(写真左から)個人部門(HAPPY WOMAN賞)に選ばれたライオンの廣岡茜さん、フィットネスプロデューサーのAYAさん、タレントで実業家の紗栄子さん、歌手の倉木麻衣さん、パナソニックの山口有希子さん。 提供:HAPPY WOMAN実行委員会

持続可能な社会づくりに貢献すると共に、自身もいきいきと輝き、さらなる活躍が期待できる女性を表彰する『国際女性デー表彰式|HAPPY WOMAN AWARD 2022 for SDGs』が、2022年3月8日、ウェスティンホテル東京にて開催された。

主催は、「女性のエンパワーメント推進と社会活性化」「SDGs(持続可能な開発目標)推進」を目指すHAPPY WOMAN実行委員会(事務局:一般社団法人HAPPY WOMAN)。国連が制定している3月8日の「国際女性デー」を日本の新たな文化として定着させるべく、2017年より『国際女性デー|HAPPY WOMAN FESTA』を開催し、2019年にアワード個人部門を、翌20年には企業部門をスタートさせた。

いきいきと輝き、活躍する。経歴多彩な5人の受賞者

提供:HAPPY WOMAN実行委員会

今回、個人部門(HAPPY WOMAN賞)に選ばれたのは、歌手の倉木麻衣さん、タレントで実業家の紗栄子さん、フィットネスプロデューサーのAYAさん、パナソニックの山口有希子さん、ライオンの廣岡茜さん。表彰式では、女性のエンパワーメントとジェンダー平等の社会実現に向けて、受賞者たちがそれぞれの想いを語った。

はじめに登壇したのは、ご近所の飲食店から夕飯おかずをテイクアウトできるサービス、「ご近所シェフトモ」の事業責任者であるライオンの廣岡茜さん。主に共働きの子育て層とご近所の飲食店をつなぐこのサービスは、約1年で加盟飲食店が200店舗、登録者は8,000名を超えた(2022年3月8日時点)。現在は、さらなるサービス改善と拡大に向け邁進している。

子育て中でも自分を大事にしてほしいです。自分自身、子育てをしている中で、やりたいことを諦めたくないという想いがあり、そこからこのアイデアを思いつきました。このサービスを通して生み出された時間を使って、女性も男性も思い切って何かにチャレンジしてほしいと思います」(廣岡さん)

生きててよかったと思える社会を

ビジネス改革、カルチャー改革に積極的に取り組んでいるのは、パナソニック コネクトCMOで、MASHING UPのアドバイザリーボードも務める山口有希子さんだ。ダイバーシティ推進担当役員も兼任し、社内の女性活躍、LGBTQ、男性育休100%取得などを強力に推進。またプライベートでは、不登校児童とその家族をサポートするプロジェクトや、障がい児童へのボランティア活動にも携わっている。

「キャリア30年、最初の頃は女性だからという理由でバッターボックスにすら立てず、悔しい思いもしてきました。今でも頑張っても無力感を感じることもありますが、仲間と共に諦めず、一人ひとりが生きててよかったと思える、平和で優しい社会をつくっていきたいです」(山口さん)

モデルやタレント・女優、実業家としてマルチに活躍する紗栄子さんは、2010年より支援活動を始め、2019年には「Think The DAY」を設立。2020年より栃木県大田原市にて、「NASU FARM VILLAGE」の運営にも参画するなど、活動の幅を広げている。

「私が支援について意識したのは、宮崎での口蹄疫の流行でした。傷ついている故郷のために何かしたいという気持ちから、インターネットで見つけた義援金の窓口に寄付をしたのが始まりです。台風15号の支援のときには、SNSを通じてフォロワーの方にも支援を呼びかけました

代表を務める『Think The DAY』では、12年前の私のように支援をしたいけど何をすればいいか分からない人と、助けてほしいけど声が届かない人たちの架け橋になれるように、プラットフォームをつくっていきたいです」(紗栄子さん)

そして、オリジナルの「Aya’s Boot Camp」プログラムを考案し、体への意識が高い著名人たちのボディープロデュースを男女問わず数多く手がける一方、フィットネスモデルとしても活動するAYAさん。広告、TV、ラジオ、雑誌、WEBやイベントなど幅広いメディアに多数出演し、自分のスタイルを貫く、多様性へのインパクトが受賞の理由となった。

「女性は常に、体重などの数字に囚われてしまう人生だと感じていました。しかし、運動は心をHAPPYにしてくれるものであり、目先の数字を気にすることなく、身体を動かして汗をかき、ストレスを汗と共に吹き飛ばしてほしいです。

私は20代の頃より30代の今の自分が大好きだし、歳を重ねても変わらずに自分を更新していきたいと思います。これからも、フィットネスの世界を通じて運動の素晴らしさを発信し、“衣食住+運動”という生活を定着させていきたいです。」(AYAさん)

学生時代から幅広い社会活動に参加していたという歌手の倉木麻衣さん。
HAPPY WOMANの賛同人として、2018年には共創ワークショップで制作したテーマソング「WE ARE HAPPY WOMEN」を発表した。 提供:HAPPY WOMAN実行委員会

最後に登壇したのは、大学在学中より社会問題に関心を持ち、震災復興やカンボジア寺子屋支援など、社会活動に参加していたという歌手の倉木麻衣さん。HAPPY WOMANの賛同人として、2018年には共創ワークショップで制作したテーマソング「WE ARE HAPPY WOMEN」を発表するなど、「誰ひとり取り残さない」ための様々な支援活動を行っている。

「共創ワークショップを行ってディスカッションする中で、参加者の1人から『勇気を出して参加しました。参加して、誰かのためになってよかったです。ありがとうございました』という言葉をかけていただき、私自身が逆に自信をもらうことができました

一つの勇気をアクションすることによって、自分の世界を大きく変えるだけではなく、皆さんの笑顔や希望、そして自信を繋いでいくことができるんだなと実感しました」(倉木さん)

女性の可能性と選択肢を広げる4つの企業は?

続いて、女性を応援する商品やサービスなどを展開し、女性の活躍推進に寄与した企業部門(女性応援ブランド賞)には、赤ちゃん本舗、タカラベルモント、豊島、ミュゼプラチナムの4社が選定された。

1932年の創業以来、マタニティ・ベビー・キッズの専門店として、たくさんの母親や妊婦のサポートをしてきた赤ちゃん本舗。誰もが安心して妊娠・出産・子育てができる社会の実現を目指す「with akachanhonpo」共創プロジェクトを推進している。

広報部長である李 輝淳さんは、「現代、産後うつなど、妊娠・出産・子育てを取り巻く社会課題が多く取り上げられています。『with』とあるように、他の皆さまとも協力して、新しい価値を生み出していきたいと思います」と話した。

続いて登壇したのはタカラベルモント。

理美容室専売化粧品ブランド「LebeL(ルベル)」が展開しているヘアコスメプロダクトシリーズ「SEE/SAW」は、美しく輝く艶髪で他人に与える印象を高めるサポートをすることで、すべての女性を応援している。

製品開発課の源田正美さんは、「『SEE/SAW』はマイナスをゼロにするのではなく、プラスに導いていくブランド。女性を美しくワクワクさせてくれるヘアサロンなどを起点として、ムーブメントを起こしていきたい」と強く語った。

国際女性デー当日に行われた表彰式のドレスコードは「ハッピーイエロー」。会場はポジティブな熱気に包まれた。 画像提供:HAPPY WOMAN実行委員会

3社目は、1841年に創業し、素材から製品まで総合的に扱う老舗の商社である豊島。女性社員が立ち上げたサステナブルブランド『Hogara(ホガラ)』から発売するオーガニックコットン吸水ショーツは、さまざまな女性の選択肢や可能性を広げている。登壇した大川侑穂さんは、「引き続き、女性の力になれるような製品を作っていきたい」と話した。

4社目は約3,500名の社員、約409万人の会員を抱え、女性の健康課題に積極的に取り組んでいるミュゼプラチナム。生理痛や月経随伴症状などについての正しい知識の不足を課題と考え、全スタッフへ生理研修の共有や情報発信を実施。社員の渡辺友里さんは、「女性の輝く未来をサポートするために、生理にフォーカスしたQOLの向上や、女性が活躍し続けられる社会をつくっていきたい」と語った。

画像提供:HAPPY WOMAN実行委員会

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