BMWのSUVにハマり始めているASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長こと寺坂ユミさん。X4で満足していただけたと思いきや、さらに上を知りたくなり「X5」をご指名。
ボディーサイズは日本の道では狭さを感じるほど
王者の風格とはこういうことか……。全長4935×全幅2005×全高1770mm、ホイールベース2975mm、最低地上高205mm、車体重量2370kgというボディーサイズは、さすがに日本の道には大きいなぁと思わせるもの。百戦錬磨の寺坂さんも「これはちょっと……」と、思わずたじろぎます。
そして、取材陣をたじろがせたのがパワートレイン。BMWの誇りである最高出力313馬力の3L 直6 DOHC 24バルブ ターボに、これまた最高出力197馬力の交流モーターを組み合わせて、システム最高出力489馬力、最大トルク700N・m(71.4kgf・m)を達成しているというのだから! その結果、2.3tのヘビー級ボディーにも関わらず、0-100km/h加速は4.8秒! もはやバケモノと言わずして、何と言いましょうか。
リアシートはラグジーで荷室も広くて使い勝手が良い
X5は3列シートと2列シートが用意されているのですが、ハイブリッド仕様には3列目の用意はありません。その分、荷室スペースは広くて大きくて立派。バックドアはクロカン風に上下に開くタイプ。
使い勝手も最高で、電動バックドアのほか、車高調整も可能! さらに荷室には12Vのアクセサリーソケットも用意されています。文句なんかありません。
車内スペースがあるぶん、2列目は広々。5シリーズはビジネスエキスプレスという側面があり、家族だけでなく、上長や取引先といった方を乗せることを想定しています。そういった需要に、この内装はピッタリ! 試乗車には「タルトゥーフォ」と呼ぶ、張りの強さや厚みを感じさせるメリノレザーのシートがおごられ、極上のひとこと。
ちなみにシートヒーターも用意されています。
アームレストは幅広で快適。ドリンクを置いても肘が置けるのは素晴らしいのひとことです。アメニティーは中央にエアコン送風口を配置。さらにその下に2系統のUSB Type-CとDC12Vソケット、スマホ置き場を配置します。さらに運転席/助手席の後ろにもUSB Type-Cソケットが配置されています。
感心したのは、リアの窓が完全に開くこと。最近、開かないクルマが多いので、完全に開くのは新鮮で気持ちがよいです。
ゴージャスさを感じる上質な運転席
運転席はゴージャスの一言。クリスタル製ドライブセレクターは、寺坂さんの乙女心をガッチリキャッチします。
メーターパネルは、最近のBMWらしい2画面湾曲タイプ。ステアリングリモコンは左側にクルーズコントロール系、右側にマルチメディアです。
走行モードはSPORTやエコのほか、PHEVらしくバッテリーホールドを用意。
インフォテインメントはワイヤレスのApple CarPlayに対応。Android Autoは……スミマセン、持ってくるケーブルを間違えてしまい、確認できませんでした。
スマホトレイはワイヤレス充電に対応。車両との接続はUSB Type-Aですが、アームレストの中にはUSB Type-Cが用意されています。
センターコンソールには走行モード切替のほか、車高調整などのスイッチも用意。寺坂さん的にはキラキラ光るクリスタル製シフトセレクタースイッチがお気に入りの様子。
さらに気に入られたのは、大きなグラスルーフ。「開放的でいいですね」とニッコリです。
スタッフ的に気に入ったのはオーディオ。B&Wの手によるサウンドは、まごうことなきB&Wらしい高解像度サウンド。ちょっとこれはすごかったです。
イルミネーションはメルセデスに比べると控えめ。
ワンランク上のエクスクルーシヴ感
後席から離れたくない!
運転席に座るや「大きくて前が見づらいかも」と寺坂さん。ですが運転しはじめると「視界が高いためか、意外と運転しやすいですね」と笑顔をみせます。
日本の道に、車幅2mを超えるクルマはもてあますのは事実。ですが、車線監視をはじめとする様々なADAS(先進運転支援システム)で安心です。
X3やX4との違いを一言でいうなら「余裕」。パワーも、乗り味も、室内の雰囲気も、そのすべてが「ワンランク上の上質さ」で。そこにBMWらしい安心感が加わります。これぞBMWと言いたくなる、まさに王道にして本道。
大径タイヤ&ランフラットタイヤゆえ、乗り味の硬さを懸念したのですが、エアーサスペンションが見事に振動をいなすので実に快適。
直列6気筒エンジンとモーター駆動の相性の良さも特筆事項。停止状態からの動きだし、そこからのエンジンへの切り替えは実にスムーズでシームレスです。
おぉ、と驚いたのはARナビ。
ほかにもナビ表示は様々用意。ここまでくると、道を間違えようがない、と言いたくなるほど。
「文句のつけようがありません」と、運転席を降りた寺坂さんは後席へ。走り始めると「もう、今日は運転しなくていいです」と、まさかの仕事放棄。「このクルマは後席でくつろぐためにあるんですよ」と、かなり気に入られたご様子です。セレブ気分を満喫する寺坂さん。「このクルマ、本当に最高です」と大絶賛。「静かですし、乗り心地もいいですし、後席に乗るなら、このクルマがイチバンです!」と賛辞を惜しみません。
これまで、X1、iX3、X4、X5と乗り比べた寺坂さん。「自分で運転するなら、一番小さなX1ですね。
さらにX6、X7、XM、そしてBEVのiXがあるのですが、BMWのSUV体験はここまで。「BMWいいなぁ」と、寺坂さんは、すっかり虜になってしまったことをご報告いたします。
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寺坂ユミ(てらさかゆみ)プロフィール
1月29日愛知県名古屋市生まれ。趣味は映画鑑賞。志倉千代丸と桃井はるこがプロデュースする学院型ガールズ・ボーカルユニット「純情のアフィリア」に10期生として加入。また「カードファイト!! ヴァンガード」の大規模大会におけるアシスタント「VANGIRLS」としても活躍する。こだわりが強く、興味を抱くとのめりこむタイプであることから、当連載でお気に入りの1台を探す予定。