現在のロゴを使い始めたのは1989年から。
マーケティング戦略本部ブランド・デザイン戦略統括部ブランドコミュニケーション推進部の立見朝子マネージャーは「国内外の富士通グループ社員から新しいロゴのデザイン案を募集したところ、4264点の応募があった。2度の審査で候補を絞り込み、専門家が原案を洗練して現在のデザインを生み出すまで半年以上の時間をかけた」と、当時の富士通がロゴの刷新に込めた熱意を語る。
ロゴで特徴的なのは、色、フォント、そして無限大の記号に似たマークだ。赤い色はチャレンジ精神、人間的な温かみ、エキサイティングを表す「FUJITSU Red」。フォントは、柔軟で優しく親しみやすいイメージ。無限大をモチーフにしたマークは、小さい輪が地球、大きい輪が太陽を象徴し、無限の宇宙への広がりを表現する「インフィニティマーク」と、富士通ではそれぞれを定義している。
また、英字の使用について、梨美由希ブランド・デザイン戦略統括部長は「国内では漢字、海外では英字表記で使い分けしていたものを、グローバル企業として世界に打って出るという姿勢を明らかにするために英字で統一した」と説明する。
ロゴに込めた企業イメージをグローバルに展開できるよう、今後もブランド力向上を目指す。(BCN・南雲 亮平)
※『BCN RETAIL REVIEW』2017年11月号から転載
【関連記事】
富士通のブランドプロミス「shaping tomorrow with you」に込められた想い
<LOGOS・「プレイステーション」のロゴ>初代から変わらぬPとS
<LOGOS・キングジムのコーポレートロゴ>目を引く大きな四角の意味とは
<LOGOS・ヤマハのコーポレートロゴ>ヤマハの理念を表す音叉マーク
<LOGOS・日本HPのプレミアムマーク>革新とともに復活した幻のロゴ