日本語の中には、ある地域でしか使われていないワードが存在する。日常的に使っていたのに、「え、それはどういう意味?」と聞き返された経験を持つ人も多いのではないだろうか。
ネット上では、西日本の人がよく使う謎ワード「離合」という言葉に注目が集まっていた。どのような意見が寄せられているのか、早速チェックしてみよう。

●地域ギャップが大きすぎるワード「離合」
 「離合」とは西日本、特に九州地区で「運転中」に使われるワードだ。「離合」の一般的な意味合いは「離れ離れになったり、集まったりする状況」であり、「離合集散」という四字熟語もある。
 とはいえ、普段の生活の中で聞く機会は少ないだろう。東日本の人からは「離合って言葉自体を始めて聞いたんだけど」「そもそも日常会話で離合なんて聞いたことない」という意見がほとんど。
 しかし、西日本で「離合」と使う場合は、なぜか「狭い道で車がすれ違う」ことを指す。例えば「こんな狭いと離合できない」「ギリギリで離合できてよかった」のようなイメージ。
 東日本の人にとっては「そもそも聞いたことがない」ワードなのだが、九州エリアの人にとっては「完全に共通語だと思ってた」「離合が通じないってウソだろ……?」と、地域によって認識のギャップがかなり大きいことが伺える。
 実はこの「離合」の使い方は、もともとは鉄道用語。駅などで上りと下りの列車が行き違うことを「離合」と呼ぶのだ。どうやらそれが、自動車にも適用されて広まったよう。

 ちなみに一般人の間だけで広がっている使い方なのかと思いきや、国土交通省や地方自治体の公式資料の中でも「離合困難箇所」のような使われ方をしている。意外とちゃんとした言葉なのだ。
 もしかしたら、自分が知らない謎ワードが他にもあるかもしれない。気になった人は探してみてはいかがだろうか。(フリーライター・井原亘)
■Profile
井原亘
元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている
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