しばしばスマートフォンスマホ)決済サービス「楽天ペイ(アプリ決済)」の還元キャンペーンの参加条件となっている「楽天カード」を発行する楽天カードは、2021年6月利用分から、公共料金など対象の支払いについて、カード利用額に応じて対応するポイント付与率を大幅に引き下げる。適用開始日は6月1日。


 変更前(5月利用分)は100円につき1ポイント付与、変更後は500円につき1ポイント付与と、実に5分の1となる。楽天カードは「ポイント還元率1%の高還元クレジットカード」として広く知られていたが、今後は「公共料金など一部は除く」という注釈付きとなり、今後は「新規入会キャンペーンや楽天ペイのキャンペーンがお得な、クレジットカード払いで楽天証券で投信積立ができるクレジットカード」と呼ばれることになりそうだ。
 「公共料金等の楽天カード利用獲得ポイントに関するご案内」によると、今回、変更の対象となる利用分は「公共料金(電気、ガス、水道)」「税金(国税、都道府県税など)」「国民年金保険料」「Yahoo!公金支払い」。ただし、「ソフトバンクでんき」など、いわゆる新電力事業者のサービス、リスト一覧にない水道局(水道事業者)などは変更対象外で、引き続き、100円につき1ポイント付与となる。
 税金については、キャッシュレス決済化の先駆けとなった「Yahoo!公金支払い」経由で、楽天カードなどのクレジットカードで支払うより、主要スマホ決済アプリの「請求書払い」機能や、請求書払いに特化したスマホ決済アプリ「PayB」を利用したほうが手数料がかからず、支払いの手間も少ない。スマホ決済には非対応でも、スマホやPCで料金を支払える「Pay-easy(ペイジー)」には対応している企業・自治体もある。
 SNS上で「改悪」で騒がれるポイント付与条件・ルールの変更は、確かに企業都合による一方的な見直しだが、キャッシュレス決済やクレジットカードの最新トレンドをキャッチアップするチャンスとポジティブに受け止めたい。「ずっとお得」は、そうそうないと認識しておこう。(BCN・嵯峨野 芙美)
【関連記事】
「FamiPay請求書支払い」スタート、スマホ決済の請求書払いは主要5サービスに
楽天銀行がNHK受信料のコンビニ払込票取扱いを開始、au PAY・LINE Payも対応
PayBで自動車税などの請求書払いで最大5万円キャッシュバック! 6月30日まで
PayPay請求書払い、東京・神奈川・埼玉など全国42都府県の自動車税に対応
公共料金をクレカで払うメリットと注意点、口座振替より高い可能性も
編集部おすすめ