そこで今回は、指先にまで心を込めておもてなしをする「茶道」に注目して、日常生活でも心がけたい手の所作のポイントをご紹介します。
お話をうかがったのは、東京・目黒区で裏千家の茶道教室「マインドプロ 茶道教室」を主宰している奥村宗麻先生。
「茶道の基本は、"おもてなしの心"です。相手を思いやる気持ち、お茶でいうところの"和"の気持ちを持っていれば、自然と所作も変わってくると思います」と奥村先生。お点前をする手の動きを見ていると、女性らしいやわらかさと優雅さにうっとりと見惚れてしまいます。
「お茶碗でも茶道具を扱うときでも、指と指の間が広がらないようにそろえ、手に丸みをもたせます。丁寧に扱うことが、相手の安心感や心地よさにつながるのだと思います」とおっしゃるように、指先をそろえることで、見え方は大きく変わります。
指先をそろえ、少し丸みをもたせるだけで印象が変わります。
たとえば、ティーカップを持つときは、持ち手の穴に指を入れてぎゅっと持つのは好ましくありません。人差し指と中指を軸に、残りの指もそえて、つまむように持つのが理想的。
何かを指し示すときも指先をそろえることが基本です。指し棒なら、にぎり込むように持つのではなく、指先をそろえ5本の指でつまむように持つだけで、美しさはもちろん、冷静でスマートな印象に。また、会議やプレゼンの場で身振り手振りをするときは、ゆっくりと動かすことで、威厳をもたせることができます。
スマートフォンを持つときも指先をそろえて。
「周りの人の手の動きを観察することで、気づかされることが多い」と奥村先生は続けます。「私もまだ修行中ですが、所作は身に付いてしまえば自然に振る舞えるようになります。それまでは指先にまで心を配って、少しずつ身につけていけたらいいですよね」。
以前、あるモデル事務所から手のパーツモデルの誘いを受けたことがあるという奥村先生ですが、普段のお手入れで気をつけていることは? の質問には、「普段はパソコンに向かっていることも多いので、時々、指を折って数えるように、開いたり閉じたりして手の筋肉をほぐしています。血行が良くなって指の動きもなめらかになるのでおすすめですよ」。
年齢を重ねた手は、白く細くきれいな手ではないかもしれません。でも、たとえどんな手であっても、ほんの少し意識するだけでぐっと女性らしく、美しい手に見せることができるのです。
奥村宗麻(おくむら そうあ)さん
「マインドプロ 裏千家 茶道教室」主宰。茶道の師範の他、ビジネスマナー、IT研修、PC研修の講師としても活躍。茶道教室では、初心者から奥伝までを指導。和やかな雰囲気の中、大炉や釣釜など季節のしつらいを楽しみながら受講できます。グループレッスンとプライベートレッスンを開催中。
[マインドプロ 裏千家 茶道教室]
東急東横線 学芸大学駅下車 徒歩8分。
[裏千家 今日庵]
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(文/編集部・川崎)
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