クアルコムがチップセット「Snapdragon」を搭載したPCを国内市場で広めることに力を注いでいる。メディアブリーフィングを開催し、井田晶也・PC Business統括本部長が登壇。
現段階で数%程度のシェアを数年後に2ケタ%まで引き上げる方針を示した。

●Snapdragonの認知度を高める
 井田統括本部長は、今年4月にクアルコムに入社。入社前はサードウェーブでCOO兼取締役社長を務めたほか、その前がインテルでクライアント事業としてPC事業全般を統括していた。
 シェア拡大策を実施する上でのターゲット領域は、「コンシューマー」「教育」「法人」。その中で、まず取り組んでいくのは「コンシューマー市場でSnapdragonの認知度を高めていく」(井田統括本部長)という。日本での認知度が十分とはいい難いため、「長時間バッテリー」「高性能」「低消費電力」「AI機能」などを通じて、Snapdragonの特徴を一般消費者に広く知ってもらう。
 ヨドバシカメラの旗艦店では、すでにSnapdragon専用の展示コーナーが設置されており、店内で製品の特徴や優位性を適切に説明できるよう取り組んでいる。ほかの家電量販店とも話を進めており、来店者がSnapdragonに触れる機会を増やすことで認知度を高めていく。
 現在、コンシューマー市場でSnapdragon搭載PCを購入しているのは「アーリーアダプター(新しい製品やサービスを比較的早い段階で取り入れるユーザー)」が多いものの、AI処理が高速に実行できる「Copilot+PC」が普及しつつあることから「AIがより強い動機になる」と井田統括本部長は捉えている。
 また、「パンデミックによってPC購入者が増えて今年は5年ほど経過していること、10月にWindows 10のサポートが終了することなどで、買い替え需要が増える可能性が高い」と判断している。クアルコムが18年以上にわたってAI技術の革新に取り組んでいることからも、AIを切り口に今がPC事業拡大のきっかけになるわけだ。
 さらに、9月に開催されるイベント「Snapdragon Summit」では新CPUの発表を予定しているという。
クアルコムがPC市場でどのような存在になるのか、注目が集まりそうだ。(BCN・佐相 彰彦)

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