コンビニエンスストアは、庶民の暮らしとは切り離せない存在だろう。外食するより出費を抑えやすいし、残業などで帰りが夜遅くなってしまったときも、24時間営業のコンビニなら、いつだって豊富な商品ラインナップで迎えてくれる。

 7月11日には業界トップのセブン-イレブンが沖縄県に初上陸し、日本全国47都道府県への出店を達成したというニュースがあったが、他社に先駆け、1987年には早くも沖縄県に進出していたのがファミリーマートだ。6月末時点で沖縄県内に325店舗を展開しており、実は人気商品の「ファミチキ」(180円)も、2000年に沖縄のファミリーマートで発売された、骨つきのフライドチキンから派生している。

 そんなファミマは新商品の入れ替えも早く、常に消費者たちを飽きさせないが、ネット上の口コミなどによると、なかには“ハズレ”の商品も紛れ込んでしまっているらしい。そこで今回は「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」のリサーチによって選出した、ファミマの「この夏、買ってはいけない」商品を5つ発表していく。

タピオカミルクティーフラッペ/330円(税込、以下同)

 昨今の“タピオカブーム”を受けて、各コンビニにも関連商品が売られているが、ファミマの「タピオカミルクティーフラッペ」は“買ってはいけない”に挙げておきたい。

 この商品は、アイスコーナーから氷とタピオカの入ったカップをレジまで持っていき、コンビニカフェマシンのコーナーで温かいミルクを注いで、ストローでかき混ぜれば完成する。ミルクティーフラッペそのものは甘くて冷たい、文句ナシにおいしいドリンクなのだが、問題は主役となるタピオカだ。

 こちらのタピオカは、甘くないうえに正体不明な酸味があり、専門店で味わえるようなモチモチ食感のものとも程遠い。専門店で買っても、安いものでは400円くらいから本格的なタピオカドリンクが飲めるので、ファミマで330円払ってこのクオリティの商品を買うのは賢明ではないだろう。もっとも、ファミマで買えば、専門店の行列に並ばなくても済むというメリットはある。

チョコミントパンケーキ/138円

 タピオカほどではないが、近年はチョコミントもブームになっている。しかし、ファミマの「チョコミントパンケーキ」はおすすめできない。

 まず、口に入れた瞬間にギョッとするようなミントの苦味が広がり、チョコソースとミント風味クリームの甘さが、一足遅れてどっと押し寄せるのだ。チョコミント大好きな“チョコミン党”の人には受け入れられるのかもしれないが、ミントグリーン色の見た目もさることながら、かなりパンチの効いた味わいになっているため、「流行っているから」という軽い気持ちで手を出した人は、後悔してしまう恐れがある。

 なお、ファミマではほかにも「コッペパン(チョコミント)」(138円)や「ロールケーキ(チョコミント)」(138円)、さらには「春日井 キシリクリスタルチョコミント」(204円)といったチョコミント商品を続々と展開中。いずれもこのパンケーキに比べればとっつきやすいと思われるので、チョコミント初心者は、これらの商品から試してみるといいだろう。

ザクザクチキン(メキシカン味)/190円

 続いては、ホットスナックのひとつである「ザクザクチキン(メキシカン味)」。味はかなり濃いめで、衣と鶏肉の間を見てみると、謎のピンク色をしている。

 これは香辛料の色のようだが、化学調味料感の溢れる人工的な味もあいまって不気味に思える。ネット上には「すごく身体に悪そうな色をしていた」「食後は胃がムカムカして気持ち悪くなった」といった悪評が書き込まれており、実食してみたところ、やはり同じ感想だった。

 ただ、コーンフレークを使用しているという衣のザクザクとした食感は楽しいので、素直に褒めておきたい。あらかじめ「もうリピートすることはないだろう」と割り切って、一度だけ食べてみる分にはいいかもしれない。

お母さん食堂 チーズ入りちくわ揚げ/298円

 次は、ファミマのお惣菜シリーズである「お母さん食堂」から「チーズ入りちくわ揚げ」をピックアップする。

 なんとも食欲をそそられる商品名だし、チーズとちくわの相性は間違いないのだが、実際には衣のパサパサ感が際立っており、あまりおいしく食べられるものではない。

晩酌のためにお酒と一緒に購入すると、ガッカリしてしまいかねない商品だ。お酒のお供にするのであれば、同じ「お母さん食堂」シリーズでも「トマトガーリックのグリルチキン」(276円)や「おつまみメンマチャーシュー」(398円)あたりを推薦したい。

ポケチキ/200円

 最後は、今年5月に投入されたファミマの新商品「ポケチキ」だ。こちらは一口サイズのフライドチキンで、大人気ホットスナックである「ファミチキ」に続く看板商品になることを狙っているのかもしれない。だが、コンセプトやパッケージが類似したローソンの「からあげクン」の対抗馬になれるのかどうかは疑問である。

 実際に食べてみた印象は、「からあげクン」よりもジューシーさに劣る、淡白なチキンという感じだ。やはり、これは単なる「からあげクン」の“後追い商品”であって、それ以上でもそれ以下でもないように思える。値段は5個入り200円なので、「からあげクン」が同個数で216円であることと比べるとわずかにお得ではあるが、それが「ポケチキ」に乗り換える決め手にはならないのではないか。

 ここまで、この夏ファミリーマートで“買ってはいけない”商品を5つ紹介してきた。もちろん、味は個人の好みによるところも大きいが、流行に乗っかっていたり、別のコンビニの人気商品を彷彿とさせたりする商品については、わざわざファミリーマートで購入する必然性を探し出せなかったというのが正直なところ。納得のいく買い物ができるよう、ぜひこの記事を活用してほしい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)

編集部おすすめ