自転車用ヘルメットの伸長が顕著にあらわれたのは今年1月から。「1月が1.5倍となり、2月もますます伸びて現在に至る」と久保田氏はいう。売れ始めてから、これまで売り場の奥に設置していた自転車用ヘルメットのコーナーをエスカレーター近くの目立つ場所に設置するようにした。この取り組みも、大きく成長した要因だ。
また、設置場所の変更に伴い、久保田氏が取り組んだのは自転車用ヘルメット盗難防止アイテムの棚づくりだ。「外出先で自転車から降りたとき、自転車用ヘルメットをどこに置けばいいのか、と悩むお客様が多い。隣に置いておくことでお客様の目に止まり、必ずといっていいほど自転車用ヘルメットと鍵や結束バンドなどをセットで購入する」としている。
販売が好調な中、ビックカメラ有楽町店が来店者への提案で力を注いでいるのは自転車用ヘルメットの着用で安全性が確保できることだ。警察庁によれば、2018~22年において、自転車乗用中の死者の人身損傷主部位(致命傷の部位)は、頭部損傷が56%と最も比率は高い。自転車用ヘルメット非着用時の死傷者に占める死者の割合(致死率)は、着用時に比べて約2.1倍にもなる。久保田氏は「自転車用ヘルメットを着用したほうがいいことをフリップで展示しているほか、接客の際にも訴えている」という。
また、自転車用ヘルメット自体に安全性や耐久性で違いがあることもアピール。
4月以降の販売については、「様子見だった方が、購入したほうがいいと判断する可能性が高いため、ますます需要は高まるのではないか」と久保田氏は捉えている。そのような状況になることを見込み、「昨年まではスポーツ系の自転車用ヘルメットの販売が主流だったが、努力義務化のアナウンスでカジュアル系が売り切れるなど、さまざまなモデルが売れている。そのため、ますますバリエーションが増えることをメーカーに期待している」とのことだ。(BCN・佐相彰彦)
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