寒い雪国で育ったバナナ
みなさんは「バナナの皮」にどういうイメージがありますか? 踏むとすべる? そうですよね。昔のマンガではそういう描写がよくありましたし、「マリオカート」シリーズでは相手をすべらせてスピンさせるアイテムとして登場します。
そんなバナナの皮は、食べる前に剥きます。
しかし、農業の進歩は目覚ましい。従来はゴミ扱いだった皮ごと食べられるバナナがあるそうなんです。
東京都は、“グリーントランスフォーメーション”の取組を加速させるための取り組みとして「TOKYO GX ACTION」を実施中。東京ビッグサイトで「TOKYO GX ACTION CHANGING 未来を変える脱炭素アクション」を5月17日、18日に開催しています。
イベントの展示の中に、「越後バナーナ」なるバナナを発見。1本1000円という価格にも驚きましたが、「皮ごと食べられる」とのことだったので気になりました。

なぜ“皮ごと”食べられるのでしょうか? 理由は2つ。1つは、糖度が高く皮が薄い、最高品種と呼ばれる「グロスミッチェル」という品種だから。
もう1つは、農薬や化学肥料を使わずに作られるから。

食べ頃にはまだ早いのにめっちゃ甘い!
皮を食べても苦くない!

さっそく食べてみたところ、十分に甘く、粘度がすごくて食べごたえがありました。まさに最高品種、グロスミッチェル。この点に関しては文句のつけようがないバナナです。

皮も薄いとのことですが、確かに剥いてみると真下にたらーんと皮が垂れる感じで、かなり薄く見えます。
実はまだ食べ頃ではなく、「さわやか」な状態なので食べるには早いようです。皮ごと食べる際は、シュガースポットがもっと出てからのほうがいいのだとか。
それでも「甘い!」「ねっとり!」と感じるのですから、最高品種、恐るべし。1本1000円という価格もうなずけます。
さて、“皮ごと”食べられるというのがポイントの越後バナーナ。
すると……皮独特のシャキシャキ感とキシキシする感じはあるものの、まったく苦くなくてクセがない! これなら、もう少し時間をおいたら十分食べられるなと感じます。

バナナが1本1000円と聞くと「高いな……」と感じますが、雪国育ちならではの濃厚な甘さ、皮ごといけちゃうとなるメリットを考えると、これはこれでアリでは? という感じがします。
この越後バナーナがTOKYO GX ACTION CHANGINGに出展している理由は、廃棄物を焼却する際に出てくる排熱を利用したハウスでバナナを栽培しているからだそう。安定して熱エネルギーを確保できることから、雪国でのバナナ栽培を実現し、年間を通してバナナを生産・出荷することが可能なのだとか。

「脱炭素!」「環境問題を解決!」などと聞くと、なんだか難しそうな気がしてきます。でも、たとえば「おいしいバナナを作ることもできます」と考えると、親しみが湧いてきませんか。
皮ごとバナナを食べながら、未来の地球に思いをはせる……。ビジュアル的にはすごいことになっていたかもしれませんが(皮を食べてますからね)、なんだか楽しい体験でした。
開催概要
イベント名: TOKYO GX ACTION CHANGING ~未来を変える脱炭素アクション~
日程: 2025年5月17日(土)~5月18日(日)9:30~18:30(南展示棟は17:00まで)
場所: 東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1)東展示棟1~3ホール/南展示棟1~4ホール
公式サイト: https://tokyo-gx-action.jp/event2025/
アクセス: りんかい線「国際展示場」駅、ゆりかもめ「東京ビッグサイト」駅すぐ
入場料: 無料(一部有料コンテンツあり)
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