総務省が2020年10月にまとめた「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」の「第3の柱・事業者間の乗換えの円滑化」に向けた有識者会議の提言に沿い、条件に若干の違いはあるものの、3社とも店頭・オンライン・コールセンターとも、MNP転出手数料無料化に踏み切る。
SoftBankとY!mobile間の移行、auとUQ mobileのブランド間の移行にかかわる手数料の撤廃、移行手続きの簡素化も21年春~夏にかけて実施予定。ブランド・料金プランは複数あるものの、実質的に通信事業者が4社(ドコモ・au+UQ mobile・SoftBank+Y!mobile・楽天モバイル)となり、大手3キャリアは、家族向けのフルサポートのプレミアムブランド(ドコモ・au・SoftBank)、単身者・小~中容量のスタンダードブランド(UQ mobile・Y!mobile)、MVNOに等しいオンライン専用の新ブランド(3月サービス開始のドコモ ahamo、au povo、SoftBank on LINE)と、示し合わせたように横並びとなった。
MNP手数料無料化後は、契約解除料のないプランからは、日割りまたは月額課金の料金だけで、どのキャリアへも乗り換えし放題になる。実際に乗り換えないとしても、4月1日に先んじて、契約しているスマホの料金プランやオプションサービスの見直しをおすすめしたい。(BCN・嵯峨野 芙美)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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