全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、4月のノートPCの販売台数前年比は146.4%と大幅に伸長、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うテレワーク需要が大きく寄与した。前月は、4カ月ぶりの前年割れとなったが、すぐさま回復に転じた。


 メーカー各社の販売台数前年比も、軒並み伸びている。上位陣では、NEC(137.5%)、富士通(170.6%)、レノボ(164.8%)といずれも前年超え。ASUSやデル、HPにいたっては200%を超えている。一方、オフィス環境に合わせてWindowsを購入するユーザーが多かったこともあり、アップルは75.2%だった。
 販売台数シェアを週次の推移で分析すると、先月は富士通が在庫不足でレノボに逆転を許したが、ようやく供給が安定してきたようで再び2位に返り咲いている。レノボはやや後退し、代わりにASUSとDynabookがじわじわと数字を上げてきている。
 シリーズ別ランキングでは、NECの「LAVIE Note Standard NS600/NA」が首位。在庫が復活した富士通は3製品がトップテンにランクインした。一時的なテレワークを乗り切りたいというニーズも高いようで、ASUSの「E203MA」のようなコスパの高いモデルも伸びてきている。(BCN・大蔵 大輔)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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