マクロン大統領は2017年8月21日、就任から100日という節目を迎えました。このタイミングで、妻のブリジットさんがふたりの関係や歳の差婚への思いについて、フランス版「ELLE」のインタビューで初めて重い口を開きました。
年齢差は毎朝感じています。でもまあ、そんなものでしょうもともとは、高校教師とその生徒という関係で出会ったふたり。そのなれそめも人々の好奇の眼差しを集める要因のひとつでしょう。若きマクロン大統領は、既婚者でしかも子どもがいたブリジットさんに猛アタックしたと言われています。
さすがに25歳年下の男性から求愛されても、ほとんどの女性が嬉しいというより困惑するだけだと思います。もちろん、ブリジットさんもそれは同じで、最初はかなり悩んでいたようです。
「デイリー・メール」が報じた内容によると、今回の初インタビューで「彼の唯一の問題は、私よりも25歳も若いこと」と語っていたというブリジットさんですが、今ではかなり自分の中で消化できたようです。
もちろん、毎日朝ごはんを食べるたびに、私にはシワがあるのに彼は若々しいと(年齢差を)実感しています。でもまあ、そんなものでしょう。
「Daily Mail」より翻訳引用
「考えても仕方がないことは、悩んでも意味がない」とばかりに、あっけらかんとしておおらかな性格が伝わってくるコメントです。
もちろん、この境地に至るまでには、かなりの葛藤やつらいこともあったはず。「BBC」によると、性差別的なバッシングを受けたとき、ブリジットさんは自分自身に以下のような言葉をかけて励ましていたそうです。
つらかった。でも、最終的には自分にこんな風に言い聞かせました。「今は厳しい時期だけど、とにかく余計なことを言わずに黙っていること。時が来れば、嵐はどこかへ行ってしまうだろうから」
「BBC」より翻訳引用
女性側が歳上であることを必要以上に気にして「私なんて......」と卑屈になるよりも、ブリジットさんのように堂々と冷静に構えている方がたしかに魅力的ですね。
ファーストレディという肩書には興味ないファーストレディという肩書についてはどう思っているのでしょうか。夫のマクロン大統領は、フランスでもファーストレディを公職にしたいと考えていたようですが、国民はこれに猛反対。複数の報道によると、反対派からは30万以上もの署名が集まったそうです。
ブリジットさん本人はというと、公務はしっかりこなすつもりだけれども、ファーストレディという肩書はあまり好きではない、と先ほどのインタビューの中でも語っています。
ブリジットさんのこの考え方は、「テレグラフ紙」をはじめ各メディアが報じています。
歴代大統領夫人と同じく、私も今後公務を全うしていきます。でも、フランス国民の皆さんには、私が活動に使った資金源を開示するようにします。大統領の公式ウェブサイトに私が参加した会議や公務を掲載し、私が具体的に何をしているのか国民がチェックできるようにします。重要なのは、透明性です。(中略)
私は、ファーストレディという感じではないですね。それは、アメリカ的表現を翻訳しただけのものでしょう。全く好きではないです。私はファーストでもないし、反対にラストでもないし、レディでもありません。私はブリジット・マクロンなんです!
「Telegraph」より翻訳引用
年齢や性別、順位、肩書など、社会的な型にはめられるのがとにかく嫌いな性格のようですね。何かとステレオタイプで判断したがる世の中に対して、きっぱりとノーを叩きつける姿勢にちょっと憧れてしまいます。
基本的には夫の味方でも、考え方が違うことについては自分の意見を押し殺すことなく「私はファーストレディに興味ない」と主張できる、ほどよい距離感が円満な関係の秘訣かもしれませんね。
[Daily Mail, Telegraph, BBC]
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