ジブリパークの新エリア「魔女の谷」が遂に3月16日(土)に開園。魔女が登場するスタジオジブリ作品『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』『アーヤと魔女』をイメージしたヨーロッパ風の建物や街並みを巡ることができる、ファン注目のエリアをいち早く紹介していこう。


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ジブリパークは、愛知県「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内にある、スタジオジブリの世界を表現した公園。元からある森や道はそのままに、自分の足で歩いて、風を感じながら秘密を発見する場所として、2022年11月1日に待望のオープン。
5つのエリアの内、まずは第1期として3つのエリア、「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」が開園し、続いて「もののけの里」が2023年11月1日に開園。今回の「魔女の谷」の開園で、ジブリパークの全エリアが公開されることになる。

ジブリパーク内最大のエリアとなる「魔女の谷」の目印は、『アーヤと魔女』に登場する魔女ベラ・ヤーガをイメージした大きな顔が入口となった「魔女の口」。その大きな口をくぐり抜けると、タイル張りの時計オブジェやすべり台、タワーを見つけることができる。


そこからさらに真っすぐ進むと、右手に見えるのはレンガ造りのレストラン「空飛ぶオーブン」。ここではパイやキッシュなどヨーロッパらしいオーブン料理を楽しむことができる。

いよいよ「魔女の谷」エリアの中心部へ。まず手前に見えるのは「魔女の家」。『アーヤと魔女』に登場した、アーヤが引き取られた家だ。作中でも印象的だった様々な魔法の材料が積み上げられたベラ・ヤーガの作業部屋、バスルームやキッチンなどを観ることができる。
アーヤの寝室では、壁のどこかにあるのぞき穴からある場所を見つけることができるので、そちらも要チェックだ。

そこからさらに進むと現れるのが「飛行機乗りの塔」。『天空の城ラピュタ』のパズーや『魔女の宅急便』のトンボのように、空を飛ぶことに憧れる少年の家をイメージしたスポット。本格的な作業場スペースもあり、天井からはオーニソプター(羽ばたき式飛行機)の模型が吊るされていて、1階から2階へは遊戯施設のような仕掛けで登ることができる(小学生/12歳以下が対象)。

この建物の横には、子供向けの遊具「フライングマシン」が。「年に一度、村にやって来る移動遊園地」のイメージを基に『天空の城ラピュタ』の世界をモチーフにした仕上がりに。
中心部にはラピュタとタイガーモス号を見つけることができる。

(C)Studio Ghibli

「廃墟通り」は、かつての集落の名残を感じさせる石壁が並ぶエリア。近くには荒地と古井戸を見つけることができ、ベンチも備え付けられているので休憩スペースとしても活用できる。
その入口に建つのは「時計塔」。高らかに鳴る3つの鐘が「魔女の谷」に時を告げてくれる。

かかしのカブが立つ荒地を越えると、遂に「ハウルの城」がその全貌を露わにする。
ご存じ『ハウルの動く城』に登場する、まるで生き物のような異様な存在感を誇る建物だ。高さは約20メートル、1時間に何度か城の一部が動き煙を吐くので、眺めているだけでも興奮が高まってくるはずだ。

2階建ての造りとなっており、大きな口の中にある扉を開けると薄暗い居間の空間へと誘われる。カルシファーの炉や流し台、テーブル、ソフィーの部屋などを見つけることができる。
2階へ上がると、たくさんの神秘的なアイテムに埋め尽くされたハウルの寝室や衣裳部屋、アトリエやバスルーム、マルクルの部屋を見つけることができる。生活感たっぷりのムードに、本当につい最近までハウルたちが住んでいたのでは?という錯覚にとらわれてしまうことだろう。


エリアの最奥にあるのが、『魔女の宅急便』のキキが修行に旅立つまで過ごしていた2階建ての家「オキノ邸」。庭園には四季折々の花や草が植えられ、車庫が隣接されている。
玄関をくぐると、母親コキリが薬を作る華やかな魔女の店、ほかに居間や客間、台所を見ることができる。
2階へ上がるとキキの部屋や魔女の研究をしている父親の書斎があり、そこに飾られたり置かれているアイテム類からそれぞれの人となりや暮らしを想像してみるのも楽しいかも。

(C)Studio Ghibli

「オキノ邸」を出て右に降りると。そこには華やかなメリーゴーランドが。
こちらも「フライングマシン」同様に移動遊園地をイメージしたもので、『魔女の宅急便』『もののけ姫』『ハウルの動く城』のキャラや乗り物・動物をモチーフにデザインされている。
屋根にはハウルとソフィーの装飾があり、乗車中には特別アレンジの「人生はメリーゴーランド」が流れる。

メリーゴーランドの側には、いくつかの建物が隣接されている。
まずは『魔女の宅急便』に登場する、キキと黒猫のジジが暮らしたパン屋「グーチョキパン屋」。こちらはヨーロッパの伝統的な木造建築技法「ハーフティンバー様式」で建てられた2階建ての建物。1階のパン屋では実際にパンを買うことができ、バケットやブールといった定番のものから「ナポリタン」「ういろうガヌレ」といったオリジナル商品まで、さまざまな種類を楽しむことができる。
建物の裏側にある階段を昇ると屋根裏部屋が。故郷を離れて魔女の修行に励むキキの生活がどんなものだったか、思いを馳せてみるのも良いかもしれない。

「ハッタ―帽子店」は、『ハウルの動く城』でソフィーが務めている2階建ての帽子店。こちらも「グーチョキパン屋」同様に、ハーフティンバー様式の外観が大いに目を惹く。中庭から奥へ進むと、ソフィーの作業場を覗くことができる。
1階のショップでは、オリジナルのキャンディー缶や帽子を販売、さらに2階には魔女や魔法にまつわる書籍を集めた本屋「魔女の本棚」がある。

「グーチョキパン屋」と「ハッター帽子店」の間には、バリアフリー施設「魔女のエレベーター」が。「グーチョキパン屋」の屋根裏部屋と「ハッタ―帽子店」の「魔女の本棚」に上がれるエレベーターが設置されている(車椅子やベビーカーを用いる来場者の利用が優先)。

長く歩いて回っていると、小腹もすいてきた。そこで足を運びたいのがテイクアウト専門店「ホットドッグスタンド ホット・ティン・ルーフ」。ネコの手の形をしたパンで熱々の大きなソーセージ(愛知・三河豚を使用)を挟んだオリジナルホットドッグ「ネコの手ドッグ」は白・黒の2種類を選ぶことができる。
お店の前には噴水とベンチが併設されたエリアがあるので、ここで疲れた足を癒していこう。

たっぷりエリアを楽しんだ後は、「魔女の谷」のオリジナルグッズが揃うショップ「13人の魔女団」にも立ち寄ってみたい。
個性的に並ぶのは、「魔女の谷」の建物やアイテムをモチーフにした様々なグッズ類。誰かへのおみやげや、自分の思い出になる品を探してみるのはいかがだろうか。

気になるところに足を運び、その魅力に触れているだけで、あっという間に時間が過ぎてしまう。「魔女の谷」はジブリファンにとって、まさに魔法のような楽しさを味わえるエリアと言えるのではないだろうか。

(C)Studio Ghibli