●データバックアップの外付けSSD、テレビ録画の外付けHDD
ビックカメラ有楽町店でPC周辺機器コーナーを担当する片山拓哉氏によれば、外付けSSD/HDDにおける購入者の特徴について「外付けSSDは、主にPCに入っているデータの持ち出しを目的として購入されるケースが多い」と説明する。特に、出張の多い30~40代のビジネスパーソンが購入する傾向が高いという。また、「スマホに入っているデータのバックアップに利用する用途で、学生のお客様もいらっしゃる」。PCのデータに加えてスマホの端末容量が少なくないという理由で需要が高まっているとのことだ。
一方、「外付けHDDは、主にテレビの録画」で使われるという。これまで外付けHDDを購入していなかった未経験者が、外付けHDDのテレビ録画機能を知ったことから、DVDレコーダーとのコストパフォーマンスを比較して評価が高まっている。
このようなことを踏まえて、「外付けSSD/HDDのどちらを購入するべきかについては、使用目的による」と片山氏は説明する。
また、テレビ録画に関しては壁掛けテレビの購入が増えつつあることから「スティック型のSSDを購入する方もいらっしゃる」としている。そのためビックカメラ有楽町店では、多くのテレビ番組を録画したいという用途やSSD非対応のテレビを持っている場合は大容量のHDDを推奨。一方、壁掛けテレビを持っていて、あまり録画せずに試聴したらすぐに消したりする用途であればSSDを提案している。
●低価格にこだわらない
外付けSSDでPCやスマホのデータバックアップ、外付けHDDでテレビ録画というのが主な用途であることから、「もちろん、安いに越したことはない」と前置きした上で、「お客様は、あくまで価格よりも用途に合ったものに重きを置いている」と説明する。
また、外付けSSDは静音性で夜間に録画する際などに重宝されている一方、非対応のテレビが一部あることや大容量モデルであれば外付けHDDと比べて価格が高いなどがデメリットになることもある。対照的に、外付けHDDは大容量モデルが手ごろな価格という点がメリット、電源を使うことや騒音がデメリットとなる。「このようなメリットやデメリットも、お客様にきちんと説明している」とのことだ。
●おすすめの製品は?
おすすめの製品について、外付けSSDではサンディスクが人気を博しているという。特に、仕事で使う人から耐久性・安全性・信頼性の観点で評価されているようだ。家庭での使用なら、ウェスタンデジタルを購入するケースが多いようだ。
外付けHDDでは、バッファローやアイ・オー・データ機器が選ばれており、コストパフォーマンスという点で2~4TBモデルを購入するケースが多いとのことだ。
●PCの販売減とは対照的
PCの販売が厳しい状況といわれている中、外付けSSD/HDDの販売は前年と比べて横ばいという。決して順調とはいえないものの、テレビ録画やスマホのデータバックアップなどとPC周辺機器の枠を超えたことから、PCの販売減とは対照的に売り上げが下がらずに推移していることになる。(BCN・佐相彰彦)
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