ダイソーのLEDライトが素晴らしい。縦61mm、幅45mm、厚さ21mmの小さなボディで最高250ルーメン。
かなりの明るさだ。COB LEDという面タイプ光源を採用し広い範囲を照らせる。防水性能はIPX3で多少の雨でも使用可能だ。電源は200mAhのリチウムポリマー電池で満充電まで1.2時間。USB-C端子で充電する。点灯時間は最高の250ルーメンで1時間、65ルーメンまで落とせば3.5時間も持続する。
1/4インチのネジ穴も切ってあり三脚などに固定もできる。老舗のオーム電機製で価格は税込み330円。LEDといえば赤色で電源ランプぐらいしか用途がなかった黎明期からすれば様変わりだ。

 最近のLEDライトは、写真や動画の照明器具としても洗練されてきた。小さくて明るくて軽い、というのが最大の魅力。小出力であればそれほど発熱もせず、扱いやすい。
LEDライト好きの私も、ことあるごとにちょこちょこ買っている。最近よく使っている小ぶりのものを並べてみた。左から、日本の通販で買った中国・UlanziのLEDビデオライト「VL-81」で約2500円、右がアムステルダムのホームセンターで買ったドイツ・brennenstuhlの「LED-Universal Lamp HL DB43 MH」でこれも日本円で2500円ほど。中央がダイソーで買ったオーム電機製「充電式COBライト」だ。Ulanziのライトは、色温度と明るさが細かく調整できるので、ちょっとした物撮りなんかには大いに活躍している。動画撮影でも補助的な明かりとしては便利だ。
brennenstuhlのライトは、日常生活で活躍している。現代の懐中電灯だ。夜中にトイレに行くときにちょっと明かりをつけたいときに使ったり、奥まったところを照らして物を拾う時に使ったりしている。
 さて、ダイソーの充電式COBライト、何に使おうか。撮影用に使ってみると点滅が激しく、シャッタースピードを間違うと縞模様が出てしまうので注意だ。とはいえ、撮影以外でも用途は広い。
実はこれ、本体上部がカラビナ状になっており、簡単に何かに引っ掛けることができる構造だ。雨にも強いことから、普段持ち運べば便利だ。ライトの裏にはマグネットもついており、鉄製のドアなどにマグネットでくっつけて照らすこともできる。マグネット周辺には「キックスタンド」風の輪っかもあり、これを開けば、斜めの状態で自立させることも可能だ。さらに、カラビナの横にあるかぎ状の機構はなんと栓抜き。ただ、本体はプラスチック製なので、栓抜きとして繰り返し使うと壊れてしまいそうだ。

 日本のアマゾンでも送料込みで400円前後で似たような製品が多数見つかる。筐体が金属製で1000円以上する「高級品」もあって、選び放題だ。中国・Aliexpressでは、ほぼ同じと思われる商品を200円で販売しているのを見つけた。他の商品と一緒に買うという条件で送料無料という。ただ、わずか数十円の違いなら、日本で買った方が早くて楽だろう。長らく続いたデフレ期から脱却して、あらゆるものの価格が上昇しインフレ状態に突入しつつある今、デフレ期の忘れ形見として、お1ついかが? (BCN・道越一郎)
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