対象となる発駅は、対象着駅からICOCA定期券を発売できる範囲の駅。実際はおおむね100キロメートル圏内の利用が大半だが、それより広く設定する。JRから他の交通機関に乗り換えても、10時ごろに出社できるよう、対象時間帯は9時15分~10時30分に設定した。
時差通勤ポイントは、1回ごとに20ポイントで、毎月、10回、15回の時差通勤(平日ダイヤ運転日のみ)でそれぞれ30ポイント加算し、1カ月分をまとめて翌月中に付与する。さらに、JR西日本のアプリ「WESTER」の会員がICOCAでジサポを利用すると駅の店舗などで利用できるおトクなクーポンを配信する予定。
ICOCAは、交通系電子マネーの一つで、交通系ICカード全国相互利用により、JR西日本エリア以外でも買い物や鉄道の乗車に利用できる。ICOCAポイントサービスは、鉄道乗車と一部のICOCA加盟店でICOCAを利用するとたまる沿線共通ポイント。たまったICOCAポイントは、自動券売機などで手続きすると、1ポイント1円として、10ポイント単位で1回のポイントチャージで全てチャージされる。
JR東日本、JR西日本が今春から実施する、通勤定期券利用者を対象とした時差通勤によるポイント還元は、ともに1年間の期間限定で、トライアルの側面が高い。密集状態をできるだけ避ける「新しい生活様式」の定着に向け、時間帯別運賃の導入に向けた議論が本格化しそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
【関連記事】
春からトライアルの始まる「時差通勤でポイント還元」のメリット・デメリット
給与のデジタルマネー支払いの最有力候補 ますます価値の高まる共通ポイント
エキナカはかざすだけの電子マネーで! 実は楽天Edyやnanacoも使える
少しだけ得するモバイルSuicaのポイント還元、東京メトロのメトポ
公共交通機関にも広がるVisaのタッチ決済 手持ちのカードは対応済み?