いまだに尾を引いている人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のヤラセ報道。これは“文春砲”こと「週刊文春」(文藝春秋)が今年5月20日に放送された人気コーナー「祭り企画」の「ラオス橋祭り」が実際には存在しないというスクープだった。
当初、ヤラセを否定し強気の態度を見せた日テレだったが、のちに同社の大久保好男社長が「皆さんにお詫びを申し上げます。放送責任はすべて日本テレビが負う」と謝罪。「祭り企画」は当面休止となったのだが、インターネット上では『イッテQ』を擁護する声のほうが多い。
「昨今、テレビのコンプライアンスに敏感な視聴者ですが、今回の『イッテQ』祭り企画も実際にはラオスで行われていなかったという明らかなヤラセにもかかわらず、そこまで怒りの声は上がっていない。むしろ『バラエティなんだから、そこまで目くじら立てるな』『面白いからいい』と擁護の声が出ているほど。社長謝罪後としては初の放送となった18日の平均視聴率も16.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と高視聴率を記録し、一時は最悪“打ち切り”ともいわれていただけに、ひとまず社内は安堵している様子です」(日テレ関係者)
となると、とことん追い込む“文春砲”の出番かと思われたが、21日発売の「文春」には『イッテQ』関連の続報はなし。これまでの同誌であれば、かつてのベッキーのように対象者がギブアップをするまで攻撃の手を止めないはずなのだが……。
「じつは『文春』としても『イッテQ』が打ち切りにまでいってしまうと、困ってしまうんですよ」とは、あるライバル出版社関係者。
「『文春』は2年前の“ベッキー・ゲス不倫”報道を皮切りに、宮崎謙介議員の不倫疑惑などスクープを連発。徹底した取材が読者の支持を得ました。しかし、その風向きが変わったのが、今年1月の小室哲哉の不倫報道でした。これも完璧なスクープだったのですが、小室が引退を表明すると風向きが一変。
文春砲の“忖度”によって、『イッテQ』は命拾いしたのかもしれない。
(文=編集部)