●AI認識による高速、高精度なオートフォーカス
「RX1R III」は、有効画素数約6100万画素のフルサイズ裏面照射型「Exmor R」CMOSイメージセンサーと、画像処理エンジン「BIONZ XR」を搭載し、高解像度と高感度・低ノイズ性能、広いダイナミックレンジを実現したコンパクトデジタルカメラ。センサー表面の不要な反射を抑制するAR(反射防止)コーティングを施した光学ローパスフィルターレス仕様であり、高画素イメージセンサーの解像性能を最大限に引き出せる。
搭載レンズは「ZEISS ゾナーT* 35mm F2」で、レンズの光軸とイメージセンサーの撮像面の位置をミクロン単位で1台ずつ最適化することによって、高い光学性能とレンズユニットの小型化を実現している。また、マクロリングを使用することでマクロモードへの迅速な切り替えを可能にし、被写体に20cm(最大撮影倍率:0.26倍)まで近づける。
あわせて、ステップクロップ撮影機能を備えており、35mm、50mm、70mm相当の3段階の画角にアサインしたボタン・ダイヤルの操作でスムーズな切り替えができる。さらに、高画素イメージセンサーによってクロップしても高い描写力での撮影が可能となっており、RAW形式で撮影した場合は撮影後のポストプロダクション時に画角を選択し直すこともできる。
あらかじめセットされた画作りのプリセットであるクリエイティブルックは、FL2とFL3を加えた計12種類を搭載し、FL2では落ち着いた発色のノスタルジックな表現、FL3ではクリアな発色の軽快な表現を可能にする。ユーザーの好みに合わせた画作りの選択や、選択したモードを元に独自の画作りへの調整にも対応し、色合いや色の濃さ、明るさ、コントラスト、シャープネスといった、静止画だけでなく動画でも映像の質感や色味を撮影時に画面で確認しつつ、意図通りの雰囲気に調整できる。
そのほか、最新のAIプロセッシングユニットを搭載することで、被写体の形状や動きを高精度に認識して瞳や人間の胴体、頭部の位置をより高精度に認識可能となっている。被写体の骨格情報と姿勢推定技術を用いて処理することによって、被写体の顔が見えないときやサングラスやヘルメットなどで顔の一部が隠れている場合でも、被写体を追随できる。
被写体認識AFは静止画と動画の両方で使用可能で、人物や動物、鳥、昆虫、車/列車、飛行機といった幅広い被写体を認識する。また、被写体認識を「オート」にすれば、本体が自動で被写体を認識して、被写体ごとに最適化されたアルゴリズムでピントを合わせる。
イメージセンサーの撮像領域の約78%(静止画撮影時)のエリアに、最大693点の像面位相差AF点を高密度に配置し、被写体が画面の一部にしか写っていない場合でも正確に被写体を捕捉するため、撮影者はピント合わせに気を取られることなく構図や撮影に集中できる。
本体上面に凹凸がなくフラットで小型軽量な本体は、ダイヤルやボタンの位置や大きさ、感触を緻密に設計することで、優れた操作性も兼ね備える。また、マルチインターフェース(MI)シューの搭載によって、カメラシステムとしての高い拡張性も実現している。
グリップ形状と表面のテクスチャーには、小型ボディーでありながらも滑りにくく持ちやすいデザインを施し、本体外装と内部シャーシ構造には、軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金を使用することで、堅牢性と小型軽量化を両立した。さらに本体背面には、高解像かつ高コントラストな約236万ドットXGA OLEDを採用した、倍率約0.70倍の電子ビューファインダーを搭載している。
対応メディアはSDカード(UHS-I/II対応)。サイズは幅113.5×高さ67.9×奥行き87.5mmで、重さは約454g(本体のみ)。
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