毎年恒例の『FNS 27時間テレビ』が、11月2日(土)18時30分からフジテレビで放送される。今年は、総合司会のビートたけしが「72歳で27時間生放送に挑戦する」ということだけでなく、3年ぶりの生放送ということもあいまって、例年以上に注目を集めているようだ。

ビートたけしの相方を務めるのは、3年連続で関ジャニ∞村上信五。生放送でも安定した仕切りを見せてくれそうだが、「今年の生放送はそんな簡単にはいかないですよ」と語るのは、数多くのバラエティ番組を担当する某放送作家だ。

「22時から放送が予定されている『さんまのお笑い向上委員会』ですが、こちらももちろん生放送。(明石家)さんまさんが自身が出演するラジオで『今年は吉本の厄年』と語っていたように、闇営業騒動に端を発した謹慎芸人問題、宮迫(博之)さんとロンブー(ロンドンブーツ1号2号)の(田村)亮さんの会見や、吉本興業・岡本昭彦社長による恫喝騒動、最近ではチュートリアル徳井(義実)さんの巨額申告漏れ問題と、問題が噴出した1年でした。

同番組は、謹慎するまでは宮迫さんも準レギュラーを務めていましたし、謹慎芸人のひとりであるザブングルの加藤(歩)さんは“魔王”という呼び名でこの番組では大車輪の活躍を見せ、すでに復帰もしています。今回の生放送でもこの魔王はキャスティングされてるのですが、実は爆笑問題の太田(光)さんもキャスティングされてるんですよ……。

 爆笑の太田さんといえば、大勢の芸人に囲まれるといつも以上にテンションが上がってしまい、毎回トラブルを起こしてしまうので有名。今回も、“NGワード”を連発することは間違いないでしょう。太田さんはスキあらば吉本勢に刃向っていくことも多いので、今回も当然、全力で絡んでいくと思いますよ。さすがにさんまさんや今田(耕司)さんでも、今回ばかりはまとめようがないのではないかと。それぐらい、吉本は問題続出の1年でしたからね……」

爆笑・太田に恐れおののくFUJIWARAの藤本

 闇営業問題の宮迫に関しては、さんまが「個人事務所で引き取る」と明言しているものの、その実際のところはいまだ不透明。そんなさんまですら、徳井の巨額申告漏れに関しては「今回だけはなんともできない」と、同じく自身が出演するラジオ番組でコメントしている。

 確かにアンタッチャブルな案件に対して“スレスレの剛速球”を嬉々として投げてくるのは爆笑問題・太田の芸風だが、「このような特番では、さすがに大暴投につながり大惨事になることもあり得る」と、不安視されているというのだ。

「先日、過去の前科を“文春砲”で明かされてしまったEXITの兼近大樹も、同じく今回の生放送にキャスティングされている。これを太田さんが、『おい前科者!』などとイジるのはもはや想定内……。

 しかし、最もアンタッチャブルなのが、ユッキーナこと木下優樹菜の“タピオカ恫喝問題”です。夫であるFUJIWARAの藤本(敏史)さんも出演予定なのですが、ユッキーナは恫喝事件が明るみになって以降インスタを更新しておらず、コメント欄は大炎上中で、レギュラー番組は降板やむなしともいわれている。この恫喝事件のそもそものきっかけであるお姉さんの勤務先の一件もいまだ解決していないようなので、27時間番組内でこのことがクローズアップされると、藤本さんとしてはシャレにならないはず。小心者で有名な藤本さんのこと、『病欠するのでは?』などと業界内では噂されていますが、仮にそうなれば、太田さんは悪ノリしてますますもってイジりまくるでしょうね。とにかく太田さんは今、腕をブンブン振り回して生放送を楽しみにしていると思いますよ(笑)」(前出の放送作家)

SMAPイジリがいやで中居正広が出演NG?

 しかも、スキャンダルは芸人の世界ばかりの話ではない。「当然、ジャニーズに飛び火する可能性もある」と語るのは、あるスポーツ紙の芸能担当記者だ。

「村上信五が所属する関ジャニ∞はメンバーの錦戸亮くんが脱退、TOKIOの山口くんが強制わいせつ事件を起こしてジャニーズを契約解除、さらにはの活動休止決定、ジャニー(喜多川)さんの死去……などと、まさに今年のジャニーズ事務所には嵐が吹き荒れました。さすがの太田さんも、“ジャニーズはアンタッチャブルだ”という認識はあると思いますが、テンションが上がりまくった生放送なら、わけがわからなくなって何をしでかすかわかりませんよ。

 また、『お笑い向上委員会』のあとは恒例の『ラブメイト10』のコーナーが予定されてます。

こちらも3年ぶりの復活で、毎回さんまさんと中居(正広)くんでやっていましたが、今回は中居くんではなく、相手役を今田さんとナイナイ(ナインティナイン)の岡村(隆史)さんが務めることに。一説には、『以前、同コーナーでさんまがSMAP解散をイジりまくったせいで、ジャニーズ事務所が中居の出演にNGを出した』とまことしやかに語られていますが……おそらく事実でしょう。中居くんへの愚痴も含め、こちらのコーナーでは、さんまさんのほうが何を言い出すのか、業界内の注目が集まっていますね」

 今年は、芸能界に本当に多くの事件が起こった1年であった。よりにもよって、そんな年に『27時間テレビ』が生放送へ回帰しようとは……。生放送終了後、視聴率不振が叫ばれて久しいフジテレビに突き付けられるのは、絶賛の嵐なのか、それとも誹謗の集中砲火なのか。いずれにせよ、2019年における“最も面白い生放送”になることは間違いなさそうだ。

(文=藤原三星)

藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara>

編集部おすすめ