●正しい「だいたい」、親切な「だいがえ」
「代替」という言葉は、ビジネスシーンなどでも「代替案」のような使われ方をする。使う頻度の高い言葉なのに読み方は統一されておらず、「だいたい」と読む人もいれば「だいがえ」と読む人もいるようだ。
ネット上には「会議中に『代替案』と発言するのに、どっちが正しいか忘れて冷や汗かいた」「前もってスマホで調べてから発音してる」という声があるように、意外と日常的に悩んでいる人が多い。
正しい読み方は「だいたい」となるが、「代替え」のように送り仮名をつけて書いている時には「だいがえ」と読むケースもあるようだ。
しかし最近では送り仮名に関係なく「代替」を「だいがえ」と読む人も増えているようで、実際に「上司に『だいがえ案』と言われて少し混乱した」「顧客が『だいがえ製品』と言っているけど、指摘するか悩んだ」といった体験談も寄せられていた。
「だいたい」と読んだ場合、「大体」と混同する可能性を挙げる人も多い。また「わかりやすいと思ってわざと『だいがえ』で発音している」「誤用とはわかっているけど、『だいたい』で通じない人もいるから『だいがえ』にしてるよ」という意見のように、親切心で「だいがえ」読みをする人もいる。
言葉は長い歴史の中で徐々に変わっていく。「だいたい」も、徐々に「だいがえ」に変わりつつあるのかもしれない。(フリーライター・井原亘)
■Profile
井原亘
元PR会社社員の30代男性。
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