クルマ好きアラサー女子の矢田部明子です。今回は、ホンダの軽バン「N-VAN」についてレポートします。10日間乗ってみてわかった、良かったこと&悪かったことをお伝えできればと思います。購入をご検討されていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてみてください!


N-VANはこんなクルマ

荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 N-VANはホンダの軽商用車で、「働く人々の生活に密着したクルマ」をコンセプトに、さまざまな仕事での使いやすさ&優れた走行性能、安全性能が追求されています。いわゆる、軽バンという車です。機能性重視のN-VAN&レジャーユースを考慮した「N-VAN +STYLE」の2種類がラインアップされていますが、今回はN-VAN +STYLEをお借りできました。主な特徴としては、大きな荷物を積み込める荷室を持ち、積み下ろしもラクであること。低燃費で、荷物を積載した状態でもストレスなく移動できる乗り心地などがあげられます。Honda SENSINGを全タイプに標準装備し安全性も◎なので、人気の車となっています。そんなN-VANに10日間乗ってきたので、そこで気付いたN-VANのあれこれをご紹介します。


N-VANの魅力 その1
維持費&ランニングコストについて

 N-VANは、軽貨物車という区分になります。軽貨物車というと、仕事でクルマを使うような人(商業車を目的とした購入)しか乗れないと思われがちですが、一般の人も購入することができます。最近では車中泊しやすいという理由から、ソロキャンパーさんに人気が出はじめ「N-VAN +STYLE」の売上が伸びてきているのだとか。普通の軽自動車に比べて維持費が安いので、お財布に優しいクルマともいえそうです。注意したい点は、初回車検は2年ということです。軽自動車に比べて1年早く車検時期がやってきますが、2回目以降の車検は普通車と同様2年おきとなります。


N-VANの魅力 その2
誰でも快適に乗りやすい!

 ゆっくり発進と停止&ロールも緩やかで、どちらかというと柔らかい乗り味の車でした。誰でも扱いやすいので、運転に慣れていない人も安心して乗ることができます。また、窓が大きくて視界が広く運転席からの見晴らしがいいのも◎。小回りがきく&車体が長方形なので、細い道もグングン進めて、車両感覚もつかみやすかったです。


 ボディー剛性は私でも分かるくらいGOODでした。峠を走行したのですが、横揺れは気にならず、急カーブも安心して曲がることができます。見た目よりも、重心が低い車だという印象を受けました。走行音は、高速だとエンジン音が少し気になるかな? と感じました。ただ、車内で会話できないレベルではないので、私は許容範囲内です。むしろ、街乗りではまったく気になりませんでした。燃費は、体重50kgの私が乗車して、13㎞/Lでした。


N-VANの魅力 その3
使い勝手&快適性能

 助手席側のドア&スライドドアを開けるとこんな感じ↓


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 Bピラーがないんです!なので、長い荷物を積み込みやすい&乗り込みやすい&開放感を味わえて最高でした。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 気になったのは、ピラーレスなのでシートベルトがドアの部分に付いていて、挟み込みそうになることです。挟み込むと、ドア部分に傷が付いてしまうので気を付けて!


 荷物を積むことが多いということもあり、助手席と運転席の間に仕切りがあります。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 これによって、荷物が運転席側に転がっていかないので安心&安全です。


 運転席&助手席&後席の、足元のスペースは広々です。158cmの私が座ると、足を広々伸ばせるし、まだ余裕があります。シートは固めですが、クッション性があるので長時間座っていてもお尻は痛くありません。気になったのは、座った時に前に滑るというか……、若干シートの傾斜がついているので前のめりになります。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 荷室にはベルト&フックが付いていて、荷物を積んだときに固定出来るようになっています。フロアの材質が、少しザラザラしたビニールなのですが、汚れてもサッと拭ける&調度良い滑り止めになってお気に入りです。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー
ちなみに、荷室にはビールケースなら40箱、ダンボールなら71箱積めるそうです! 私が座るとこんな感じです
荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー
車高が高いので、立てました。なるほど、これなら大きい荷物も余裕で積めます
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暗い場所でも車内に荷物を積み込み安いように、車内にはライトが4ヵ所も付いているんです
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バックドアは、車高が高くても閉めやすいように持ち手が付いています。身長の低い人のことも考慮されていますね

N-VANの魅力 その4
広い車内空間を利用した収納

 むやみやたらに収納をつけるのではなく、必要かつ機能的な収納が厳選されています。まずは、私がとくに気になった前席の収納から見ていきましょう。運転席&助手席のドリンクホルダーは、ペットボトルだけではなく紙パックも置けます。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 ステアリング左側にある小物入れには、オレンジ色の間仕切りが。この間仕切り、取り外しも可能なのも◎。よく考えられています。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 助手席のドアにも、ゴミ袋をかけられるようになっています。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー

 後部座席には、ドリンクホルダーなどが付いていません。運転席の後ろにポケットがあるだけでした。


N-VANの魅力 その5
フルフラットもOKなシートアレンジ

 実際に使ってみて感じたのは、ボディーサイズに制限のある軽自動車ながら、極限まで広さや大きさを追求しているということです。それでは、詳しく見ていきましょう。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー
後席を倒すと、フルフラットになります。凹凸もないので、かなり寝やすいです(身長158cm)
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助手席を倒すとこんな感じです。フルフラットだし、頭上にはこんなにも余裕が……。2mの男性でも余裕で寝ころべます
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助手席のヘッドレストは、助手席ドア部分にベルトで止めて収納できます。カチッと止めるだけなので簡単で、収納場所に困らないのは◎

N-VANの魅力 その6
オシャレな見た目

 今年乗った軽自動車の中で、サイズ感を生かしたデザインがナンバーワンのクルマだと思いました。黄色いナンバープレートが、めちゃくちゃ似合う! 可愛い!


 まずは山パン。


荷物も積めて車中泊も余裕! 軽自動車の常識を変えた「N-VAN」長期レビュー
食パンの上の、山の部分に似たルーフ。親しみがあるせいか、車高が高いのにそれを感じさせないデザインになっていると思います。のんびりした欧州車というイメージです

 次にリブが入ったボディー。


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昔の電車には、このリブ(ボコボコ)が入っていました。局所的な力に対して部材を補強する目的でつけるプレートなのですが、働く車の片鱗がここから感じ取れるなと思いました。この部分が1番お気に入りポイントです
★★★

 ということで、今回は「N-VAN +STYLE ・ターボ(4WD)」の長期レビューをしました! この記事では最低限押さえておきたいポイントを、動画では重箱の隅をつつくように詳しく解説&若干辛口コメントもしているので、よろしければご覧ください。



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筆者紹介:矢田部明子

 中学生の頃、クルマのメカニズムに興味を持ち工業高等専門学校に入学。専門的な知識を学んできました。もちろん、クルマに乗るのも大好きで「ランドクルーザー60→ランドクルーザー76」と乗りついでいます。最近の唯一の癒しは、週末にオフロードに出かけることです!


 クルマのメンテナンスなど工業高等専門学校で学んだ知識と経験を活かして、様々な角度からお役立ち情報をお届けしていきたいと思います。


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