◆出会えたらラッキー!「タートル・トーク」のレアケース
ディズニーリゾートには、一度訪れただけでは体験しきれない、質・ボリュームともに充実した魅力的なエンターテイメントがあります。
「また来たい!」「また体験したい!」とゲストに感じさせる細かな演出は、特に人気のアトラクションに多く見られます。
例えば、「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮(以下、インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー)」。インディ博士が登場し、ゲストに向かって話しかけるシーンが合計3回ありますが、このセリフには、それぞれ複数パターンがあるのです。また、クリスタルスカルから煙幕の攻撃を受ける場面の、クリスタルスカルのセリフも4パターンあります。
また、「タートル・トーク」には、通常版と異なるレアケースが存在します。
後半、亀のクラッシュが「女性用のビキニ」を持ってくるシーンがあるのですが、ごくまれに、ディズニー映画『トイ・ストーリー』シリーズに登場する「バズ・ライトイヤー」のフィギュアを持ってくるパターンがあるのです。これは非常にめずらしい稀なケースで、もし見られたらラッキーですね。
「タワー・オブ・テラー」では、落下回数やスリル度が増す特別版「LEVEL13」が、冬の時期に行われていることを知っている方は多いのではないでしょうか。この特別版が登場したのは2012年。
2006年に「タワー・オブ・テラー」が完成し、当初から落下パターンを変化させられる仕様との話もありましたが、あえてそれをすぐに使わず、なんと6年も経ってから、特別版を導入したのです。
これは、アトラクションの存在が世間一般に浸透する時期を考え、マンネリ化を防ぐために、新しい驚きや感動を提供しようとしているためなのかもしれません。
こんなところがディズニーらしいこだわりですね。
今後も、このようなパターンを変化させる試みは行われていくでしょう。中でも、コストをかけることなく容易に大きな変化がつけられる「映像系」のコンテンツで積極的に行われることが予想されます。
例えば、現在大人気の「トイ・ストーリー・マニア!」。今後は映像ソフトが変えられ、「クリスマスバージョン」なども登場するかもしれませんね。
ディズニーリゾートはパークに訪れるほとんどの方がリピーターと言われています。
このようなゲストを飽きさせない工夫や配慮が、多くのリピーターを生んでいる要素のひとつと言えるでしょう。
◆乗車中でも撮影OKなアトラクションがある!
乗車中にライドショット(記念写真)がある「タワー・オブ・テラー」や「インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー」はありますが、動きの速いアトラクションは基本的に乗車中の撮影が禁止となっています。
そんな中注目したいのが、アラビアンコーストの「ジャスミンのフライングカーペット」。ライド系アトラクションとしてはめずらしく、乗車中も撮影が可能なのです。ランドにもシーにも、同じような規模のものはありますが、公式ページに「乗車中の撮影が禁止」と記載されていないのはここだけ。
このアトラクションは前後にふたりずつ、4人が一度に乗車可能。カメラが落下しないように細心の注意が必要ですが、乗り物に乗りながら写真やビデオ撮影ができる貴重なアトラクションです。
◆ゲストにわからない、隠れたキャストのサイン
パーク内には、そのエリアやアトラクションの雰囲気を壊さないような配慮があちこちにされています。その上、「効率的にゲストを誘導案内するシグナル」が隠されていることがあります。
特に人気アトラクションでは、スムーズなゲストの誘導を行うことが、キャストには求められます。もしもそのための合図が、わかりやすい信号や音だったとしたら、雰囲気が台なしになってしまいますよね。
そのため、私たちゲストの知らぬ間に「いろいろなサイン」が出され、キャスト同士で情報を伝達し合っています。ライド系アトラクションの出発の合図などは、ゲストから見えない位置にスタートのシグナルが隠されていたりするのです。
ここではひとつ、おもしろい例をご紹介しましょう。それは大人気アトラクション「タワー・オブ・テラー」。業務用エレベーターにゲストが乗車する前、足元にふられた番号順に整列するよう誘導され、ツアーへの案内を聞く場面があります。薄暗く、不気味な効果音と切れかけたように点滅する照明が、雰囲気を盛り上げてくれますが、この「怪しい照明」に秘密が隠れているのです。
実は「照明が点滅した後、15秒後にツアーへの案内をする男性の声のアナウンス」が入るようになっています。
要は15秒後のアナウンスまでに、ゲストの整列を済ませておく、ということなのでしょうね。アトラクションの雰囲気を壊さず、それでいて的確な誘導を行える、ディズニーらしい仕掛けです。
<『701回通ってわかった ディズニーシーで史上最高の1日を過ごす方法』(KKベストセラー刊)をもとに構成>
※記事の内容は筆者独自の取材や見解に基づくものであり、公式のものではありません。