「35億」の決めゼリフで一世を風靡したお笑い芸人のブルゾンちえみが、3月末に所属事務所のワタナベエンターテインメントを退所し、4月からは本名の「藤原史織」として活動している。
3月中旬にインスタグラムで退所を発表した際には「円満退社」をアピールしていた藤原だが、「週刊文春」(4月2日号/文藝春秋)により、事務所との間で方向性の違いがあったことが報じられている。
記事によると、お笑いの仕事以外もしたい藤原に対し、事務所はバラエティ番組のロケやひな壇の仕事ばかりを入れるため、藤原が我慢の限界に達してしまったことが原因だという。『行列のできる法律相談所』や『ヒルナンデス!』(ともに日本テレビ系)をはじめ、多くの番組に引っ張りだこだった藤原だが、いったい何があったのだろうか。
「ブリリアンと組んだ『ブルゾンちえみ with B』で2017年にブレイクした藤原は、同年夏の『24時間テレビ』(日本テレビ系)でチャリティーマラソンランナーを務めるなど、一気に人気者にのし上がりました。しかし、もともと女優志向が強かったと言われており、実際、17年4月クールの連ドラ『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)でドラマ初出演を果たした際には、『意外と演技がうまい』『違和感なく見られる』と好評の声も相次ぎました。一方、その後はバラエティ番組でも何かと“女優気取り”の姿勢が目立ち、業界内で不評を買っているとも言われたものです。
18年頃には、早くも『トークで笑いが取れない』『共演者からのイジりに本気でキレているように見える』『ブリリアンがいないと存在感がない』といった声が上がっており、その後が危惧されていました」(週刊誌記者)
『人は見た目が100パーセント』では、桐谷美玲、水川あさみ、成田凌といった豪華な共演者に囲まれ、藤原が大いに刺激を受けたことは想像に難くない。17年12月には、桐谷、水川とともに『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演し、仲の良さをうかがわせるトークを展開した。
また、18年7月にも、青山テルマ、木下優樹菜と共に同番組に出演しており、「(去年)1年間はとにかく何も考えず、来たことを一生懸命やるって決めた」「(最近は)ひとつ迷い始めたら、テレビ番組に出ている間に考え始めて」「メチャメチャ明るい番組で泣きそうになる」などと、売れっ子ならではの悩みを吐露していた。
「一方で、『好きなアーティスト、誰?』『食事はどうしてる?』『何時ごろお風呂に入る?』といった質問に対して、すぐに一言で答えられず、視聴者からは『適当に答えられないタイプなんだね』『クソまじめなのか、面倒くさい性格なのか』といった声が上がりました。また、おそらく“ひな壇”を前提に、バラエティ番組でのトークの難しさを暗に伝えるような場面もあり、自身の現状に不満を抱いている様子が見て取れました。そうしたある種のこだわりも、事務所との方向性の違いや退所につながったのかもしれませんね」(同)
また、テレビ局関係者は以下のように語る。
「いずれにしろ、ここで一度芸能活動に区切りをつけて再出発するということで、現時点では事実上の引退となるようです。
前述のように、藤原は3月中旬に事務所からの退所を発表し、同時に芸名から本名に改め、さらにイタリア留学の計画も明らかにした。現在は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で留学は延期となっているが、インスタグラムでは「やりたいこと、叶えたい目標、心がワクワクすること、挑戦したいこと 片っぱしからやってく人生にできたら!」などと綴っている。今後、どのような活躍を見せてくれるのだろうか。
(文=編集部)