スペインのバルセロナで2月24日から開催される予定だった世界最大級の通信・スマートフォン(スマホ)の見本市「MWC Barcelona 2020」が中止になった。世界的に話題になっている新型コロナウイルスによる肺炎の影響を考慮したためだ。
同イベントは、毎年、出展社が新製品を発表する場になっていたが、今年は発表のタイミングが不透明となった。

 2月上旬から、Amazonやソニー、ノキア、楽天モバイルなど、不参加を表明する企業は多かった。毎年、イベントの直前に個別で発表会を開いて新製品などを発表する企業もあり、5Gなどの最新技術や最先端のスマホが注目を集めていた。イベント自体が開催されない今年は、いつ、どういった形で新製品を公表していくのか。数社に問い合わせてみた。
 ソニーは、日本時間の2月24日午後4時30分から予定していたプレスカンファレンスを開催する代わりに、YouTubeのXperia公式チャネルを介して同時刻にビデオを掲載する予定としている。このほか、LGは日時までは決まっていないが、公表する予定があるという。楽天モバイルは「機会を改めて大きな発表を行う」(三木谷浩史代表取締役会長兼社長)。NTTドコモは「未定」とのことだった。このほか、状況を確認中と回答する企業が多かった。
 新型コロナウイルスは、すでに感染者は4万人以上にのぼり、死亡者数が1000人を超えている。中国に生産拠点を置く企業の中には、生産体制や物流に影響が出ているというケースもある。
この状況で開催するのは被害を大きくする可能性があるため、「MWC Barcelona 2020」を中止する判断が下された。追加の情報がある場合は、イベントの公式サイトで知らせるとしている。
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