ネットで格闘し、ときに炎上する男(*)——青汁王子、その実像とは⁉️ 
「フルーツ青汁」を大ヒットさせ、20代で年商131億円を稼ぎ出し、脱税容疑(法人税法違反)で逮捕されるなど、まさに急転直下「ジェットコースター」のような人生を歩んでいる三崎優太氏に、絶望と希望をテーマに、自らの人生で得た、その真実を赤裸々に語ってもらった。
 今回はまさに三崎氏が経営者として成功をたどった「道」を告白します。



◼︎なんかお金って、すげえ簡単に儲かるんだなって



編集部——18歳の頃、パチンコ屋の前に並ぶ中高年の男性たちの人たちを見て「自分もいつかこうなるのではないか・・・」と考えたんですね。



三崎——そうです。このままではいけない、何かしないといけないと思ってまず本屋さんに行ったんです。そしてたまたまなんか導かれるように手に取った本が、黄色の装丁で「アフィリエイトの本」だったんですよ。アフィリエイトとは、成果報酬型の広告ですね。携帯アフィリエイトで、初心者でも月400万稼げるって書いてあって。持丸正裕さんの『ケタ違いに儲かるアフィリエイト術』(英知出版)だったんです。
 ウソみたいな本じゃないですか。今考えれば。でも、当時、僕ピュアだったので、「本当なのかもしれない」と思って買ったんですよ。
 それからアフィリエイトをやってみるんですけれど。
 そうすると、幸い、割とサイトも何も分からない状態でHTMLやって、サイトを作るソフトを何か買ったんですかね。

何か買って作ってみて、やってみたら、意外と割とすぐうまくいったんですよ。当時、私自身が大好きでハマっていた『龍が如く』の携帯電話向けの攻略サイトでした。
 当時高校生だったので、情報に対して敏感でした。大人の人たちに比べて、若いのですぐにトレンドを追えるっていうか、流行の最先端を自然に追えていたんですよね。だからうまくいったんじゃないかなと思うんですけど。



編集部——IT技術をつかったビジネスですね。



三崎——そうですね。あれよあれよといううちに、初月10万ぐらいだったのが、2カ月目に30万、3カ月目に100万、4カ月目に400万とか、急激に、増えていきました。それが高校3年生の時で。それから20歳ぐらいまでは、「なんかお金って、すげえ簡単に儲かるんだなって」ずっと感じてたんですよ。



【取材メモ①】
三崎氏は、今回、自分の未来をつくりだす上で、過去としっかりと向き合うこと、正直に、正確に語り下ろすことを、取材チームに事前に話してくれている。



◼︎簡単に社長になったけど、社長ってそもそもなんだ⁉️

編集部——お金は簡単に儲かるという手応えを18~20歳で感じたんですね。



三崎——その時はそう感じていました。後に、いろいろな事件が起こり、そんなことはないと学ぶんですが、当時は、「お金が無いって言ってる人がウソじゃないか」って、本当に思ってました。
 それで、もう親にも言ったら、最初、ウソじゃないかって言うんですけれど、管理画面みたいなの印刷して見せたら、すごいと。そこで税金どうすんだって話になって、初めて税金の存在を知るんですよ。月間400万、500万と稼ぐようになって、年収だと1億近くになってきたんです。その時に父が「税金払ってんのか?」と。
 それで「税金って何?」っていう話になってですね。そしたら税理士さんを紹介してもらって、法人にしたほうがいいということでですね。法人にすることにしたんですけどね。2007年、株式会社メディアハーツを立ち上げました。



編集部——小学生の頃の会社経営の夢、早くも果たされました。社長になったわけですね。



三崎——そうです。社長なんですよ。社長って、そんなに簡単になっていいのかって思いましてね。1年前までパチンコ屋で並んだりして落ちこぼれてたのが一気に社長になり、「こんな簡単にかなうんだな」と思ったんですけど。そこからが、やっぱり簡単には行かなくてですね。今度は社長であることの重圧と闘うようになるんです。
 社長って言っても、何やっていいか分からないし、社長って、そもそもなんだっていう話になるじゃないですか。いざなってみると、すごい悩んだりして。





◼︎社長の悩み——なぜ、人は働いてくれないんだ!

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編集部——社長としていちばん悩んだことはなんだったんですか?



三崎——人を雇ったことでした。どうしたら自分の意図通り仕事をこなしてくれるのか悩みました。一言でいえば、働いてくれないのです。
 当時の友達に、売り上げの半分折半でやってみようって仕事をやらせたんです。

そしたらですね、こちらの言うことを聞かないんですよね。実際、仕事の成果を見て、それでも学生に月20~30万渡していたと思うんですけれどもね。言うことを全く聞かなくてですね。
 なんで自分がこんなに一生懸命やろうとして教えてあげてるのに、言うことを聞かないんだっていうことでその友達とケンカになったりしてですね。そこで関係もどんどん悪くなっていきました。
 自分は良かれと思ってやってるのに、やってくれない。
 これがすごく苦しくてですね。それが初めて人を雇用することの辛さというか、大変さを、あの当時、身をもって知りました。



編集部——人を使うことがどれほど大変かについてさらに突っ込んで聞いてみたいと思いますが。だんだん、次のビジネスへのステップアップするための原資をつくっていったんですか?



三崎——いえいえ、2億あった貯蓄が、1000万まですっていったんです。つまり、追い込まれていくことになったんです。



【取材メモ②】 商売の原資をかくも失っていった三崎氏。

儲けても、欠損しても、しかし、一喜一憂しない氏の「青汁劇場」がいよいよ始まる。報道されて世間に流布されたイメージとは異なる冷静沈着さに何か「カギ」があるようだ。



(「絶望と希望の真実」3回目につづく)



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