マツダのコンパクトカー「MAZDA2」が大幅改良! 登場して9年ぶりの商品改良を、ドライブ大好きのタレント・新 唯(あらた・ゆい)さんとともにチェックしてきました!

MAZDA2は、2018年まで「デミオ」の名で親しまれていたBセグメントのコンパクトカー。マツダにとって国内販売比率の19%を占める量販車種になります。
MAZDA2の誕生は2014年で、何度かの仕様変更を経て現在も作り続けられています。9年も経てば大抵「そろそろフルモデルチェンジ」と思うところで、前述のライバルたちはすべてモデルチェンジしています。ですがマツダは、大幅改良という道を選択しました。それだけ基本コンセプトがしっかりとしたクルマといえるのでしょう。
マツダによると、コンパクトカー市場の年代別購入者を2016年と2021年で比較すると、市場全体では最も多い60代以上で増加傾向である一方、20~30代は微減傾向なのだとか。その中でマツダは他社よりも若年層顧客比率の減少しており、なんと半減以下に落ち込んでいるそうです。当然、若年層に振り向いてもらいたいわけで、今回の大幅商品改良は「若い人に受けいれられるクルマとすること」であるのは言うまでもありません。

ということで、“お色直し”したMAZDA2にご対面。その瞬間、若年層代表の唯さんと、おっさんスタッフ一同は言葉を失いました。それもそのハズ、マツダのアイコンである大きなフロントグリル(シグネチャーウイング)にフタがついていたから!
マツダは社内で20~30代の日常での行動、購買意識、そして価値観全体について解析するチームを立ち上げ、詳細に検証。






最初は拒絶反応に近い驚きをみせた唯さんですが、チャーミングというか、優しい顔立ちと次第に見慣れてきたのか「周囲を威圧することなく、調和をとる。なるほどです」と感心した様子。マスクの部分を仔細にみると小さな部品があり、「ここを自分の好きな色に塗るのも面白そう」と声を弾ませる唯さんに、担当者も「ぜひ! そういった遊びの要素もあります」と笑顔で回答。なるほど、だんだんわかってきました。

面白いのは、ルーフ部分。2トーンを塗装ではなくフィルムで再現しているのだとか。「2トーン塗装をする場合、2回塗装レーンを通さねばならず、結果として製造時間とCO2排出などの環境負荷がかかります。ステッカーにすることで、製造コストの削減とエコが達成できるほか、バリエーションを増やすことも容易です」というわけで、なんと11種類のルーフフィルムを用意。外装色にホイールキャップ、内装の組合せで198通りのコーデを実現したというわけです。
「お気に入りのクルマが作れるってイイですね。でも納期とか遅れたりしないんですか?」と、昨今の半導体不足もあることから、納期を心配する唯さん。「そこは大丈夫です」と担当者は胸を張り、それを聞いた唯さんは胸をなでおろしました。
エンジンはガソリンとディーゼルの2モデル

気になる走りの面について。エンジンは1.5リットルのガソリン自然吸気エンジンとディーゼルターボエンジンの2種類で、ハイブリッドの用意はない様子。ハイブリッドの導入については明言を避けていました。ちなみに、マツダは欧州でヤリスをOEM販売していたりするので、その兼ね合いもあるのでしょう。気になるエンジンのパフォーマンスですが、馬力はガソリンエンジンの方が5馬力高い110馬力、トルクはディーゼルエンジンの方が8kgf・m高い22.4kgf・m。動力性能に不足はないのは言うまでもありません。
欧州コンパクトカーのようなインテリア









ハイセンスなインテリアに心をときめかせる唯さん。なかでも助手席側に設けられたプレートに注目しています。「この部分は植物由来のバイオプラスチックを使っています」と担当者。従来の石油系プラスチックでは成形した後に塗装をしていたのですが、バイオプラスチックは素材そのものが透明であるため、顔料をまぜれば塗装をする必要がなく、結果として独特の質感とコスト削減が達成できたのだとか。「エコな話ってあまり面白くなかったりしますが、こういうエコの取り組みは面白いですし大歓迎です」と、唯さんは笑顔をみせたのでした。


後席は欧州系コンパクトカーと同等。言い換えるなら「他の日本車に比べると狭い」です。ですが、他の日本車は「ミニバンを小さくしたような形」であるのに対し、MAZDA2は「ちゃんとボンネットのあるクルマ」でして、それは仕方のないところかなとも。

最近の荷室は出し入れ口から床面までフラットなのがトレンド。ですが、MAZDA 2は少しくぼんだタイプ。その分、荷室の容量は稼げるメリットがあります。


安全支援については、一気に進化してイマドキの機能はほぼすべて搭載。見劣りナシです。設定はかなり細かく調整でき、ここでも自分好みのクルマにでき上がりそうです。





個人的に気に入ったのは、紺色にストライプのステッカーを貼った1台。ストライプはヘリボーン柄のようでオシャレで、どこか英国の雰囲気。「ほかのコンパクトカーにはない魅力がありますね」とオシャレ唯さんもニコニコです。
キャラクターを明確化したラインナップ

今回のビッグマイナーチェンジではグレード体系を一新しています。ベースモデルの「15C/XD」「15 Sunlit Citlus」、そして前出の「15 BD」「XD BD」と、これからご紹介する「15 SPORT」「XD SPORT+」とラインナップ数をシンプル化するとともに、それぞれのキャラクターを明確にわけました。
ちなみに「Sunlit Citlus」は従来モデルからある、上質なインテリアを採用したグレードになります。ASCII.jp的にはSPORTが気になるところ。






ということで、SPORTグレードをチェックしてみましょう。このグレードは以前あったBlack Tone Editionを発展解釈したようで、ブラックのエクステリアパーツやメッシュグリルを採用し、スポーティーなスタイリングとしたもの。SPORTは、「ファミリア」の時代からのマツダの伝統として「スポルト」とドイツ語読みをする模様。
実車を見ると、これが実にカッコイイ! 「これイイ!」と唯さんもテンション爆上がりです。こちらはフロントマスクに“マスク”はなく、グリル内に小さな赤い部品がついてオシャレ。横を見ると、ホイールがインチアップされてスポーティーさがマシマシ。タイヤも他グレードとは異なるものを履いていました。ちなみにサスペンションはほかのグレードと同じだそうです。










室内はカッコいいの一言! スエード調でスポーツムード満点です。


後席もスポーティーテイスト。見ているだけでウキウキしてきませんか?


さて、気になるのはお値段。「300万円くらいするんじゃないの?」と思うスタッフに対して、それを聞いたマツダ側の答えは「ガソリンエンジン車のMTで、235万5320円になります」とニッコリ。さらに驚いたのは、先ほどのBDグレードの価格が、一番高くても201万690円なのです。価格競争力の面で、ライバルに引けをとりません!
大幅商品改良を受けて、イイモノ感が大幅アップしただけでなく、自分だけの1台が選べるMAZDA2。「SPORTは運転してみたいですね」と、唯さんの目はキラキラさせながらスタッフにおねだり。温かくなったら、試乗してみましょう!

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モデル紹介――新 唯(あらた ゆい)

10月5日栃木県生まれ。ファッションモデルとしての活動のほか、マルチタレントを目指し演技を勉強中。