タイに行ったら毎日でも受けたいマッサージ。どうせ受けるなら揉みほぐすだけでなく、体の不調も治したいもの。
ならば、街なかのマッサージ店ではなく、医療機関の専門施設を選ぶほうが確実に近道。常日頃から婦人科系の疾患に悩むタイ在住ライターが、2軒の専門施設を訪ねてきました。

タイ王室御用達病院の伝統治療セクション

バンコク、チャオプラヤー川を渡ったところにある「シリラート病院」は、タイ国内最大最古の総合病院。敷地内に医療博物館が6つあり、観光客の間でも有名。チュラロンコン王(ラーマ5世)が創設し、現タイ王室とも繋がりの深い病院です。

高層棟の13階にある「Siriraj Applied Thai Traditional Medicine」は、タイ伝統治療のセクション。基本的には患者さん向けの治療施設ですが、「外部の利用者でも空いている時間なら対応してもらえる」とタイの知人から聞いたので、事前予約して訪れてみました。

なによりもまず驚いたのが、上質なモダン空間。空中庭園には蓮の花が美しく咲き、高級ホテルのような格調の高さは、病院内とは思えないほどの雰囲気です。バンコクを一望できる特別室には、タイ伝統医学の歴史を描いた巨大な絵画が展示されており、細部一つ一つまでじつに見事。ジャグジーやハーバルスチームバス付きの個室もあるので、プライバシー重視派の人も十分満足できるかと。

最初に英語で医師の問診を受けます。

婦人科系に悩みがあることを伝えると、タイ古式マッサージとハーバルコンプレス2時間1,000バーツ(約3,000円)のコースに決定。センというエネルギーラインに沿ったマッサージを行った後、タイハーブを包んだ温かいボールで、下腹部を重点的にプッシュ。

迷いのないストロークに安心して体を預けられるのも、専門医による施術だからこそ。あまりの心地よさにウトウトしていると、あっという間に施術が終わります。

街のマッサージ屋さんのグイグイ攻める押し方と違って、ここでは丁寧なソフトタッチ。施術中は「物足りない?」と感じたものの、翌日からは体が軽く、下腹部の不調も心なしかすっきり。単発よりも定期的に通うほうが、効果が出そうな感じがしました。

古都チェンマイにある大学附属医療センター

ちなみに、チェンマイにも専門施設がありますよ。「チェンマイ大学薬学部附属代替医療センター(CCTM)」は、タイ伝統療法、中国医学、西洋医学の3セクションから成り、患者の症状に適した治療を処方してもらえます。

医師による簡単な問診を受けて、施術室へ。担当してもらったマッサージ師はベテランの女性で、外国人対応もこなれた感じ。街のマッサージ店よりも、ちょっぴり上手かな......という印象です。

こちらは大学の附属施設といえども、堅苦しくない雰囲気で、電話予約か、空きがあれば気軽に受けられます。近隣にはヴィーガンカフェの「アムリタガーデン」もあるので、チェンマイ旅でリラックスしたい日のコースに組み込むと吉、かも。

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