8月4日に公正取引委員会が公表した「ZホールディングスとLINEの経営統合に関する審査結果」によると、利用金額ベースのコード決済事業市場シェアは、直近2020年1月の調査でPayPay(ソフトバンクグループ・Zホールディングス)がシェア約55%を占める一方、LINE Pay(LINE)のシェアが約25%(19年4月)、約10%(19年9月)、約5%(20年1月)と大幅に低下している。
 他のスマートフォンスマホ)決済サービスの運営企業名は非公開だが、表に記載された上位7社のうち、D社はおそらくKDDIのスマホ決済サービス「au PAY」だろう。
理由は、0.5%(19年4月)、5%(19年9月)、5%(20年1月)というシェアの推移から、19年4月以降に本格展開した後発のサービスだと推測されるからだ。
●スーパーマーケットの加盟店数はPayPayが最多
 家電量販店、ドラッグストアに加え、利便性向上や集客のため、スマホ決済サービスに対応するスーパーや百貨店・専門店が増えつつある。現在、ドコモは「d払いお買物ラリー(スーパーマーケット/ドラッグストア)」、KDDIは「スーパーマーケット × au PAY キャンペーン 対象のスーパーマーケット/ドラッグストアでお買い物すると誰でも最大10%還元!」を実施中。
 8月のd払いお買物ラリー、au PAYのドラッグストア限定キャンペーンはともに8月31日まで、au PAYのスーパーマーケット限定キャンペーンは9月30日までとなる。
 au PAYのスーパーマーケット/ドラッグストア限定キャンペーンは、エントリーの必要はなく、au PAYのコード決済/au PAY プリペイドカード/au PAY カードで(店舗によってはau PAY プリペイドカード/au PAY カードは対象外)、対象のスーパー・ドラッグストアで購入すると、共通ポイントのPontaポイントで10%還元する。
 ポイント還元上限は、1au ID当たり1回500ポイント・月当たり1500ポイント。つまり、スーパーで3000ポイント、ドラッグストアで1500ポイント、合計最大4500ポイント獲得できる。
 還元上限が大きく、お得に見えるが、残念ながら首都圏エリアでは、au PAYが使えるスーパーが少ない。キャンペーンの対象店舗一覧を見ると、東京・神奈川に出店しているスーパーはサミットストア、東急ストアだけで、後は首都圏エリア以外にある店舗のようだ。
 20年1月時点で利用金額ベースでシェア1位とされるPayPayは、サミットストア、東急ストアに加え、オーケー、西友、イトーヨーカドー、ヨークマート、ベイシア、ベルク、ライフ、コモディイイダ、そうてつローゼン、東武ストアなどでも利用可能。d払いも、ドラッグストアや飲食店に比べ、スーパーの加盟店は少なく、加盟店の面では、PayPayが他サービスを大きくリードしている。
 au PAYが使えるスーパーがまだ限定的とはいえ、自宅近くにサミットストア、東急ストア、その他の対象スーパーがある人は、d払いや楽天ペイ(アプリ決済)に比べ、自社クレジットカードによる囲い込み感が少なく、意外に使い勝手のいいau PAYを使い始めるチャンスだ。
(BCN・嵯峨野 芙美)

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