今年1~3月に千葉県内で確認された電話de詐欺の件数は252件(前年同期比73件増)で、被害総額は約20億8600万円(前年同期比約13億7600万円増)だった。県警は「異常な増え方で緊急事態」と受け止めている。
「あなたは犯罪に加担している疑いがある」と脅す手口が目立ち、20代~30代もターゲットになっている。
 県警捜査4課特殊詐欺対策室によると、被害額が急増した原因としては、1千万円以上の高額被害が増えていることや、インターネットバンキングでの支払いを要求するケースが増え、銀行員などの第三者が被害に気付きづらくなっていることが考えられるという。
 電話de詐欺被害252件の内訳は、警察官などをかたるオレオレ詐欺が132件と多くを占めた。そのうち80件が「あなたのキャッシュカードが犯罪に利用されている」「あなたも犯罪に加担している」などと脅す「犯罪加担容疑名目」とされる手口だった。
 若年層の被害が増えていることも特徴で、252件のうち20代以下が18人、30代は15人となっている。「あなたは犯罪に加担している」と脅してSNSのビデオ通話などでの取り調べを要求し、ネットバンキングでお金を振り込ませる手口は、年齢層を問わずにだまされる危険性がある。
 岩瀬哲室長は「警察がSNSを使って取り調べをすることはあり得ない。このような電話があれば詐欺だと思って、最寄りの警察署に相談を」と呼びかけた。
 SNS型投資・ロマンス詐欺も1~3月に県内で計60件(前年同期比41件増)確認され、被害額も計約7億8900万円(前年同期比約4億5700万円増)と被害が広がっている。
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