バブル経済期に飛躍的な躍進を遂げて以来、我々の生活には欠かせぬ存在となっている100円ショップ。とりわけ「ダイソー」は1977年に法人化して以来、業界の顔としてその存在感を示し続けている業界最大手の一大ブランドだ。

 近年はそのブランドイメージをモダンに一新させ、女性客を多く取り込んだ洗練されたデザインセンスの商品が話題となっているが、2021年2月末現在、日本全国で3620店舗、24の国と地域で2272店舗と圧倒的な展開力を見せつけている。

 しかし、なかには首を傾げてしまうような商品がチラホラあるのもまた事実……。そこで、今年もダイソーの商品をリサーチ。この夏の残念グッズ5つを紹介していこう。

厚手軟質クリアブックカバー文庫本サイズ/ 110円(税込、以下同)

 東京・大阪など4度目の緊急事態宣言の発令もあり、ステイホームを強いられる日々はまだまだ続きそうだ。こうしたインドア生活の強い味方に読書があるが、文庫本などは読んでいると表紙の角や縁が汚れがちで、気になってしまう人も少なくないだろう。

 そんな人に向けた商品が「厚手軟質クリアブックカバー文庫本サイズ」。本品は、お気に入りの文庫本の表紙を差し込んで使う塩化ビニール樹脂製のカバーで、税込110円で2つセットというお得さも魅力。しかし、ちょっと首を傾げてしまう点があるのもまた事実なのだ……。

 それは、カバーのマットな表面と文庫本の表紙との摩擦抵抗ゆえか、装着すると文庫本のカバーがブックカバーに引っ張られて数ミリ上下にズレてしまうのだ。これにより、結局文庫本のカバーの縁が折れ曲がりやすくなり、本をキレイに持っておくために購入した人にとっては、本末転倒な結果を招く恐れがあるといわざるを得ない……。

バーベキュー用ミニ鉄板(リフター付き)/110円

 ここ最近、100円ショップブランドでアウトドアブームが来ていることをご存じだろうか。

ベテランキャンパーたちが、高額なギアの代わりとなる商品を次々とダイソーなどの100円ショップから紹介し、その有用性とコストパフォーマンスがネットでは大きな話題になっているのだ。

 ブランド側もこうしたブームを鑑みて、アウトドアユーザー向けのキャンプギアをいくつか販売しており、この「バーベキュー用ミニ鉄板(リフター付)」もその一つ。しっかりとしたスチール製で、ガスバーナーなどに乗せて使えば、ソロキャンプなどで重宝するという触れ込みだ。

 しかしこの商品、作りにチープさはないうえ、値段も税込110円とかなりお買い得ではあるのだが、いかんせん小さすぎる印象だ。横幅13.2cm×奥行8.4cmでは焼肉用の肉を一切れずつ焼くので精一杯。旅館で出てくる一人用の陶板焼プレートなどよりもはるかに小さいのは、流石にソロキャンプ向けとはいえ不便さを感じてしまいそうである。

差し替えミニドライバー/110円

 ご家庭でのちょっとしたDIYやお部屋のリメイクなど、工具一式は意外と使う場面が多いアイテムだ。とりわけ、ネジ締めに欠かせないドライバーはDIYの必需品といってもいいだろう。

 しかし、ダイソーの「差し替えミニドライバー」の購入を考えている人は、再考したほうがいいかもしれない。税込110円と激安のこの商品は、ハンドルの部分に両端がプラスとマイナスで異なったビットを差し込むことで、1本で2本分の用途に使用できるというアイテムだ。

 とはいえ、この商品のハンドルの全長は約5cmで、さすがに短すぎるといわざるを得ない。確かにハンドルが長すぎると使いづらい狭い場所などでは有用なのだろうが、実際使ってみると、手のひらで握るように力を込めようにも、短すぎて指の力で握ることになり無駄に手が疲れてしまった……。

アルコール除菌スプレー/110円

 コロナ禍を生きるうえで、携帯用のアルコール除菌スプレーをひとつカバンに忍ばせておくのは、気持ちの面でも防疫の面でも安心感をもたらしてくれる。最近はカバンの中でかさばらない小型タイプも多く出回っており、消費者的には嬉しいばかりである。

 だが、ダイソーの「アルコール除菌スプレー」はそうもいかないようだ。本品はリップスティックほどの小さなサイズ感のボトルに、机やドアノブ用の除菌液が詰まった小さなスプレー。一見すると便利そうだが、この商品なんと人体に直接吹きかけてはいけないタイプのアルコールスプレーなのだ。知らずにうっかり使ってしまうと、思わぬ手荒れの原因にもつながりかねないので要注意である。

 しかも本品、成分に水添ヒマシ油が含まれているのだが、これがかなり独特なニオイ……。開封したてのビニール製品のようなツンと鼻を突く刺激臭なので、苦手な人は使用していて気分が悪くなる可能性があるかもしれない。

マイクロファイバー洗車用タオル/110円

 最後に紹介するのは「マイクロファイバー洗車用タオル」という商品。本品はその名の通り、マイクロファイバー状に加工されたポリエステル80%×ナイロン20%の洗車用タオルで、天気が崩れやすい季節に一枚は持っておきたくなるカーグッズである。

 その大きさは広げると50×50cmの幅広サイズとなっており、一見すると悪くないようにも思える。しかし、ネット上では本品を使用したユーザーから気になる声が上がっているのも事実のようだ。

 それは“固形ワックスの拭き取りがまったくダメ”というもの。洗車後には車体の表面をコーティングするワックスを塗り、それをタオルで乾拭きして無駄なワックスを拭き取りつつ全体になじませるものだが、本品はそんな役目を果たしきれていないというのだ。確かに値段は格安だが、機能面では今ひとつな評価の商品というところだろうか。

 いかがだっただろうか? ダイソーは100円ショップ最大手として、日夜高機能かつ安価な商品を生み出し、ユーザーの評価も高い企業である。しかし、すべての商品がそうだとは限らない。今回の記事を参考に賢い買い物ができることを願うばかりだ。

(文・取材=A4studio)

※情報は2021年7月6日現在のものです。