7億を奪い合う地獄のポーカー対決がついに決着。ギャンブル漫画の第一人者、福本伸行氏の代表作『銀と金』(テレビ東京)は第9話。
変則的な降りを宣言する西条達也(大東駿介)を森田鉄雄(池松壮亮)は許さない。「身を焼く勝負はこれからだ」とコールを受けるのだった。驚愕の展開。森田の手は役なしのブタである。森田に勝ち目がある訳がない。イカサマによって、その事実を知っている西条も困惑するのだった。
そんな状況を、仲間の伊藤美緒(高月彩良)は救おうと考える。停電を起こすことで、カードをすり替える時間を作ろうとしたのだ。しかし、あと一歩というところで作戦は失敗。西条はカードのすり替えをさせない為に、チェンジして伏せていたカードの上に煙草の葉を振りかけたのである。
これでカードのすり替えは不可能。絶体絶命の状況であることは明らかだが、森田に焦りは感じられない。
何とスペードのJが入り完成したフラッシュ。西条の手はAのスリーカードだった為、森田の勝利が確定したのだった。もちろん西条が納得するはずがない。チェンジして伏せていたカードはスペードのJ。つまりスペードのJが2枚あるということだ。
森田のイカサマを疑う西条。しかし森田は動じない。テーブルにカメラが仕掛けられていることや、バーテンがその内容をサインで送っていたことなど西条が行っていたイカサマを指摘する。その上で自身の使ったトリックを公開したのだ。
伏せていたトランプは2枚重なっていた事が判明。イカサマ防止の為に、今回の勝負で使用されていないカードを重ねていた森田。
西条の方が強い手だったらどうするつもりだったのか? そのような疑問は残るが、賭け金上限なし違法ポーカーは森田の圧勝で幕を閉じるのだった。
確実に成長を遂げている森田の元へ、裏社会を仕切る大物フィクサー平井銀二(リリー・フランキー)が現れる。銀二は「最高の引き際だったな」と森田の判断を褒めるのだった。実は警察が呼ばれており、あと少し長引いていれば全てが無駄になっていたというのだ。その言葉に森田は「偶然ですよ」と謙遜する
しかし銀二は「その偶然が欲しい」と語りかける。「次の山は一緒に戦おうぜ。お前の強運の翼で」と絶賛したのだ。あの平井銀二に認められる存在へと成長したということ。「銀二を超えて金になる」という夢の実現へ、確実に前進しているといえるだろう。
そんな森田を加えた銀二一味が次に狙うのは、日本最大のパチンコチェーン蔵前グループの総師である蔵前仁(柄本明)。
ギャンブルの怪物・蔵前に勝利することはできるのか? 最凶の麻雀編も大注目だ。
(文=ギャンブルジャーナル)