森野萌原作の人気コミックをアニメ化した『花野井くんと恋の病』は、恋を知らない女子×愛が重すぎる男子の初恋ピュアラブストーリー。
恋愛とはちょっぴり縁遠かった高校1年生・日生ほたるが、隣のクラスの花野井くんに何気なく傘を差しだした、その小さな出来事がきっかけで、後日「僕と付き合ってください」と花野井くんから公開告白をされてしまい……。

好きになったほたるに過剰なまでの愛情を注ぎ続ける花野井くん役を演じる小林千晃さんに、作品やキャラクターの魅力について語っていただいた。

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――まずは本作へのご出演が決まった際の印象からお聞かせください。

小林 オーディションの時に原作を読ませていただいて、すごく面白いなと感じていましたし、僕のマネージャーも原作の大ファンだったこともあり(出演が決まった際に)まるで自分のことのように喜んでくれました。2重の意味で嬉しかったです。

――では、オーディションに取り組むにあたって、マネージャーさんの意見を参考にされたりした?

小林 そうですね、女性のマネージャーなのでキュンキュンするところは僕以上にわかっているかなと思ったんです。特に勉強になったのは、普通のドラマや行動原理だったらさらっと言った方が正しいセリフでも、「ここでキュンキュンさせたい!」みたいなものは別物として意識して喋ることでしょうか。
それってヒーローが必殺技を叫ぶのと同じで、一種の「様式美」なんだと、そこは素直に従いました(笑)。結果として合格させて頂いたので、そういったファン目線からのディレクションは間違ってなかったと思います。

――原作のどんなところに面白さを感じられましたか。

小林 僕は少女漫画がすごく好きというほどでもないんですが、この作品は読みやすさは勿論ですが、あちこちに気になる要素がいっぱい詰め込まれているんです。ストーリーに込められた恋愛模様や人間関係は勿論のこと、それ以上にほたるちゃんや花野井くんは過去に色々あったと匂わせる描写が散りばめられているので、手が止まらなくてどんどん読み進めてしまいます。

――演じられる花野井くんの印象は?

小林 本当に高校生離れした覚悟を持っている子だな、と思いました。
高校生の恋愛での「付き合う」「付き合わない」って、勿論本気で告白したりとかもあると思いますが、割と軽い感覚で決めていて、花野井くんみたいに「一生この人だけを愛し続ける」みたいな感覚で付き合うことってあんまりないと思うんです。

――普通「一緒のお墓」っていう言葉は出ませんから(笑)。

小林 もうそこまで見据えているという(笑)。行動ひとつ取っても、絶対に彼女を待たせないために何時間も早く来て待ち続けていたりとか、同じバイト先に自分も働きに行ったりとか……常識的な部分で考えると「重すぎるだろう」という意見も勿論わかるんですけれど、その一途さはすごく素敵な部分だなと思います。それ以外のことに関して結構不器用だし、料理やスポーツが不得意な部分もありますけれど、彼女のための努力を惜しまないところは尊敬します。

――花野井くんがそこまでの熱い愛情を注ぐほたるちゃんについては、どんな印象を抱きましたか。


小林 最初は恋愛に触れてこなかった純粋な子なのかな、と思ったんですけれど、ストーリーが進むにつれて彼女もちょっと飛びぬけた思考の持ち主だと気づきました。行動が特異な花野井くんに目が行きがちですけれど、それを全部受け入れて「そっかー」で納得するほたるちゃんの常識外れの懐の広さもすごいですよね(笑)。この二人だからこそ、他ではないドラマやキュンキュンするポイントが出てくると思います。

――花野井くんとほたるちゃんのやり取りの中で、印象に残っているものはありますか。

小林 プレゼントを買いに行った時、お互いに同じものを用意する流れになった時はいいなぁって思いました。その時のほたるちゃんの「1万円を超えるプレゼントを貰うなんて申し訳ない」っていう高校生らしい金銭感覚や花野井くんへの思いがすごく可愛いと思いました。


――花野井くんの行動の中で、小林さんが特に驚いたことといえば何になりますか。

小林 やっぱりほたるちゃんのバイト先に働きに来ることでしょうか。あれはなかなかパンチが強すぎるなと思いましたね。アフレコ現場でも花澤さんたちも「さすがにこれは……」みたいな感じでしたから(笑)。
ですが、嫌がられるかもしれないことがわかっていて、それでもなお一緒にいたいという花野井くんの愛の深さを改めて感じることができますよね。

(C)森野萌・講談社/「花野井くんと恋の病」製作委員会

――花野井くんと小林さんの中で共通点などはありますでしょうか。


小林 僕は結構飽き性で趣味とか部活なんかは続きにくいタイプなんですけれど、瞬間的に一つのことに熱中することがありまして、そういう部分に関しては共感できるなと思いました。

――では、逆に理解できない部分は?

小林 大切な人のためとはいえ、早起きして自分の睡眠時間を削るっていうのは考えられない。僕は常に時間ギリギリに行きたいタイプなので(笑)。 だから花野井くんは本当にすごいですよ。恋愛に一途なだけじゃなく、自分の生活のすべてをほたるちゃんに費やすことができるんですから。

――実際に花野井くんを演じるにあたって、小林さんが大事にされたことは何でしょうか。


小林 花野井くんはすべての行動指針が「ほたるちゃんファースト」で、発する言葉のすべてが ”ほたるちゃんへの提案” みたいな気がするんです。なので、僕も「こう言うと、ほたるちゃんにどう思われるかな」なんて意識しながらお芝居しています。

――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか。

小林 笑いが絶えない穏やかな空気感がありました。僕も含めてキャストのみんなに忘れていた高校生の青春を思い出させてくれる、ほっこりする現場でした。

――ほたるちゃん演じる花澤香菜さんのお芝居に関しては、どう思われましたか。

小林 聞いていて「落ち着くなあ」と思いました。花澤さんの声には幼さを感じさせながらも花野井くんを受け止める包容力や寛容さを感じるんです。その演技の絶妙な匙加減に唸らされました。

――スタッフの方から具体的なディレクションを受けた部分などはありますか。

小林 ほたるちゃんとの距離感をすごく大事にされていて、そこは細かい指示が出ました。生っぽく声を聴かせたいということで、物理的にマイクとの距離感なども調整されました。あまり近づきすぎると音がガサガサ鳴ったりするんですが、絶妙なバランスを求めて「もう5センチだけ近く」みたいな指示も出たりして。

――すごく繊細な取り組みをされているんですね。

小林 そういう作品のドキドキ感をどうアニメに反映していくのかを模索していく作業は、スタッフの皆さんと一緒に作品作りを行っている感覚が味わえて、楽しかったです。

――最後に、ファンの皆さんへメッセージを戴けますか。

小林 花野井くんとほたるちゃんは、「普通」からはちょっと離れているんですけれど、いろいろなことを体験する中で成長していきます。そんな二人のやり取りはとても面白いし、勉強になる部分もあったりするので、キュンキュンしながら見守り続けていただけると幸いです。

(C)森野萌・講談社/「花野井くんと恋の病」製作委員会