4月26日放送の連続テレビドラマ『未解決の女 警視庁文書捜査官』(テレビ朝日系)第2話の平均視聴率は12.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。初回の14.7%に続き2ケタ台をキープしたものの、一気に2ポイント近く後退したことは気になる。
同ドラマは、主人公の熱血刑事・矢代朋(波瑠)と“文字フェチ”な先輩刑事・鳴海理沙(鈴木京香)という「肉体派×頭脳派」の凸凹コンビが、さまざまな事件を解決していくストーリー。彼女たちをバックアップするのは、同じ警視庁捜査一課特命捜査対策室第6係(文書解読係)の係長・財津喜延(高田純次)や主任・草加慎司(遠藤憲一)だ。
第2話では、IT企業の社長令嬢・幸田遥花(畑芽育)が連れ去られ、1億円の身代金が要求される誘拐事件が発生。犯人が電話で父親・幸田雅也(戸次重幸)に遥花の声を聞かせた際、彼女は「かもめ」とつぶやいたという。この情報を知った理沙は、12年前に主婦・坂下菜々美(高岡早紀)の幼い娘が誘拐され、未解決となっていた事件を思い出す。実は当時、菜々美の娘も電話口で「かもめ」と言っていたのだ。
そんななか、朋は身代金の受け渡し役を命じられるも、お金が誘拐犯の手に渡った上に人質は解放されないという最悪の事態を招いてしまう。一方、雅也と犯人の通話解析を行った理沙は、朋が電話越しに聞いた犯人の話し方に“違和感”を覚える……といった展開が繰り広げられた。
今回は2つの誘拐事件が複雑に絡み合う内容で、“遥花”として育てられていた少女こそが、12年前に行方不明となっていた菜々美の娘だった。真相が明らかになると、インターネット上には菜々美に同情する声が寄せられると同時に、少女を誘拐して“偽の母親”を演じていた女性に対して「許せない」「胸クソ悪い」などと不快感を示す者が続出。
ただし、菜々美が「警察を信用していない」という設定があったものの、娘がいなくなったことに気づいてもすぐに通報せずにいた点は「腑に落ちない」との書き込みも見られた。
また、「事件は重いはずなのに、なんか軽いドラマ」といった指摘もあるが、同ドラマを軽く見せている要素のひとつに“朋のキャラクター”が挙げられる。
どちらかといえば知的な雰囲気の波瑠が、なぜ熱血刑事の役に起用されているのかも疑問だし、そもそも同ドラマの原作小説では、主人公は矢代朋彦という男性である。わざわざ、女性主人公に変える必要はあったのだろうか。
視聴者が同ドラマの軽さを感じ取っていることが数字に影響しているとしたら、視聴率は次回以降も下落するかもしれない。
(文=美神サチコ/コラムニスト)