放送50周年を記念して東武百貨店池袋店で開催中の「アルプスの少女ハイジ展」にて、作品の新作リマスターセル画が展示中。ファンの心に残る名シーンが、アニメ制作の重要な素材であったセル画になって甦る!

>>>『アルプスの少女ハイジ』新作リマスターセル画のラインナップを見る(写真13点)

『アルプスの少女ハイジ』は、1974年に「カルピスまんが劇場」第6作目として全52話が放送。
高畑勲(演出)、宮﨑駿(場面設定・画面構成)、小田部羊一(キャラクターデザイン・作画監督)ほか実力派のスタッフが集結し、スイスの作家ヨハンナ・スピリの同名小説を原作に、スイスアルプスの山小屋でおじいさん(アルムおんじ)と暮らすことになった5歳の少女ハイジを主人公に、大自然の豊かな暮らしや周囲の人たちとの触れ合いを丹念に描いた名作アニメーションだ。
美しい背景・構図と魅力的なキャラクターたちを丁寧に描写したこの作品は大人と子どもが感動を共有できるアニメーションとして世界各国で愛されるなど、世界的なファンを獲得。現在もパロディCMが制作されるなど長きに渡って注目を集め続けている。

そんなアニメ『アルプスの少女ハイジ』の劇中から選び抜かれた名シーンが、新作リマスターセル画として甦る。
「セル画」とはセルという透明のシートに描かれた画のことで、アニメ制作がデジタル化される以前は紙に手描きされた背景の上に数枚のセル画を重ねて、動きのある部分のセル画のみを差替えながらフィルム撮影をすることで、アニメーション作品が作られていた。
1枚1枚職人が専用の絵具を用いて手描きで大量に生みだしたセル画は、当時アニメの制作過程の中の素材でしかなかったが、アニメブームの中でコレクションアイテムとして定着、さらに現在では海外のアートシーンから「芸術品」としての再評価が高まり、新たな注目を集め始めているのだ。


そんなセル画の手法を復活・継承させる事業を展開している「セル画ラボ」が、新たに『アルプスの少女ハイジ』リマスターセル画を制作。色彩設計士を中心に開発を重ね、現在の環境水準に適応する画材を追求しながら、今の時代にふさわしいクオリティのセル画として復活させた珠玉の逸品となっている。
美しいアルプスの山々と青空をバックにヤギと一緒にスキップするハイジが可愛い「オープニング(スキップ)」、猟師から子鹿を守るハイジの様子が描かれた「11話-001(ハイジ:べぇー)」、アルムおんじが飼っている犬のヨーゼフに抱きついている笑顔のハイジが描かれた「13話-001(ハイジ&ヨーゼフ:大好きなヨーゼフ)」、ハイジと白ヤギのユキのふれ合いのシーンが描かれた「14話-001(ハイジ&ユキちゃん:ありがとうハイジ)」と「16話-002(ハイジ&ユキちゃん:元気なユキちゃん)」の5種が展開されている。

会期期間中の4月6日(土)、4月7日(日)にはセルカラーデザイナー(セル絵の具の色彩設計)とセル画彩色のプロによる、セル画の彩色デモンストレーションも開催予定。丁寧な手作業によって生み出されるセル画制作の様子をうかがえる貴重な機会となりそうだ。
さらに5点のリマスターセル画は、現在展示会場にて受注販売も受付中。
またWebサイト「ハイジクラブ通販ショップ」では、数量限定で新作リマスターセル画7種(すべて今回紹介のものとは別の絵柄)が受注販売受付中だ。

あなたもアニメの一場面をそのまま切り取ったようなセル画の輝きを、『ハイジ』の名シーンと共に楽しんでみてはいかがだろうか。

(C)ZUIYO