俳優の山崎賢人が主演を務める連続テレビドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)の第9話が9月6日に放送され、平均視聴率は前回の9.4%から0.8ポイントアップの10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。

 今回、ついに東郷記念病院の小児外科と産婦人科の年内廃止が決定した。

そんななか、新堂湊(山崎)が担当医を務めている森下伊代(松風理咲)の病態が悪化する。伊代は肝硬変を患っており、すぐにでも肝臓の移植手術が必要な状態だったが、小腸の移植も予定されていた。そこで、姉の森下汐里(松井愛莉)は自分が移植ドナーになることを決意する。

 その頃、伊代が恋心を抱いている滝川亮平(萩原利久)が水頭症の手術を受けるために小児外科に転科する。実は、亮平は副院長の猪口隆之介(板尾創路)の息子であった。小児外科の廃止を進めている隆之介は、妻にボストンの病院を紹介し、転院をすすめる。しかし、転院の当日に亮平は意識を失って倒れてしまい、東郷記念病院で緊急手術を受けることになった。

 一方、伊代は手術を拒否していた。両親を事故で失った後、必死に自分の面倒を見てくれた姉に負担をかけたくないという思いからだった。「これ以上重荷になりたくない。お姉ちゃんを不幸にしてまで生きたくない」と訴える伊代に、新堂はどう対応すればいいのかわからなくなる。

 そこで、新堂は「見せたいものがある」と言って伊代をある場所に連れていく。
それは、手術後、車椅子に乗りながらバスケットボールの練習をしている滝川の姿だった。滝川の手術は成功したが、足を動かすのは難しい状態だった。そんな彼の姿を少し離れたところでながめながら、新堂は「亮平くんはあきらめていません」と伊代に伝える。そして、汐里から「伊代と2人で、もっと幸せになるためにドナーになるんだよ」と言われた伊代は、手術を決意する。

 しかし、伊代は吐血し、再び意識を失ってしまう。また、がんが進行している病院長の司賀明(柄本明)も吐血して倒れ、それを新堂が発見する……という衝撃的な展開でエンディングを迎えた。

 第9話は、当初から新堂を慕っていた伊代の話ということで、またしても号泣する視聴者が続出。また、毎回最後に描かれる、瀬戸夏美(上野樹里)と新堂のほのぼのとしたやりとりを楽しみにしている人も多いようだ。

 今回は、瀬戸が半分に分けたアイスを新堂に渡し、伊代の話をしながらアイスを食べていると、新堂がこう語る。

「来週の手術で、伊代ちゃんと汐里さんは幸せを分け合います。このアイスと同じです。アイスはひとりで食べるより、瀬戸先生と2人で分け合って食べたほうがずっとずっとおいしいです。
伊代ちゃんと汐里さんも、幸せを分け合ったほうがずっとずっと幸せになります」

 このシーンに、視聴者からは以下のような反応が相次いだ。

「湊先生、瀬戸先生と2人で分けたアイスのほうがおいしいって、それって恋だよ、恋」

「なんなの、この最後のほっこり感。ニヤニヤしちゃうよ」

「湊ちゃんが毎回瀬戸先生にナチュラルに告ってんの好き」

「来た! 瀬戸先生と新堂先生の癒しタイム!」

 毎回つらい話が続くなかで、最後の2人のやりとりは視聴者にとってのオアシスになっているようだ。そのため、来週の最終回を前に、早くも惜しむ声が聞こえる。

「湊先生と瀬戸先生のからみが見られなくなるのはさみしい」

「もがきながらも成長していく湊と、それを見守り支える瀬戸先生と高山先生がいる世界も来週がラストか……」

「新堂先生と夏美先生のほのぼの癒しシーン、もう見られないの」

 小児外科の存続や院長の病気、そして伊代の病気と恋、新堂と瀬戸の関係など、見どころが満載の『グッド・ドクター』。果たして、どんな結末になるのだろうか。
(文=絢友ヨシカ/ライター)

編集部おすすめ