電子棚札を導入したのは、白物家電やデジタル家電の売り場などで、大塚家具とコラボした「YAMADA×IDC OTSUKA」のフロアでは見られなかった。ヤマダ電機関係者の話では、インターネット通販などで価格競争になりやすい商品から導入を始めたという。オリジナル商品が多い大塚家具のフロアでは導入しないなど、メリハリをつけている。
電子棚札は、本部のシステムで表示価格を変更すると、店頭の価格が連動して自動で切り替わる。競合の状況に応じて頻繁に価格を変動するネット通販に、リアル店舗が対抗するツールとして有力視されている。家電量販店では既に上新電機やエディオン、ビックカメラ、ノジマなどが積極的に導入。業界最大手のヤマダ電機も、これに追随した形だ。
掃除機のコーナーでは、赤を黒と白の3色表示の電子棚札に切り替わっていた。価格以外にも、「厳選特価」の有効期限や無金利分割払いの回数、ポイントの進呈率などが表示してある。相対交渉に応じる「価格はご相談ください」というコメントも表示している。
洗濯機売り場の電子棚札は、本体の正面のスペック表などの下にあった。アイキャッチを狙うのであれば本体の上面のフタがいいのだろうが、最近の洗濯機はデザイン性を重視しているため、デザインが犠牲にならないように、あえて少し見えにくい本体の正面に設置したなどの工夫が感じられる。
面白いのがエアコン売り場の電子棚札。広い壁面いっぱいに展示されたエアコンのモックの両脇に電子棚札があるのが分かる。同一メーカーで同じサイズやデザインが多いエアコン1台で、能力別に異なる価格表示をするための工夫だ。スペースの無駄が省ける。
取材したLABI1 日本総本店 池袋では、地下1階で大塚家具とのコラボによる「YAMADA×IDC OTSUKA」フロアを全面展開していたが、実は4階のテレビコーナーでも50型以上のテレビと大塚家具のオリジナルソファをセットで展示するなどしている。
実際にソファに座ってテレビを視聴することで、自宅の部屋に入れたときのイメージがしやすい。成約率を高めたり、買い替えるテレビのインチアップ効果を狙っている。そこにあったテレビにも、電子棚札を採用していた。
電子棚札の表示価格が「税込」ではなく、「税別」を赤地の白抜き文字で大きく表示するあたりは、やはり「安売り」家電量販店としての名残というか意地があるのだろう。最近では家電量販店でも昨年10月の増税を機に、税込価格の表示で統一する動きが広がっている。
また、デジタルカメラやカメラレンズ、外付けHDDなどにも電子棚札が使われていたが、逆に、スマートフォンのケースなど小物アクセサリなどには導入していなかった。この点も費用対効果を考えてのことなのだろう。
電子棚札の導入は、人の手書きによる間違いや表示価格の差し替え作業の負担を減らして、販売員が本来の業務である接客に時間を割けるようにする狙いもある。日販品が多いスーパーなどでは以前から導入が進んでいた電子棚札だが、ヤマダ電機が導入したことで家電量販店でも定着しそうだ。(BCN・細田 立圭志)











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