先週に新プランを発表したauに続き、ソフトバンクのサブブランド「ワイモバイル」でも動きがありました。
発表会の様子と合わせて内容をお届けします。
◆新プラン
「シンプル3 S/M/L」の3プランが登場。LYPプレミアムは引き続き全プランで無料。現行のシンプル2は9月24日(水)22時に新規受付を停止。

PayPayでの決済回数に応じて以下の優遇も。
シンプル3 S:10回以上で+1GB
シンプル3 M/L:10回以上で+1GB、20回以上で+5GB、30回以上で+10GB(重複なしで1つだけ適用)

年会費1万1000円の「PayPayカード ゴールド」ユーザーの場合、「PayPayカード割」での減額が330円ではなく550円に。

最低料金、データ使用量の最大値は以下(PayPayカード ゴールド割、おうち割 光セットを適用)。
シンプル3 S:858円、4GBないし5GB
シンプル3 M:1958円、30GB~最大40GB
シンプル3 L:2780円、35GB~最大45GB、10分通話定額付き

海外データ通信の優遇が全プランに新規追加。1ヶ月につき2GBまで追加料金なしで海外通信ができるように。2026年夏ごろ本格導入予定で、それまでは3GB(24時間)を980円で使える「海外安心定額」が7日間無料。

◆発表会の様子
登壇したのはソフトバンク株式会社の寺尾洋幸氏。


ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOの三本柱で展開しているソフトバンクグループ。

先月、ワイモバイルは提供開始から12年目に突入。

インターネットの生み出す楽しさ・便利さをもっと広めたいという理念の元で動いているとしています。

ワイモバイルはデータ容量と通信料金がそれぞれ異なる3プランを提供していましたが、今回も踏襲したとのこと。

また、ソフトバンク経済圏の拡大、活用も重視しています。


Yahoo!ショッピングなどでの特典を受けられるサブスクリプション「LYPプレミアム」も好調。

今後もLINEでさらなる特典をリリース予定です。

聞き慣れないユーザーも多いと思われる、ワイモバイルのリリース当初から存在する「パケットマイレージ」も数百万規模で使われているとされています。

ソフトバンクグループでの経済圏を作り上げたことで、解約率も目に見えて低下しているとのこと。力を入れるのも当然の流れと言えます。

ワイモバイルの回線契約数は右肩上がりで、昨年1200万回線を突破。『ソフトバンク式』ではなくちゃんとしたデータだそうです。
円安、原価高騰など事業環境の変化を受けつつも、低価格は変わらず維持する姿勢を新たにしていました。


そして今回発表されたのが「シンプル3」プラン。現行のシンプル2に比べ、基本料金はSが693円、MとLが130円値上げされていますが……

「PayPayカード割」「おうち割 光セット」適用後は全プランが現行のシンプル2と同じ料金に。「家族割」でも割引を受けることができますが、いずれの場合も550円不利になるため、SoftBank 光/Airの併用が前提と考えた方がよさそうです。

また、Sプランのみ使えるデータが4GBから5GBに増量。シンプル2は9月24日(水)22時に新規受付停止予定とされています。



今回どうしても実現したかったというのが海外データ通信無料(2GBまで)。ただし海外ローミングは時間がかかるため、来年までは3GBを24時間980円で使える海外安心定額の7日間無料化で対応予定としています。

注目したいのが「ギガ増量キャンペーン」。PayPayでの決済回数に応じて追加でギガをもらうことができます。

さらに、PayPayカード割は年会費1万1000円の「PayPayカード ゴールド」ユーザーの場合、割引が330円ではなく550円に。


各プランの最低料金は以下のようになっており、PayPayカード ゴールドユーザーなら現行のシンプル2より安価で済みます。

また、ワイモバイルから近日2機種を発売予定とのこと。

1つは9月12日発売予定の「Pixel 9a」で、もう1つは詳細一斉不明。iPhone 16などがラインナップに加わる可能性も考えられます。



◆質疑応答
Q:
今回の割引の適用対象になるユーザーはどの程度を想定しているのか、
A:
PayPayカードなら無料のため、ほとんどのユーザーが割引を受けられる想定。光契約に入っていただけるかが肝
Q:
年額1万円のPayPayカードゴールドについて、節約志向のユーザーに向けたプランだと思うが、ワイモバイルにどれほどマッチしているのか。矛盾しているのでは
A:
ゴールドカードには2%の還元優遇があるので、大体の利用者が年会費を回収できている。家族が2人いれば回収できると考えている
Q:
シンプル3というプラン名だが、どこがシンプルなのか。昔はもっとシンプルだったと思うが
A:
全体で通信コストの増加に対応しなければいけない、一定の収益を上げなければいけないという、やむを得ない事実があり、このような形になっている。ご指摘の通りだとは思うが、ちょっとずつ面倒な部分は消している
Q:
シンプル3のSプランについて、MLプランが100円の値上げなのに600円ほど上がってるのはどういうことか
A:
Sプランだけ4GBから5GBに増えたため
Q:
MとLは5GBしか差がないのに価格差は1000円もあるが
A:
800円相当の10分通話定額が含まれているため
Q:
Sプランの上げ幅は600円と大きい気がするが
A:
全体のバランスを見た結果こうなった。各割引で最終的な支払い額は変わるので、その辺りでバランスは取っている
Q:
海外2GBについてはどういう基準で決まったのか
A:
ワイモバイル独自の基準で決定。大容量通信を必要するユーザーが多いソフトバンクではなく、ワイモバイルであればこの程度でいったん満足できると考えた
Q:
ソフトバンクは少し前に事務手数料も値上げしている。今回も基本料金を見ると値上げだと思うが、このタイミングでなぜ値上げに踏み切ったのか
A:
原価の高騰が非常に大きい。
Q:
今回の新プランでLINEMOの価格改定に影響はあるのか。
A:
ソフトバンクとLINEMOの価格改定については社内で議論中。なんとかワイモバイルと同じように低価格を維持できるようにしたい。今の時点では決定していない
Q:
ドコモ、KDDIの料金改定を経てソフトバンクも動いた形だが、ドコモが新プランを発表してからの3ヶ月間でソフトバンクに流入するなど動きはあったのか
A:
MNPの動きについて、ドコモやKDDIの料金改定以前からソフトバンクグループへの強いモーメントはあった。直接的な評価は難しいが、引き続き好調だったというのが料金改定後の動き
Q:
先日UQ mobileが既存プランの強制値上げに踏み切ったが、ワイバイルでは考えているのか
A:
まだ社内でも議論中でコンセンサスが得られていない。ユーザーに納得いただけるかが焦点
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