KDDIと横浜DeNAベイスターズは8月27日、第5世代移動通信システム「5G」やIoTを活用した「スマートスタジアム」の構築に向けてパートナーシップ契約を結んだ。今後、両社は協力して、VR・ARや自由視点など、最新テクノロジーを駆使して、横浜スタジアムでの野球観戦のエンターテインメント性を高めていく。


 本格的にスタートするのは2020年春以降。スマートフォンスマホ)決済サービスの導入などでスタジアム来場者の利便性を向上させるほか、5G技術やVR・AR、自由視点を組み合わせた映像技術を活用して、ユーザーが好きな視点でリプレーを視聴できる新たな野球観戦体験を提供を目指していく。
 試合開始前後には、野球ファンだけでなく、野球を観戦したことがない人も気軽に楽しめるコンテンツを用意するなど、横浜スタジアムのエンターテインメント化を共同で検討。現地体験の向上とファンの拡大に向け、野球のシーズンオフ期間でも横浜スタジアムが地域のランドマークになるよう、取り組みを進める。
 8月27日からは、KDDIが三つの取り組みを横浜スタジアム内外で展開する。一つは、AR技術を活用した回遊施策「ARスタンプラリー」だ。横浜スタジアム内の各スポットに設置したARスタンプマーカーを、KDDIのARコンテンツ作成・再生アプリ「SATCH」で読み取るとスタンプがたまる仕組み。全てのスポットへの訪問を完了した人から抽選で、サインボールをプレゼントする。
 もう一つは、横浜スタジアム内外に設置する「デジタルサイネージ」。来場者にスタジアム周辺エリアやグッズショップのお得な情報を配信する。最後は、9月3日からスタジアムと周辺の店舗で順次導入を進める「au PAY」だ。今シーズンの横浜スタジアムの立ち売り販売員・場内店舗では、au PAYのほか、各種電子マネー、各種クレジットカードを利用することができる。

 KDDIは、今回のパートナーシップ契約を通して、内閣府の「特定エリアにおける行動データの事業者間の連携によるアーキテクチャの実証研究」を進める。横浜DeNAベイスターズと連携し、横浜スタジアムを中心に行動データを数値化。エリアマーケ―ティング施策につなげる狙いだ。
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