と、また親子でも一緒に楽しんでいただきたいです。

田村 原作小説の挿絵に描かれたキャラクターの生き生きとした表情がそのまま動いているって感じさせてくれる、素晴らしい映像が広がっています。そこに皆さんが想像していたとおりの声や素敵な音楽があって、絶対に楽しめる要素がギュギュッと詰まった作品になっています。ラストには私も涙しましたので、ぜひハンカチを持って来場してください。

石見 子供たちは現在進行形でワクワクできる作品になっていますし、大人たちにとっては自分の青春が輝いている時間に帰れる作品だと思っています。一番大事なものに気付かせてくれる素敵なお話になっていますので、ぜひ世代を超えてたくさんの人に観てほしいと思います。私もムビチケ買いました(笑)。
『らくだい魔女』メインキャストが魅了されたマジカルなキャラと世界観

井上ほの花(中央)
いのうえほのか/2月9日生まれ。オフィスアネモネ所属。主な出演作は『RPG不動産』(風色琴音)、『スローループ』(二宮藍子)、『EDENS ZERO』(シャオメイ)、『八月のシンデレラナイン』(河北智恵)、『パズドラ』(卯月さくら)ほか。

田村睦心(左)
たむらむつみ/6月19日生まれ。アイムエンタープライズ所属。主な出演作は『デジモンゴーストゲーム』(天ノ河宙)、『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』(エルメェス・コステロ)、『ベイブレードバースト ダイナマイトバトル』(大黒天ベル)ほか。

石見舞菜香(右)
いわみまなか/4月30日生まれ。 ラクーンドッグ所属。主な出演作は『転生王女と天才令嬢の魔法革命』(ユフィリア・マゼンタ)、『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』(椎名真昼)、『黒の召喚士』(エフィル)ほか。

(C)成田サトコ・千野えなが・ポプラ社/アニメ「らくだい魔女」製作委員会