それに対し、小池氏の支持率はどうか。小池氏は16年の都知事選で次点候補に100万票以上の大差で圧勝したが、その直後の支持率は70~80%。しかし小池新党が国政進出を試みた17年総選挙では、小池氏の失言で大失速。その直後の調査では支持率は20%台に急降下、次の都知事選挙に黄信号が点滅していた。これに対し、小池氏はひたすら耐えた。
「バッシングや批判にジッと耐えながら黙々と公務に努めた。そしてミニ集会に頻繁に顔を出す。今でも都内で50人以上集まるイベントがあれば小池がいる、とまで揶揄されるほどマメマメしく会合に顔を出し続けている」(都議会関係者)
こんな都知事はかつていなかった、といわれるほどだという。これで一度失速した支持率が徐々に上向きになり18年には全国紙などの調査で再び50%台まで上昇。今は、さらに回復し60%近くまで上昇しているといわれる。安倍政権を見れば、この小池氏の高い支持率に加え現職知事となれば絶対強い、というのは多くの選挙アナリストもうなずくところだ。
第2の要素:都知事選の大きな趨勢を決める公明党、創価学会と良好な関係公明党は長らく自公連携で与党として都政にかかわってきた。だが小池知事誕生で公明党は自民党と一線を画し、小池支持にまわる。17年には一時、小池氏の失速で公明党が離れかけた時もあったが、今や再び蜜月といわれる。
たとえば今年の8月6日、小池氏は都内で公明党都本部所属の国会議員や都議と意見交換をしている。その席でも公明の要望を100%吸い上げるがごとく強い姿勢を示し、公明党関係者を笑顔にさせていた。さらには都内公立小中学校の体育館への冷暖房設置を訴えた公明党の強い要望に対し、18年の補正予算で92億円を計上するなど、小池氏は公明の要望を次々と実現しているという。