全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、2019年の液晶テレビ(4K以上)販売台数ランキングでNo.1に輝いたのは、シャープだった。画質や音質へのこだわりだけでなく、ブランドへの信頼、左右のチルトなど使い勝手の良さが評価を集めた。


 シャープの年間シェアは26.5%。4分の1以上のシェアを獲得して、3年連続のトップに立った。2位のソニーとは3.8ポイント差。19年の推移をみると、ソニーとシャープが熾烈なシェア争いを繰り広げていたことが分かる。
 消費税増税前の9月にはソニーがシャープを追い越し1位に浮上。増税後の10月にはシャープが1位を取り戻したが、年末商戦が本格化する11月と12月はソニーが1位で駆け抜けた。このまま推移すれば、20年の順位が逆転することもあり得る。とはいえ、19年の液晶テレビ(4K以上)機種別販売数量ランキングでは、上位3製品をシャープが占める結果になっている。
 特に人気だったのは、AQUOSの4K液晶テレビAJ1ライン。1位と2位に40V型「4T-C40AJ1」(シェア3.6%)と、50V型「4T-C50AJ1」(3.1%)が上位についた。光の反射を抑えた見やすいパネルのほか、音声を前方から出す「FRONT OPEN SOUND SYSTEM」を採用。18年発売のモデルなので値ごろ感もあり、シャープのシェアNo.1をけん引した。

 20年は東京五輪・パラリンピックを控え、テレビ業界にとっては勝負の年。各社のシェア争いも厳しさを増しそうだ。(BCN・南雲 亮平)
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