今年、カフェグローブで多く取り上げたトピックに性差別がありました。ハリウッドで表面化した女性の年齢差別や、女性への暴力を撲滅するためのセレブの活動など、記憶に新しいものです。

この差別にまつわるトピックを総括する、考えさせられる短編映画があります。フランスの女性監督エレノア・プーリアさんが2010年に製作した10分の『Majorité Opprimée(抑圧された大多数)』です。

男女の立場が逆の世界

主人公は、幼い子どもを持つ男性。彼自身は子どもの送り迎えをし、登場する他の男性は、保育園の先生や警察署のアシスタントとして働いています。

一方、男性を軽くあしらい、卑猥なヤジを飛ばし、暴力を振うのは女性たち。つまり、男女の立場が現実とは反対になっているのです。

ゾッとするラストシーン

観る人を震撼させるのが、この短編のラストシーン。映画のなかの世界では、力を持つ立場にある主人公の妻。彼女が夜道をひとりで歩いていくうちに、男性からのヤジが聞こえてきます。

フィクションの世界から女性差別の現実へと、観る人を呼び戻すのです。実際には、女性たちが抑圧され差別され続けているのを、この女性監督は観客に忘れさせません。

目指すのは、男女が共存できる社会

この動画を見ると、女性と男性の立場が変わるとか、女性が男性のようになるのが性差別の解決でないことは一目瞭然。

理想は、男女で争うのではなく、お互いを尊重し、助け合い、共存する社会を目指すヒューマニズム(人間主義)なのだと、改めて感じます。そんな社会は、理想にしか過ぎないのでしょうか?

女性差別についていろいろなニュースを目にした2015年。どのニュースも、女性から見ると、他人事とは思えないという人がほとんどではないでしょうか。『Majorité Opprimée』は、5年前の作品ですがまだまだ話題性は高く、とくに男性に、そして女性や若い世代にもぜひ観てもらいたい短編映画です。

この問題をより深く考え、語り合うきっかけになるでしょう。

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